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その後のガレマルド:第11話「ウィギレス捜査官の帰国」

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「その後のガレマルド」目次登場人物紹介






キャンプ・ブロークングラス。1隻の飛空艇が着陸し、2人のウィギレス捜査官が降りてきた。




Sound
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「ここは、、ラテルム村か?」


「そうみたいですね、、」



Sound
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「住民は逃げたのか、それとも、、」


そこにガレマール帝国軍の制服を着た兵士が現れた。


「失礼します。リッキウス捜査官とお見受けしましたが、、」



「そうだけど、君は?」


「プリムスと申します。


ガレアン・コミュニティ政務官の命であなたがたをお迎えに参りました」



「へえ、気が利くじゃん」


「今のガレマルドにわざわざ来てくださる方々に失礼はできませんから」



Sound
Only
「、、、ここラテルム村も様変わりだが、ガレマルドの都市部もひどいことになってるそうだね」


「ええ、、最近ようやく復興に取り掛かったという状況でして、、。


そのため、お二人のように帰国して働こうという方はまだまだ少ないのが現状なのです」



Sound
Only
「我々も先生の招聘が無ければ帰国の途には就いていないだろうがね、、。

で、先生は今どちらに?」


「検死の先生ですね。丁度今ここキャンプ・ブロークングラスで講義中なんです。


お二人が着いたらしばらく待ってもらってくれと頼まれています」



「講義?」


「先生はここで検死解剖学の教室を開いておられるんです。


教えを請う人々が文字通り世界中から来てるんです」



Sound
Only
「なんと、、」


「先生はそれで生計を立てておられるんです。


今のガレアン・コミュニティに財政上の負担をかけたくないとおっしゃって、、」



「あの人らしいですね」


Sound
Only
「先生が一番望んでいた生き方だな」


「と言いますと?」



Sound
Only
「あの先生は本来高い地位などクソ喰らえという方だ。

現場に出るか、後輩に教えてるのがいいと常々おっしゃっていたのさ」


「ああ、、なるほど、、」



Sound
Only
「先生の講義はまだかかるのかな?」


「ええ、、もうしばらくは、、」



Sound
Only
「では今のガレマルドについて聞かせてくれないか」


「それは構いませんが、自分はただの一兵士。


自分が見聞きした以上は知らないのですが、、」



Sound
Only
「それだ」


「?」



Sound
Only
「君が見聞きしたこと・・君が自身の目で見たこと・・そうした一次情報が聞きたいんだ」


「は、はあ、、」



「主任は一つの情報に対しいつも複数の視点を求めるんだ」


「複数の?」



「お偉いさんの視点だけじゃない、君みたいな一兵士や普通の民間人、、そうした複数の視点から見ないと物事は正確に見えない、ってわけ」


「な、なるほど!では、立ち話もなんです、あの建物に入りましょう。


あそこに先生の教室がありますから待つには好都合でしょう」




彼らは建物に向かった。





キャンプ・ブロークングラス、旧ラテルム村公会堂、ロビー。




「ここは、、公民館か何かなの?」


「元々はラテルム村の公会堂なんです。


わりと広い部屋がいくつもあったので教室に使ってるそうですよ」



Sound
Only
「ここの住民はどうしたんだ?」


「イルサバード派遣団がここに来たときは無人だったそうです。


その後、情勢が落ち着いても住民は誰も戻ってこなくて、、」



Sound
Only
「つまり、住民は、もう、、」


「おそらくは、、」



Sound
Only
「、、、」主任は言葉が続かなかった。


「都市部が酷いことになってるのは聞いてたけど、集落まで、、」


「都市部から離れた属州民の集落の中には健在なところもあります。


ですが、近いところは、、、」



Sound
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「内戦に巻き込まれたというのか、、」


「いえ、内戦ではなく、洗脳に巻き込まれたんです」



Sound
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「?」


プリムスはバブイルの塔、テロフォロイ、
そしてその元凶であるゼノス・ガルヴァスアサヒ・サス・ブルトゥスについて話した。



Sound
Only
「、、、信じられん、、、」


「でしょうね、、。


ですが、操られた多くの同胞を自分たちの手で殺めなければならなかったのは事実です。

かく言う私も、自分の手を同胞の血で染めた一人です、、」



Sound
Only
「君がやらなければ、君が死に、同胞同士の殺し合いが続くだけだったろう。

君は一兵士だ。皇帝や軍団長じゃない。此度の内戦は君が責任を負う義務も義理もあるまい」


「、、、お心遣い、感謝します」



「、、僕は兵士じゃないけど、君の気持ちはわかるよ。

殺しこそしなかったけど、同僚の警官に武器を向けたことはあるから」


「そうなんでありますか?」



Sound
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「リッキウス、その話はまたの機会にしておけ。話すと日が暮れる」


