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Dark Knight

Arusena Prele

Valefor (Gaia)

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Once Upon a Time in Eorzea―黄金の炎―(前編)「6、第七霊災②」

公開
                      ◆

 〈カルテノー平原〉での戦いは戦闘が長期化するにつれて同盟軍が劣勢へと追い込まれていった。各国の正規部隊と海賊、アラミゴ人といった非正規部隊が混在した軍であったことが災いし、連携に綻びが生じ始め、大軍勢を統御する練度と実戦経験の浅さを帝国軍へと露呈するかたちとなったのだ。
 対する帝国軍は兵力で劣っているとはいえ数多くの激戦を潜り抜けてきた百戦練磨の第Ⅶ軍団。その火力と練度の差で同盟軍をじりじりと追い詰めていった。
 敗色の色が濃厚になってきた頃、その勢いを巻き返す者たちが南の小高い丘の上に現れた。
 それは〈モードゥナ〉へ遊撃部隊の迎撃へと向かった冒険者部隊だった。彼らは遊撃部隊を撃破すると一部の兵力を〈モードゥナ〉へと残存させ、返す刃で〈カルテノー平原〉へと転進。風の早さで援軍へと駆けつけたのだ。
 冒険者部隊は土煙を上げながら丘を一気に駆け下りると、同盟軍に猛攻を加える魔導騎兵隊の横っ腹を突くかたちで肉薄。背部の青燐機関に狙いを定め、その戦技と魔法を駆使して破壊した。
 鉄の死神たちは冒険者部隊へと方向転換をしようとしたが、それを行うには大きな旋回半径を要する。横一列に密集した陣形が仇になったのに加えて、地面に転がる死体が足枷となってそれを妨害した。
 その間にも冒険者たちは次々と「リーパー」を撃破していった。
 援軍の到着と活躍に同盟軍は士気を奮い起たせると反撃へと転じた。繰り出される武器と魔法が敵兵と魔導兵器を次々と破ってゆく。
 勝利の天秤は同盟軍へと傾くかに思えた。
 だが事態は予期せぬ方向へと発展する。

