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Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

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  • 14

外伝2 隊長のひとコマ。

公開
「よし! 鍛錬はここまで。次、警邏隊の報告をこちらに回せ。」
「はい!」

森林都、と謡われるグリダニア。
その、防備と街中の警備を取り仕切っている、槍術士ギルドも兼ねた「鬼哭隊」

今、その隊長を父から受け継ぎ、女だてらに取り仕切っているのだが・・

正直、不安がどうしても頭から離れない。

帝国。

かつて、第七霊災と言われた災厄を引き起こした対帝国大戦に於いて、自分の役割は分かっていたし、十分といえる戦果だと、カヌ・エ・センナ様からもお言葉を戴いた。

でも・・・・

栗色の髪をかき上げて。 執務に没頭すべく、部屋に入る。

大ざっぱな報告書には、追記を促すようペンを入れ、例え些細な問題でも重要だと思われる案件には、人員を回すように指示を。

「あ”ー、つかれたー!」
自分一人の時ならではの、独り言。

スウェシーナは、少し堅めの椅子で両手を挙げて背筋を伸ばし、そろそろ夕食の準備もしなくっちゃね、なんて献立を考える。

とはいえ、最近はシャン(息子の嫁)が何かと用意してくれていて、それほど家事には困らない。
夫とは。しばらく以上に離れているので、独身貴族みたいなものだから。

元々が身分違いなんていう、揶揄もあったのだけれど・・。
冴えない夫を好きになったのは自分で、後悔もしていない。
ただ・・。
少しばかり・・・・いや、それ以上に距離ができてしまったのは否めない。
今の身分を捨て去って、二人でどこかに住処を構えればいいのだろう。

ただ・・。
どうやって、この距離を埋めればいいのかが分からない。
「レティあたりなら、スカっと言うんだろうね・・」
それでも。
今は、息子とその家族はとても大事だ。
自分の立場は、腕が上がらなくなるまでは退くわけにはいかない。

呼び鈴を鳴らす。

チリン。

「はい!どうかしましたかにゃ?」
ドアを開けたのは、息子の嫁。
「シャン・・ごめん。貴女を呼ぶつもりじゃなかったのだけど・・・」
「どうかしましたかにゃ?」続けて。
「ううん。少し喉が乾いたから、お茶でもって思ったの。」
「わかりましたにゃ。スグに用意しますにゃ。」
「いいわよ、そんなに急がなくても。それにせっかくだし少しおしゃべりもしよう?」
「・・いいんですかにゃ?」
「大丈夫よ。他に何かあった?」
「にゃあ、夕飯の献立を考えているんですにゃ・・・」
それはそうだ。あまつさえ、自分もそう考えていたところだし。
「あ、でもでも!ちゃんと今日の鍛錬の指導はちゃんとやったから、大丈夫ですにゃ!」
「お疲れさま。ほんと、ネルケにも見習わせたいわね。」
「あ・・・義母さん・・ネルケは、リルの相手で結構いっぱいいっぱいなのにゃ・・・。」
「へ?アリティアさんの所に預けてあるんでしょ?」
「えー・・・と。その。」
「どうかしたの?」
「にゃあ・・家に帰ってきてからが、手を焼くといいますかにゃ・・・?」
「え?わたしが行った時には、おとなしくって行儀もいい子だと思ってるんだけど。」
「それがですにゃ・・。」
「うん?」
「ネルケには・・・「超」がつくほど甘えん坊なんですにゃ。」
「へ?」
「あたいが、ちゃんとしないとダメにゃ、って言っても聞かないのに、ネルケ相手だと素直に聞くのにゃ。」

ああ・・・なんとなく。そう。なんとなく、分かってしまった。
要するに、あの子は父親であるネルケの性格を受け継いだ、と言うことか。
その点では、自分も文句のいい場所を見つけるのに苦労しそうだ。
なにせ、見てはいられない程の「でくのぼう」に恋をし、結ばれたのだから。
こう、なんていうか。
目を離せば絶対なにかやらかすだろう、な所を「護ってあげなきゃ」なんて。

「ああ・・シャン。」
「はいにゃ。」
「その話題は今度、じっくり話そうね。姑として、言いたい事は多々あるけれど。 それはほとんど全てにおいて、シャンの愚痴を聞いて、わたしが「あるよね。」って事になるだろうから。」
「それはそれでスゴイ展開かもしれないのにゃ・・・」
「まあね。」

