週刊レイヴン
タウンレポーター早耳、地獄耳のキピ・ジャッキヤです。
今回は姉から聞いた興味深いはなしについてレポートします。
冒険者ギルドでリーヴを受注するとギーヴプレートというものが渡されることは知っているわよね。
先週のはじめ、プレートを製造・配布している十二神聖堂秘跡管理院から、
今まで見たことないギーヴプレートが、
姉が輜重責任者として働いているキャンプ
エバーレイクスに届いたんだって!
ギーヴプレートの絵柄やテーマは聖人の徳行にもとづいているの。
新種のギーヴプレートということは、新しい聖人が列聖されたということかしら……
気になるわよね。
でもね、その週のうちに「製造元のほうから来た」という人がきて「手違いだった」
ということで、その新種のギーヴプレートをすべて回収していってしまったそうなの。
姉がどういうことかと説明をもとめると、
「聖人の位置に加えるのがふさわしい候補者がいて、教会会議で審議中なのですが……。
新しい聖人のギーヴプレートを大量に作るのには手間がかかるので……。
なにしろエオルゼア各地の冒険者ギルドに十分な量のプレートを配布しなければなりませんから……。
そういう実務的な理由から、列聖が宣言されるまえに製作が始まるんです」
その試作品が何かの手違いで
エバーレイクスに届いてしまった、ということらしいのよ。
姉によると、キャンプの酒保商人がその新種プレートを一枚くすねていたんだけれど、
たちまちみつかっていきなり何かの魔法をかけられたんだって。
魔法は害を与えるものではなかったらしく、それどころか力が漲ってきたらしいんだけど……
ただその新種のギーヴプレートに関する記憶をすっかり失ってしまったそうよ。
さて、情報は以上なんだけれど、その新種プレート、気になるわよね。
そこで、ラールガーリーチの彫金師さんに頼んで、
実物を見た姉の記憶をもとにした複製品をつくってもらいました。
それがこちら!
ジャジャン!
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聖パパリモ ──────
献身 Dedication聖パパリモの炊飯器
実りの季節、村に襲来する森男は悩みの種、昼夜交代で田を見張っても森男を捕らえることはできなかった。働き者のパパリモの見張りの番、彼は何を思ったのか、自らの田だけ柵を取り払い、そればかりか、炊きあがったご飯の入った炊飯器を設置した。翌朝、無残に荒らされたパパリモの田を見た村人たちは、その愚かさを嗤笑った。しかし、その翌日、田に現れた森男は神妙な面持ちで捕まっていた。良く見てみると、白米のごはんをたらふく食べて動くのすらままならぬ様子。村と同時に飢えに苦しんでいた森男をも救ったパパリモは、その献身を称えられ、後にノフィカの聖人に列せられた。
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ん、ラールガーリーチの彫金師さんとは誰か?って
そう、あのエオルゼアの英雄さまとも親しいという噂のクラウンジェム工房のエメロスさんのこと。
だから上の一品はかの英雄さまも再現に関与したかもしれない貴重品よ。
あ、そうだ、ひとつ言い忘れていたけど、
ギーブプレートは一元的な管理が行われているわけではないという噂だから、
上の話はすべて
クルザス中央低地界隈だけの話かもしれいないわ。
……では今回はここまで。
それでは、また!
キピ・ジャッキヤ
【補遺1】ノフィカの聖人【補遺2】リーヴプレートについて【補遺3】動画【補遺4】森男
現在、正式なノフィカの聖人は聖トトル、聖アレーヌの二人だけです。
Encyclopedia Eorzea II より -----------------------------------------------------------
聖トトル ──────勤勉 Diligens
聖トトルのネズミ捕り
実りの季節に襲来する森ネズミは、村の悩みの種、昼夜交代で畑を見張っても、素早いネズミを捕らえることはできなかった。働き者のトトルの見張りの番、彼は何を思ったのか、自らの豆畑だけ柵を取り払い、水桶まで設置した。翌朝、無残に荒らされた彼の畑を見て村人はその愚かさを嗤笑った。しかし、その翌日、畑に現れたネズミはことごとく捕まっていた。良く見てみると豆をたらふく食べたネズミは、動くのすらままならぬ様子。手塩にかけて育てた畑をエサに村を救ったトトルは、その勤勉さを称えられ、後にノフィカの聖人に列せられた。
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聖アレーヌ ──────英断 Resolue
聖アレーヌの畑
祝祭で賑わう村の広場に、収穫用の大鎌を手にした女が現れ、皆に向かって村から出て畑へ行くようにと騒ぎ出した。村人たちが何より驚いたのは、鬼気迫る形相の女が普段は寡黙で大人しいことで知られたアレーヌだったことだ。その異様さに驚いて村人たちが逃げ出した直後、無人の村を巨大な竜巻が襲い、すべてを破壊し尽くした。農婦として辺りの天候を知り尽くした彼女は、かすかな違和感から竜巻の発生を予測すると、村人たちに説明している猶予はないことを悟り、人々を襲う演技をしたのだ。アレーヌは、その英断を称えられ、後にノフィカの聖人に列せられた。