                      ◆

 ドクン。
 心臓の鼓動に似た濁った音が空に響き渡り、両軍が動きを止めた。
 ドクン。
 再び鼓動。戦場にいた全員はそれが頭上から聞こえてくることに気づいた。
 ドクン。
 両軍の兵士たちが空を振り仰ぐ。[ダラガブ]が炎の矢を飛び散らせながら、地表に向けた面を青く明滅させていた。
 グオオオオン……。
 続いて起こった地響きに似たくぐもった唸りが戦場を震わせる。
 外殻表面に刻み込まれた溝を走る光の色が青から赤へと転じたその刹那。強烈な閃光を放ったかと思うと外殻が猛然とした勢いで弾け飛んだ。柱や破片が平原へ雨あられと降り注ぎ、下にいた兵士たちを敵味方関係なく圧し潰して、大きな土柱を立ち昇らせる。
 剥き出しになった眩い灼熱色の光球が戦場を燦然と照らし上げ、中から何かがゆっくりと身を起こした
 なんだあれは?
 その場にいた誰もが驚愕と戦慄に目を見開かせながら思った。
 それは焦熱の曇天に巨大な膜状の翼を広げた。
 頭頂に一本、顔の側面に二対の尖った角を後方へと突き出し、その巨大な体躯と比較して小さい頭部には赤い眼が爛々と光っていた。太く長い尻尾が天を薙ぎ、隆々とした筋骨を覆う黒耀の皮膚が炎の照り返しを受けて赤い光沢を放つ。仰け反るようにして張り出した胸。強靭さを秘めた脚。首から尻尾の先まで走る赤銅色の蛇腹と角をはじめとした体の各部位に装着された黄金色の装甲。
 バハムート。かつて[ドラゴン族]によって召喚され、古代[アラグ帝国]をその炎で焼き尽くしたとされる古の龍神。
 [蛮神]。そんなものが衛星の中に封印されていたなど誰が予測しえただろうか。
 バハムートは巨体を揺さぶると纏っていた装甲を煩わしそうに振り解いた。宙を旋回して大地へと突き立てられる金色の爪。それは古代[アラグ帝国]がバハムートの力を封じるために施した「拘束具」であった。
 戒めから解放されたバハムートは憎悪と憤怒に満ちた凄まじい咆哮を〈カルテノー平原〉の空に轟かせた。
 それに呼応するようにして[ダラガブ]が赤熱色の光を発して破裂する。赤い流星雨と化した破片は、〈アルデナード小大陸〉だけに留まらず、メルトール海峡を越え〈バイルブランド島〉にまで達して破壊を撒き散らした。
 敵だ……。
 炎の雨の中、肉体を破壊し、魂を粉砕するような猛り声を耳にして誰もが瞬時に悟った。
 あれは生ける者たち全ての敵だ! と。
 両軍はバハムートの出現に恐慌状態に陥った。武器と兵器を投げ捨て乗り捨て我先にと逃げ出す者。地面に尻餅を突き空に向かって遮二無二武器を振り回す者。転倒し後ろから逃げてきた者達の足に骨を踏み砕かれる者。破片に焼き潰される者。泣き笑いの表情を浮かべて立ち尽くす者。呆けた顔でその場にへたり込む者。
 蜘蛛の子を散らすようにして逃げる小さき者たちを竜の王は眼に殺意と怒りの炎を滾らせて見下ろした。
 バハムートは低い唸り声を発した。その周囲に無数の光球が顕現する。
 メガフレア――[環境エーテル]に含まれる複数の元素を内に渦巻く破壊衝動によって融合させ、生み出した超高熱のエネルギーを自らの強大な魔力の結界で縮退させた破滅の焔。
 バハムートが再び咆哮を上げた。
 殲滅の号令の下、魔力の檻から解放された膨大なエネルギーがバハムートによって収束されて、全方位へと拡散する幾数万もの光条と化す。
 地上へと降り注いだそれらは爆炎のドームを怒涛のごとき勢いで生み出し、逃走する兵士たちや乗り捨てられた魔導兵器群をその中へと飲み込み灰燼へと変えた。
 〈カルテノー平原〉は火の粉を吐き出し、陽炎を揺らめかせる阿鼻叫喚の炎獄へと変貌した。
 バハムートは翼を翻して天高く舞い上がると、光条の嵐を伴いながら〈エオルゼア〉全土を飛翔し蹂躙した。
 衝撃で大地が炸裂し、高熱が海を蒸発させ、終焉の炎が空を焦がす。
 再び〈カルテノー平原〉の上空へと舞い戻ったバハムートは紅蓮の炎に包まれる[エオルゼア]を下界に望むと猛り狂った雄叫びを天に響かせた。
 神々しい青い光の柱の連なりが雲海を貫いて立ち昇ったのはその時だった。

                      ◆

 十二の魔力の柱。それらは[エオルゼア]各地に点在する十二神の秘石から発せられたものだった。
 熱風が吹きつける〈カルテノー平原〉の高台において、神降ろしの儀を続けていたルイゾワ。
 彼がトゥプシマティに集束させた[環境エーテル]と[エオルゼア]に生きる者達全ての祈りが[エオルゼア十二神]の力を顕現させたのだ。
 ルイゾワは封印魔法を発動した。
 バハムートを包み込むようにして屹立する光柱の群れは楔の形へと姿を変えると、その切先を龍神へと向けた。
 バハムートがその身を翻すより先に光輝の楔が弾かれるようにして一斉に放たれた。切先が龍神の周囲の空間に突き立てられ結界を構築。その動きを封じる。
 魔力のリングが幾重にも積み重なり、封印のエネルギーを張り巡らせた殻を形成していく。
 蒼い夜空に巨大な魔法陣が展開し、十二神のシンボルが浮かび上がると、白い闇が世界を覆い尽くした……。