リン♪

「あ、ゴメン。シャン。伝心が・・・・」
珠を。
「ではこれにて失礼しますにゃ。お疲れさまでしたにゃ!(お茶を用意しなければにゃ)」
ドアを閉じる前に。
「あー。シャン?」
「あいにゃ?」
「実は・・私用で、出掛ける事になっちゃたわ。お茶はもういいわよ。」
「あにゃ。」
「じゃあ、美味しい夕食を作ってあげてね。個人的には・・・たまには外食もいいと提案しておくわ。」
「ありがとうですにゃ。でも。何かしてあげたいからにゃ・・。かの剣聖も愛妻料理を振る舞って、旦那様を唸らせているそうですからにゃ。」
「やるわね、彼女も。」
「二人そろって、ビスマルクでコックができる程の腕前ですからにゃぁ。一度、お呼ばれに行った時は、正直な話。「冒険者じゃなくって、レストランやったらにゃ?」って言いましたにゃ。」
「ぶ。」確かに、夫のミコッテはビスマルクで修行をしていたそうだし、嫁の方は母親の教育だろうか、郷土料理とパンを焼く技術を叩き込まれている。
とはいえ、目の前のミコッテの女性も料理には手を抜かず、色々とやっている。
もしかすれば、自分が怠惰になってしまったのかもしれない。
「ごめん。つい引っ張ったわね。じゃあ、お疲れさま。」
「あいにゃ!」敬礼をして。

「レティ・・」
パールからの伝心。

「一杯つき合え。」

いつもの事といえば、そうなのだが・・・。
まったく、この迷惑来訪者め。

実際の話としては、彼女にはとても感謝をしているし、申し訳のないことをしてしまった。
それでも変わらず、今までの関係。
「腐れ縁」を続けてくれている。
そういえば、初対面の時は派手に負けて・・
それからは、彼女に負けないように鍛錬を積んだものだ。
おかげで、今の立場にある。
まあ、皮肉として言うのなら厄介な立場を受け継いでしまって。
感謝を言えば、亡き父の後継者として十分な実力と実績を。
過去の対戦でいえば「魔女」に一度たりとも勝てた事はない。
しかし。
彼女と組んだ時には、負けた事がない。
どうなっているんだか。

(まだ仕事が残ってるから、もうちょっと待ってよ!)
パールからは急かしてくる親友。

とりあえずの書類整理を終わらせ、窓を見やる。
暮れの早いこの街だ。すっかり暗くなってしまい・・
(何処にいくの?)
珠に問う。

(んー、決めてない。でも。)
(なによそれ。)
(バデロンのトコでいいっ?)
(なによ、カーラインじゃダメなの?)
(ちょっと、ね。)
(相変わらずねー!)
(や・・。あたしとした事がね。)
(なに?)「天魔の魔女」のふたつ名を誇る彼女が失態を?まさか。
(まあ、いいじゃない。クイックサンドじゃ、あのお節介焼きの千里耳がいるし、カーラインだと地元すぎて。)
(ウルスリはともかく、バデロンの口はそうそう黙ってるとは思えないけど。)
(あー、まー。そーいや、そうだけどね。)
(もう。じゃあ、溺れた海豚亭でいいのね?)
(うん。先に一杯やってるかも?)
(貴女ねえ・・・。まあ、いつものことだから。)これは・・やはり、色々とあったんだろう。
少しでも彼女の気を紛らわせる事ができるのなら、諸手を挙げて。
そう。「あの時に」決めたこと。

かの「メテオ計画」と帝国が呼んでいた大戦。
勝者無き戦。

その傷跡は、各地でも無惨に残り・・・この親友の心にも傷跡を。

記憶の喪失。

あの乱戦の最中、自身の傷を省みず突貫で自身の建てた作戦通りに戦い、そして。
いや。過去の話になりつつある。
そして、今は過去だけを見ていても進まない。
復興は徐々になされ、万事が上手く、とはいかないながらも。

なんだかんだで、世界はそれでも廻っているのだ。

最後の書類に印を押し、大きく伸びをして。
「んじゃ、行くか。」息子にパールで伝心をしておく。(誘われたから)これだけで、内容は通じる。返事を聞くまでもない。


「スゥ、遅い!」
グレイの髪を束ねた女性は、少しばかりヤブ睨みで。
「バデロン。おかわり。」と、ショットグラスを店主に突きつける。
「ねぇ、レティ。」
少しばかり苛立ちげで、どことなく寂しそうな。
そんな親友を見る。
「いいの。そんな気分。」と、魔女はすこしばかり、バツが悪いような表情で次のグラスを受け取ると、「バデロン。こいつにも。」とラムのショットグラスを見せつける。