「はい主任。失礼しました」


「は、はあ、、」



Sound
Only
「帝都の住人が亡くなったのは、多くはその内戦のためかね?」


「、、、内戦だけじゃありませんでした。


帝都壊滅で暖も食事もろくにとれなくなって、、洗脳された者もそうでない者も、、。

イルサバード派遣団が洗脳を解いて、彼らの援助を我々が受け入れていなかったら、
我々は一人残らず全滅していたでしょう、、」



Sound
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「属州や各地の軍団は援助に来なかったのか?」


「第10軍団が各地の友軍に帝都奪回を呼びかけたそうですがどこも応じず、、

当の第10軍団も軍を維持できずに崩壊しエオルゼアに助けを乞う有り様で、、。

クガネには情報は入ってこなかったんですか?」



Sound
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「パラメキア諜報機関支部が全力で情報収集したんだが、、実のところ、各地から逃げてくる同胞の世話で手一杯でね、、」


「クガネに辿り着いたなら命は助かったんですよね?」



Sound
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「、、わからん」


「わからんって、、」



Sound
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「ひんがしの国は帝国に一応は好意的だが、その民がクガネに殺到するのは喜ばない。

大使がクガネ奉行所に掛け合ったんだが、一時的滞在も断られてね、、おかげで支部長は必死で避難先を探したものだ」


「避難できたんですか?」



「なんとかロクス・アモエヌスに向かう便を用意できたんだ。

文官や民間人の大部分はそっちへ行ったよ。

武官の中には他の軍団の駐屯地へ向かうのを希望した連中もいたけどね」


「ロクス・アモエヌスですか、、」



Sound
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「彼の地が酷い災禍に遭ったのは聞いたよ。避難民が向かった後だが、、」


「ここよりはまだましらしいんですが、私は直接は見てないので、詳しくは、、」



Sound
Only
「あとで政務官に聞いてみるよ。

で、ここガレマルドの人々は、なんとか生きていけてるのかね」


「ええ。バブイルの塔の使用料収入が入ってくるようになりましたので、

とりあえず援助なしでも食べていくのはなんとか。仮設住宅もほぼ全住民分完成しましたし。

ただ、仕事になる産業の創出がまだまだ、、青燐水の産出再開と輸出こそ始まりましたが、、。

まずは先に病院等厚生施設の充実と、人材への還元を政務官はお考えのようです」



「人材への還元?」


「今、病院で診療にあたってる医師は1人だけなんです。


元は第3軍団付きの軍医の方で、、看護師も軍の衛生兵の生き残りだけで、、。

医師も看護師ももっと必要なんですが、高い給料を払う余裕が、、」



「察するに、君の給料もろくに出てないんじゃない?」


「いえ!私もちゃんといただいています!


、、、内戦前には程遠い額ですが、、贅沢は言えません、、」



「僕らの給料、出るんですかねぇ??」


Sound
Only

「そこは政務官と交渉済みだよ」講義を終えた先生が現れて言った。


Sound
Only
「先生!」


Sound
Only

「やあ主任。無事で何よりだ」


「ご無沙汰してます、先生」


Sound
Only

「やあリッキウス君。私の手紙、無事届いたようでよかったよ」


「読んで僕も主任もびっくりしましたよ」


Sound
Only

「この老骨がしぶとく生き残ったことをかね?」


Sound
Only
「いえいえ、そこは安心するところです。

、、、驚いたのは、事件だとか、、」


Sound
Only

「、、、ああ。後で遺体と検死解剖結果を見せよう。

だがその前に、、プリムス君。すまんがそり屋を呼んでくれ。行き先はセナトゥス駅だ」



「わかりました」



「セナトゥス駅・・そこが遺体安置所ですか?」


Sound
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「いや。政務官の仮官邸がそこなのさ。

挨拶もあるが、政務官はクガネの状況を聞きたがってるようでね。君等の口から教えてやってくれ」



Sound
Only
「もとよりそのつもりです」


そこにプリムスが割って入った。


「お話中失礼します。


先生、そり屋ですが、既に来てます。派遣団の仕事の依頼でこちらにそりが数台来てるそうで」



Sound
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「はは、ちょうどいいな。では行こうか」


Sound
Only
「はい」


「そりですか、、飛空艇でぴゅーっと行きません?」


Sound
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「飛空艇は高い。経費を君の給料から天引きするなら構わんが」


「そりでいいです!いやーそり快適!」







次回へ続く、、。




~あとがき~
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プリムス初登場です。

ゲーム中ではセナトゥス駅にいる一兵士なのですが、今回一兵士の視点を提供する役として出してみました。
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