                      ◆

 その後のことは多数の目撃者がいたにも関わらず、各国に残る公式の記録や当時の人々の記憶から抜け落ちて空白となっている。
 証言も食い違っていた。自分は一度死んだはずだと言う者。蛮神バハムート――そんなもの初めから存在しなかった、悪い夢だったのだと言う者。そのバハムートが封印される直前、〈カルテノー平原〉で輝く巨大な鳥を見たという者。
 莫大なエーテル放射を一気に浴びたことによる記憶の混乱。後に人々はこの現象を[霊災の後遺症]と呼んだ。
 だがそれでも揺るがない確かな事実がある。
 [ダラガブ]は消滅し、バハムートは消失。それらを行ったと思われるルイゾワ・ルヴェユールは行方不明。そして[エオルゼア]はすんでのところで破滅から救われたという事実。
 七度目の衰亡の時代――[第七霊災]。ここに始まる。

                      ◆

 霊災発生直後、不可解な現象が[エオルゼア]全土で発生した。
 時を巻き戻すかのように炎が消え、波が引き、山が再生し、土が盛り上がり、そこから芽生えた植物が目まぐるしい速度で急激に成長を遂げたのだ。
 その光景はまさに奇跡というほかなかった。
 この現象に関して、霊災からしばらく後に[エオルゼア都市軍事同盟]が仮説を公表した。
 再生の奇跡。それは神降ろしによって蛮神バハムートを退けた軍師ルイゾワが[エオルゼア十二神]の力を利用して起こしたものではないか?
 しかしその奇跡を目にしてもなお、依然として人々の心は暗い絶望の底に沈んでいた。
 瓦礫に埋もれた都市や街は家族の姿を求めてさまよう者、崩れた家の前で呆然と立ち尽くす者、道端にうな垂れて座り込む者で溢れていた。
 自然が再生した? だからどうしたっていうんだよ……。
 財産を失った! 家を失った! 友を……家族を失った!
 やり場のない怒りと哀しみと喪失感が彼らの胸の中で渦を巻き荒れ狂っていた。
 確かに霊災が残した爪痕は大きかった。
 [ダラガブ]の破片の落着によって発生した衝撃波やバハムートが放った熱線で倒壊及び焼失した家屋と建物、命を奪われた者たちは現在に至るも正確な数はわかっていない。
 壊滅した村や集落も多かった。後に各国[グランドカンパニー]が調査したところによると、その数三国合わせて百数十に及んだという。
 東ザナラーンや低地ラノシアなどでは降り注いだ破片の一部が地表を突き破って地脈まで達し、そこを流れる[エーテル]が大量に噴き出して瞬間的に結晶化。属性バランスが崩壊して「偏属性エーテル」の塊となり、大地を引き裂く爪さながらの光景を生み出した。
 [エオルゼア同盟軍]と帝国軍は双方ともその被害の甚大さから〈カルテノー平原〉から撤退。同盟軍は北ザナラーンに野営地を設営し、「不滅隊」の最高司令官ラウバーン・アルディン局長の指揮の下、生存者の確認と負傷者の治療を急いだ。
 野営地へと撤退してくる者の中で傷を負っていない者はいなかった。頭や腕、脚に傷薬(ポーション)を浸した包帯を巻いた者。仲間の肩を借りて歩く者、武器を杖にして足を引きずる者。即席の担架に乗せられて搬送されてくる者の中には癒し手たちが首を横に振らざるをえない者もいた。
 「黒渦団」は激戦のさなか、最高司令官であるメルウィブが負傷し昏睡状態に陥ったため、軍令部総長のエインガル・スラフィルシン大甲将が指揮を代行し、即座に母国へと引き返した。
 野営地まで撤退した「双蛇党」は有志を募ると、最高司令官のカヌ・エ・センナ党首と共に〈カルテノー平原〉へと引き返した。
 もしこの世に七獄があるとするなら〈カルテノー平原〉の惨状がまさにそれにふさわしかったであろう。饐えた焦げ臭さが漂う焼け爛れた大地に足を踏みしめ、癒し手たちは敵味方問わず、その救助と捜索に全力を注いだ。なおこの時、トゥプシマティの残骸が[双蛇党]の捜索隊によって発見、回収されている。
 戦場の惨状が伝わるにつれて多くの人々に諦めの心が広がっていった。
 だが生き残った者達には果たすべき責任がある。絶望の底の下には希望の灯火が眠っていたのだ。
 [エオルゼア]各地では霊災直後から一部の者たちによる復興に向けての活動が始まっていた。
 