(あの・・・スウェシーナさん・・)
エレゼンの女性、ウルスリがこっそり。
(どうしたの?)
(少し、ご機嫌ナナメみたいなんで、どうか大目に・・・)
(うん。わかってる。まったく、コソコソと何かやってるクセに、相談一つしないと思ったら、こういう事ばっか。さすがに慣れてくるわ。)
(すみません。)
(ウルスリが悪いわけじゃないんだし。大丈夫。ちゃんと面倒みるから。)
(ありがとうございます。)

「あいよ。」
優しいテノールでグラスを渡され「どうも。」と、隣を見れば。
待ってました、とばかりに満面の笑みの「迷惑来訪者」
 まったく。本当に・・
いっつも、飽きさせない上に、無邪気。その上、全部なのか、一部なのか、計算高い。
こういう、生まれ持っての才能をなんて言うんだっけ?

「乾杯。」ショットグラスを目の前に。
「うん。乾杯。」

いつもながら、この酒場での歓迎は「ラムを一息に。」は、少し以上にこたえる。
カーラインカフェだと、ワインなのだけれど・・。
「あのさ。レティ?」
「ん?」
「多くは聞かないけど・・・聞いても答えないでしょうから。」
次のラムが。
「もう少し頼ってもいいんだよ。」
「・・・・・・・・・。」
「ま、いいか。今日はつぶれるまで飲もう!」
「は?スゥ?」
「いいじゃない。たまにはこういうのも。」
「・・・スゥ。」
「なーに?」
「先に倒れた方が全額払いな。」
「ぶっ!?」
「あははは!冗談だって!」
「もう!ビックリさせないでよ!」
「いや、もうすでにスゥの全額支払いは言ってあるんだし。」
「は!?」
「バデロン?」魔女が。
「ええ・・スウェシーナ隊長さんが全額オゴリって話を聞いてますけど・・・違いました?」
髭の店主は、おそるおそる・・・
「・・・・そんな・・・こと・・・・一言も、約束してない!レティ!」
「まー、いいじゃん?」
「よくない!」
「じゃあ、さっきのルールで行こう?それならいいよね?」
「うううううう!」

やっぱり・・・いつもの・・「相手の舞台で踊らされてる」・・・この心理戦のからくりは聞いて知ってはいるものの、誘導の巧みさは到底かなわない・・・


「それじゃあ、帰るわね。バデロン。スゥにご馳走さま、って言っといて。」
「それは、いろいろと問題がありそうですけどね。」 
「大丈夫よ。常の通りかしら。」
やすらか?な寝顔をカウンターで披露している親友に。「ありがと。」と、一言。
本当は・・・いや、今は言うべきじゃないのかもしれない。でも。

「じゃあね。」青い光に包まれて・・・


「・・つ・・り・・・?・・ん?」
情けなく、カウンターに突っ伏して寝こけていたスウェシーナは、言葉の断片を探して。
「・あ・・と?」
「お目覚めですかい?魔女はもうお帰りしましたよ。」
「・・?ああ。、・・・」
「お支払い、ですが・・・」
「あ!」
「いえ。魔女殿が。」
「へ?」
「そういう方でしょう?」
「・・・そう、、よね・・。」濁った意識の中でも。
なんとなく、分かる。
そう。常に、相手の裏をかく。
でも、その彼女が・・いきなり飲みに誘って・・こんな事をするなんて、まず無いはずなのだけど・・逆に、「裏をかく」と言う意味では、まさに二重にかかれてしまって。
「はぁ。」一息。「お水。」
「どうぞ。」グラスを差しだし。「でも・・魔女もけっこう酔ってましたよ。」
「バデロンさん?」
「いや、あんまり言うとドヤされちまううんで。ただ、飲み方がいつもと違ったからね。多分、倒れた時に貴女と一緒なら大丈夫と思ってたんじゃないですかい?」
「・・・。」
「いろいろとありますからね。特に有名人は。」
「だよね。」
身なりをただし、「今はいつ時?」
「ああ、そろそろ月が沈む頃合いですかね。グリダニアだと、どういう表現をするのかよく知りませんが。」
「そうね。朝の遅い街だから・・もう少しすれば、日が昇る、か。」
「へい。」
「それじゃあ、お邪魔したわね。ごちそうさま。」「いえ、またどうぞ。」

