我は我なり。そんな、本質的な自己の定義は、
何を以って行われているのだろう。
ボクは、何を以ってボクなんだろう。もし今日ボクが唐突に、
見た目だけキ〇タクになったとする。
それは果たして、ボクと言えるのだろうか。はたまたボク自身、「ボク」のままでいられるのだろうか。まーそんなことどーでもいいからキム〇ク、
いや個人的には綾〇剛になりてえななんて。
今日もボクはウルダハでなにもせず、ただ夢想に耽る。
現実世界ではそんな考えも浮かぶボクではあるが、
この世界のボクはそんなことは微塵も考えない。
自分の容姿に自信があるからである。最近メンバー間で
見た目を変えると噂の薬物使用者が散見されている。
ボクは社長として、社の風紀を司るものとして、
エオルゼアのキ〇タクとして、
この薬物汚染を根絶せねばならない!!
注:アウラ♀ですそう義憤に燃えるボクの脳裏に、
最近メンバー達から言われた言葉がよみがえる。
ねこだけどねこじゃないうちの社長!Zさん談ナヌっ!?ぬこじゃないっ?!
だまされた・・・!!Lさん談
まーほら、
うちの社長はテキトーに名前つけただけだから。
あっちが本物のねこさんよTさん談
ぐぬぬ・・!!ボクはそう唸りつつ自分の頭部を撫ぜて見る。
そこには、たしかに何もなく。
あるのは耳の少し上に生えた、
立派な角だけだった。
マスター、幻想薬ひとつ。ボクは脳内で擬人化されたモグステーション先輩に。
さきほどの義憤はどこへやら、
得意の手のひらリミットブレイクを発動させあの薬を注文する。
そうだ。
これはアイデンティティーの根源が
何に宿るものかを調査する実験なのだ!!そう自分自身を正当化し一気に幻想薬を飲み干す・・!!
そう、ボクは。
猫耳をっ!!
生やしてしまいましたあああ!!うん、うーん!
ちょっと上品から陽気にシフトチェンジしてしまってる気がするがまあイイ!
アイデンティティは維持できてるだろう!!
ボクは、ボクである!!
ふふん、やはりボクの自我は強固だったらしい。そうだと思いつき過去の自分で撮った写真達を見返す。
そこに映っていたのは、
FCの仲間たちだけでなく、
過去、コメントやいいねをくれた人。
過去、エオルゼアでボクに声をかけてくれた人もいた。
それを見たとき、ボクの心に濁流のような感情が流れ込む。
真理に、気付いてしまったのだ。そうだ、そうか、アイデンティティとは。
ボクを、ボクたらしめているものは。
ボクじゃ、ないのだ。見た目だけキムタ〇に変わったボクが、
中身はボクだよ!!変わってないよ!!
などといくら叫ぼうと、
それに対する皆様はきっと
キャー!とか、
素敵―!!と、
失神者続出で会話にすらならない、そんな状況になる事は請け合いだ。
そうなると、それはもうボクではない。
ボクだと、認識されていないのだから。
気分は悪くないだろうけれど。
ボクは、皆様にボクであると認識されて、初めてボクになる。
ボクという存在を定義するのは、
存在させてくれるのは、皆様だということに気付いたボクは、
改めて皆様に、お願いをする。
見た目が変わっても、
Indigo Catを
よろしくお願いいたします!!・・・
ボクは、当初このFCを設立した時。
慣れないIDや蛮神戦、手付かずのロール。
そういったものを気がねなく練習できる、
そんな場になればいい、という目的が一つ、あった。
この世界はコンテンツに溢れている。
ボクたち以外に、冒険者も沢山いる。
ボク自身はそのコンテンツ群をゆっくりと、
仲間と観光でもしながら
自分のペースで進めたいと考える側の人間だ。
しかし勿論、みんなと練習して上手くなって、
外の世界、前線に旅立つんだ、っていう目標も素敵で。
ボクは応援したいなーと思うんだ。
先日、ボクたちの仲間がもしツアを卒業した。
そんな前向きな卒業に、本当は
頑張って来いよ!!!
って、笑顔で送り出さなければいけないところだろうに。
やっぱり寂しいもんは寂しかった。
卒業する際、その、ボクのかけがえのない仲間は言った。
ねこさんがねこさんでいる限り、
これからも素敵な仲間達が集まってくると思うで。
ねこさんはねこさんのまま、真っ直ぐ進んでな!珍しく草の生えていないそのセリフに、
ボクは、得てきたものの大事さに、気付かされたんだ。
ボクに猫耳が生えようが。
ボクの見た目がかわろうが。
ボクのアイデンティティを定義してくれる仲間が、
ここにいる。今後ともよろしくだ!!
アディオスマイベストアミーゴ!!