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Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

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外伝2 悩みを終わらせるために。

公開
「最早・・・不語。」
紅い着流しに、腰には二本の刀。
流れる黒髪を、首のあたりで無造作に束ねた剣士は、太刀に手を添える。

「ふん・・・二本差、かぁ。いいねえ!得意の抜刀術かい?でも・・その太刀じゃぁ、ムリじゃねぇ?」
黒い装束の女は乱れ髪をそのままに、間合いを計るように摺り足で・・

「・・・・・。」語らず、の宣言通り無言のまま相手を睨みつける黒雪。

「情れないねぇ?オレが道場に殴り込んだ時もそうだった。澄ました人形みたいでさ。ヒドイじゃないか?従妹相手にさ。女系には継がせない、とか抜かして母親が里送りにされて・・・挙句、産まれたのが女のオレだ。里から戻ってみれば、道場の後継はオマエラ姉妹だという。なんだそりゃ?」

「・・・。」
「ふん。黙ってればいいさ。そのうち悶え苦しむだろうし。な!」
両の腰には鞘があるが、収められている刃のどちらが彼女の言う、庖丁なのかはわからない・・・


(少し・・いや、これは不利か?だが・・)木々に紛れて潜む魔女は、黒雪の実力を知っている。が、この状況は不利だろう。なにせ、相手は「不意」を突くことに長けている「忍び」とよばれる技術の持ち主らしい。過去に幾度か相対したようだが、黒雪はここ最近に修羅場らしい経験が無いゆえ、カンが鈍っているのかもしれないし、何より相手はこの数日で幾人もの人を切り殺している。
かといって、助太刀などというのもいただけないだろう。かの剣士は気位が高い。ヘタをすれば逆に襲いかかってくる、なんていう事も十分にありえる。そのための「彼」なのだし、鬼哭隊なのだが・・
「やりにくいわね・・」まったく。
ベストは、黒雪が相手を無力化(できれば殺さずに)だけど・・楽観は禁物だ。もし、黒雪が致命傷を負うような事があれば「彼」が黙っていないだろうし、スゥ達の部隊も一斉に包囲し、捕縛にかかるだろう。
それに、回復が間に合わなければこの「舞台」を用意した自分の失策でもある。保険をあの「黒衣」に頼んだとは言え、できる限り今のままの解決が望ましい。
しばし、戦場を見ながら出番が無いことを祈りつつ・・

「ねえ。なんとか言え?」腰の刀には触れずに、陽気な調子で宵凪が声をかけながら、手のひらを広げながら両手を前に差し出す。
「・・!」
傍から見れば、すごく友好的な態度に見えただろう。
しかし。
その手のひらからこぼれ落ちた、小さな玉を黒雪は見逃さなかった。

周りに闇以外の。煙が満ちていき更なる闇を生む。

(隠行術か・・)黒雪は、あえて目を閉じ、騙されないように意識を音だけに集中させる・・・聞こえた。
足音ではない。鞘から抜き放たれ、風を斬る刃の音。

キィン!

村正を抜き放つ。

「ははぁ!やるっ!さすが姉ちゃん!」不意打ちからの突きの一撃を見事に受け流され、賞賛を。
風に流された闇から黒装束の女性が現れ。

「・・・。不笑。」
その表情は正に笑っていない。そして・・
右腕には少しばかりの・・・切り傷が。
「ああ。そうそう。言い忘れた!黒雪姉ちゃんさ。抜刀術対策くらいはしてるんだ。」毒液が滴る右手の刃を見せつける。
「オレが左利きなのは知ってるだろぅ?二人しか知らないヒミツなんだからさあ?」
故郷の東方では「右利き」が当然の文化で、左利きは幼少時から徹底して「右利き」にさせられる。
「庖丁はこっち。」右腰の鞘を軽く叩く
「でもさぁ。驚いたよ?本当。抜刀術ってさ、防御術じゃなぃ?それも、太刀で脇差に対抗するための。ちゃんとやっちゃうあたり、流石の鏡心流免許皆伝だね。」ニヤニヤとしながら話続ける。
「アレだっけ?3歩先の間合い以内に踏み込まれたら、脇差にどうしても速さで勝てないから生み出されたんだっけか?」

(まずい・・・あいつ、時間稼ぎをしてやがる・・・しかも毒刃を見せつけ、焦りまで煽って・・)
レティシアは、このままだと圧倒的に不利になる黒雪を見る。もはや介入も辞さない方がいいのかもしれない。この後始末の後に、改めて彼女との対戦も視野に入れ・・
「もう少し、もう少しだけ・・待ってください。」青年の声。
「ミッターク。リミットは近いぞ?」
「はい・・・ですが・・黒は・・」
「わかった。見守るのもいいだろう。が、だ。あたしの信条は譲れない。わかるな?」
「ええ。不殺、ですよね。」
「ああ。誰も死なせやしない・・・」例え、キレイ事だったとしても。

一方・・
(こいつ・・隙が・ない・・しかも、狡猾だ・・ガキの頃と全く違う・・)毒により右手の痺れが続く。
鞘に収めた村正だが、或いは抜刀したままの方がよかったのかもしれない。
奥義の連携を出すためには、どうしても正眼の構えからが基本となる。
静から動の流れは、抜刀術には向いていない。あくまで、静。それが抜刀術の極意であり、奥義。
相手に抜刀させず、自身も抜刀せず、勝つ。それこそが抜刀術の「真」
が、どうやら相手が悪い・・・あの毒刃よりも、妖刀の「毒」により、己を失っているとしか思えない。
抜刀させない、とは自身との力量を相手が知ってこそであり、それがなんぴとたりとも「理解」していればこその極意であり、奥義たる所以。
が・・心を病んだ相手にそれが通じるとは・・・
(不思・・)
次の斬撃は・・・思考が鈍ってくる・・・少し、毒の周りが早いのかも・・・

(あらあら・・こんな程度で・・なんて。ヌルイ生活してんだね。オレなんて底辺を這いずってきたってのにさ。唯一の温もりだった姉ちゃんと引き離されてさ。意味わかんねえ理由でこんなコトしてさ。なんだコレ?いい加減、終わらせようじゃないか?だろ?鬼の庖丁。オマエだってさ、鬼包丁のマガイモノみたいな扱いだったんだろぅ?じゃあ、本流をツブせば、オレ達が本流だぜ。なぁ?相棒。)
左手に無駄のない力を込める。

「姉ちゃんさ。オトコできたんだろぅ?」
「なっ!」

一旦離れた間合いを、この一言と共に詰めて。
双剣を振るう。
毒の刃と、「毒」の刃で脇腹をえぐるように襲う。

かろうじて防げたが、着物には切り口と、鈍い赤色。
「・・・。」
「抜刀術さ。いい加減ヤメたら?」
「・・・。」
「毒が効いてきた?語らず、なんてイマドキじゃないよ?」
「・・言ってろ。」抜き放った「妖刀 村正」又の銘を「鬼包丁」

「いいね。スゴクいいっ!」


みゅむにゅみゅむにゅもみゅむにゅみゅふぃむにゅみゅむにゅみゅむにゅみゅむにゅみゅむにゅん
(・ω・)
マルスCEOの所に・・
http://aritiaindustrial.sakura.ne.jp/
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