レティ・・・言えないことがあるのはわかるけど・・もうちょっと頼れ!っての。
痛い頭を抱えつつ、酒場を出ると移動術式を・・・

淡い青色の光の中に。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唐突に。
カードマジックを練習してみた・・
コレが結構いい感じに・・
ただ、皆様の目の前で披露できないのが残念なので・・・
なので・・。ネタバラシを・・・・・・






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やってもいいのかしらん?(゜ε゜;)


マルスCEOのサイトはバラシじゃないyp!(O_o)WAO!!!
http://aritiaindustrial.sakura.ne.jp/







コメント(14)

Marth Lowell

Durandal [Gaia]

966外伝2 黒剣
985外伝2 黑剣。いろんな場所。

微妙に字が違うのねw


Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>マルスCEO、そうなの?
「こっけん」で変換したのと、「くろい けん」で変換したんじゃなかったかな?
まさか、「黒」でフォントが違うなんて。
どうでもいい変換をしてくれてるわねえw
ちなみに、今はPS3だけどバカすぎて笑いがとまらないくらいっっw
「w」を三つ並べたら、「っっw」になるし、「かお」って変換したら、顔文字ばっかりが山盛りでてくるけど、漢字で出てこないw少し眺めの単語だと一字づつ変換してやらんとひらがな、カタカナ、ローマ字しか出てこないw
「ながめの」で変換したら「眺めのに」なってるしwホントにバカだわwなので、普段より描くのが時間かかりまくる・・
しかし!やっと明日には線が開通になるから、少しはストレスが減るかしらね?w
あ、カードマジックネタには触れないんだねw

Marth Lowell

Durandal [Gaia]

やっとマユリさんが帰ってくるのかー(´∀`)

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>マルスCEO、うん♪
ただ、時間的にはどうなのかな?
そして、復帰後のリハビリ?が大変そうだなー、なんてw

Marth Lowell

Durandal [Gaia]

ゲーム内NPCのスウェシーナだけど、
小説で冒険者ギルドマスターよりよく出るのは何でだろう?w

最初に魔女と絡ませる時なにか決めてたの?w

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>マルスCEO、正直・・・
誰かと絡ませたいな、と思い出演させたのは確かです。
背景のしっかりしたNPCがいいなあ、と。
旧14のワールドガイドを見ていたら、グリダニアを代表するNPCにスウェシーナが。
他にもいたのですが、「主人公の母」と一番絡みやすいかな?とw
なんせ、最初は名前すら無く、チョイ役だったのがココまで主張るなんて思いもよらなかったものでwww
まさに「腐れ縁」って感じですねw

Yupa Boleaz

Durandal [Gaia]

手品出来るんだ!

「晴天の霹靂」の大泉洋の手品(カードマジック)が凄いと評判なのだけど、あの映画は見た?w

手品出来る人から見たらどうなんだろうなぁ、、なんて思ってましたw

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>ユパ様、じつはw
これでもエンターティナーのはしくれですもんでw結構手先は器用ですwww

その映画は見てないなあ。カードマジックは、日々スゴイの出てるよね。
今度チェックしておきますw

そして、あたしのカードマジックは、4種のマークと、4種の数字、計16枚でミラクルがおきますのでw
今度、テルでネタばらししましょうかしらねw

Yupa Boleaz

Durandal [Gaia]

手先不器用なんで、うまくいくかアレだけと(ーー;)仕事落ち着いたら
お願いします( ´ ▽ ` )ノ

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>ユパ様。はいなw
そんなに難しくはないんですw
手順を間違わずにすれば、ミラクル・ユパになれますよ♪

Ephemera Mitoa

Durandal [Gaia]

・・魔法のステッキ持ったユパさまw 

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>えふぃたんも、まじかる・・・
ハートステッキを持ったユパ様もいいねえw

Yupa Boleaz

Durandal [Gaia]

マサカ

「月に代わってお仕置きよ!(^_−)−☆」

とかさせるつもりデハ

キャラ違いますからw

Mayuri Rossana

Durandal [Gaia]

>ユパ様、おもしろすw
月といえば、ダラガブとか?
メテオされそうだねwww

まあ、さすがに作中ではやらないけど・・・(゜ω゜)
でも、片手杖は扱いが雑な気がするよね。高レベルになるほど需要がないし。
というワケで片手杖の伝道者として・・・・w

ダメかw
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