                      ◆

 砂都ウルダハ――
 霊災発生直後、砂都では明日をも知れない状況の中でパニックに陥った市民による略奪が発生。それに加えて、かねてから富裕層と貧民層の間にわだかまっていた不満が爆発、暴動へと発展しかねない一触即発の状態へと陥った。
 だが、そこへ訪れた者が事態を収束させる。
 ウルダハの元首――ナナモ・ウル・ナモ女王。少数の護衛を伴って自ら現場に赴いた女王は演説を行って両者を説得した。
 ウルダハ最大の宿泊施設「砂時計亭」に併設された大衆食堂――「クイックサンド」を切り盛りする女主人モモディ・モディ氏は、その幅広い人脈を活かして食材を仕入れると被災者に無料で食事を振舞い、裏に手を回して家を失ったものに宿泊施設を解放した。
 [エオルゼア]最高の彫金師にしてウルダハで宝飾店を経営する富豪のゴッドベルド・マンダヴィル氏は愛妻ジュリアン氏と共に自ら率先して復興活動の前線に立ち、行動を起こした市民たちや治安組織、コロセウムの剣闘士らと共に瓦礫の撤去や被災者の救助作業に尽力した。
 「王家の相談役」――砂蠍衆の筆頭格であり東アルデナード商会の会長のロロリト・ナナリト氏は「金はすぐ貯まる」と言って自らの資産の三分の二をウルダハの復興へと寄付。ほかの砂蠍衆やウルダハの商人たちも――その思惑はともかくとして――遅れてはならじと続いた。
 
                      ◆

 海都リムサ・ロミンサ――
 [エオルゼア都市軍事同盟]参加国の都市の中でもリムサ・ロミンサは特に被害が大きかった。
 海都の遥か西方の沖合いに落着した巨大な[ダラガブ]の破片が、その質量と落下によるエネルギーで大津波を発生させ、荒れ狂った黒いうねりが海都を飲み込んだのだ。
 その勢いは凄まじく、下甲板層の港湾施設は破壊し尽くされ、停泊してあった多くの船舶が濁流によって陸地の方へと押し流されていた。
 津波が過ぎ去った後、その美しさを誇った海の都は見る影もない惨状と成り果てていた。市民が落ち込む中、そこへ追い打ちをかけるようにして悪い報せが届く。
 メルウィブ提督が戦いで受けた傷によって昏睡状態へと陥ったというのだ。また、この混乱に乗じて反メルウィブ派の海賊たちが海都へ侵攻してくるという噂が広がった。
 後者は根も葉もない偽報に過ぎなかったが、市民の間に不安が広がりそれが〈ラノシア〉の他の地域にも波及していった。
 当時、まだ冒険者であったバデロンは、カルテノーの戦場から海都へと帰還する道中でこの偽報を耳にし危機感を募らせると、各国の信頼のおける情報屋や冒険者と[リンクシェル]で連絡を取り合い、偽報の拡散の防止に努めた。これより数年の後、彼は冒険者を引退し、駆け出しの頃より地道に貯めていたギルを元手に「溺れる海豚亭」を開店。海都の[冒険者ギルド]の顔役の座へと収まることとなる。
 イエロージャケットは団長のレイナー・ハンスレッド氏の指揮の下、各地の部隊へと伝令を飛ばし現状報告を交わし合うのと並行して、市民と共に被災者の救助や復興作業へと乗り出した。
 リムサ・ロミンサの三大海賊――「断罪党」、「百鬼夜行」、「紅血聖女団」の頭領たちは海都に帰還すると、すぐに配下の者たちを〈ラノシア〉の各地へと派遣。自分たちの「隠し財宝」を掘り起こさせると、それを海都の復興資金へと充てた。
 カルテノーへと遠征していた「黒渦団」の正規部隊は〈バイルブランド島〉低地ラノシア南東にある「モラビー造船所」へと帰還。幸い造船所は津波の被害から免れていた。昏睡状態から目覚めたメルウィブは、そこに臨時指揮所を築いて各地の状況を確認し、総力体制を敷くと早期復興を目指して指令を送った。

                      ◆

 森都グリダニア――
 霊災発生時、バハムートの放ったフレアにより森林の大部分が焼失した〈黒衣森〉であったが、[エオルゼア]全土を覆った再生現象によって霊災以前の元の姿を瞬く間に復活させた。
 森都の留守を預かっていたカヌ・エの姉弟ラヤ・オ・センナ氏とア・ルン・センナ氏の二人は霊災後すぐに陣頭に立って毅然とした指揮を取り、市民たちに冷静で慎重な対応を取るように呼びかけた。
 彼女らの行動と先述した現象も重なり、グリダニアでは他の都市のように大きな混乱や恐慌が起こることはなかった。そのため霊災からの立ち上がりも早く、市民たちは治安組織と協力して魔物に破壊された柵や倒壊した家屋の修復作業へと精を出した。
 だが全ての危機が去ったわけではなかった。
 霊災を境にして、〈黒衣森〉に太古より棲み、森をその力で守護していたとされる超自然的存在――精霊の力が弱まっていった。この事態に対し彼らと交感することができる高位の幻術士――道士たちはその対応策を練ることとなる。
 また環境の急激な変化に影響された森の野獣たちの動向を懸念する声もあった。
 そんな霊災からの混乱冷めやらぬ中、新たな戦いの火種が[エオルゼア]へとばら撒かれる。
 [カルテノーの戦い]の折、どちらにも与せず静観を決め込んでいたガレマール帝国第XⅣ軍団が、第Ⅶ軍団より接収した〈モードゥナ〉の拠点から[エオルゼア]各地へと部隊を派遣、侵攻を開始したのだ。
 帝国軍は〈ザナラーン〉、〈ラノシア〉、〈クルザス〉の一角を瞬く間に占拠。
 「双蛇党」本部にも帝国軍が〈黒衣森〉の東部森林へと攻め寄せてきたとの報が飛び込んできた。
 カヌ・エたちより一足先に帰還していた「双蛇党」の冒険者部隊「黄蛇隊」副長ボルセル・ウロア少牙佐は指揮下にあった冒険者たちを東部森林へと派遣、迎撃へと向かわせた。
 冒険者部隊は帝国軍と交戦するも、その勢いを覆すことはできず撤退へと追い込まれる。
 これ以後数年間、東部森林では帝国軍との小競り合いが繰り広げられることとなる。
  
                      ◆

  各地で戦乱の狼煙が上がる中でも、都市の内外では復興活動が続けられていた。
 〈モードゥナ〉地方では霊災に見舞われて崩壊した開拓キャンプに替わる新興集落を、冒険者ギルドが主体となって構築を開始。
 当時まだ無名の歌い手だった三人のある少女たちは、冒険者に護衛されながら被災地を巡り歩き、その歌で被災者や復興に携わる人々を励ました。
 各国のギルドマスターたちは分野がバラバラであるにも関わらず連携し、その持ち前の技術を結集させて[エオルゼア]各地へと人員を派遣。復興活動を支援した。
 ある冒険者の一団は、「救災連合」と呼ばれる霊災からの復興活動を主な目的とした非公式の組織を結成。彼らは「汝の意志、口を閉じ、身の行いをもって示せ」を合言葉に国家間を越えて活動を始めた。
 旅で培った能力を活かした人命救助、支援物資の製作、採集。
 最初は数人規模だった小さな組織は徐々に参加者を増やしていき、最終的には数百人を要する組織へと成長。その活動は復興の目処がついた第七霊災一五七七年八月二六日に解散するまで続けられた。
 市民、職人、芸人、役人、軍人、無法者、資本家、冒険者、国家元首……。
 身分は関係なかった。自分にできることをやるだけ。ただそれだけだ。
 人々は苦痛に耐えながらその手を伸ばし、足を引きずりながらも一歩一歩前に踏み出し始めた。
 まだ見えぬ明日を掴み取るために
コメント(2)

Elina Anko

Ifrit (Gaia)

すっごく面白かったです!この後の事件(依頼?)がどうなっていくのか、カルテノーと何の関係があるのか全然予想がつかなくて、後編が楽しみです!

Arusena Prele

Valefor (Gaia)

 エリナさん

 ご感想、ありがとうございます^^
 続き、頑張って執筆しますのでどうかお楽しみに!
 
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