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皇帝殺人事件:第2話「近衛兵の証言」※パッチ5.0以降のネタバレがあります

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ガレマルド、魔導城、謁見の間。

帝国皇帝ヴァリス殺害現場となったこの場所で、十数名のウィギレス職員が任務にあたっている。

その中の、四十代後半と思しき男がヴァリスの近衛兵と話していた。



Sound
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「困るな、遺体を勝手に動かされては」


「仕方あるまい。陛下の御遺体をあのような格好のまま放ってはおけぬ」



Sound
Only
「気持ちはわかるが、捜査の妨害はヴァリス陛下も望まんだろう」


「貴様!ヴァリス陛下のお心をわかったつもりか!」



「よせ、ユリア。この男は他ならぬ陛下が認めた男。礼を失するな」



Sound
Only
「どこかで会ったか?」


「お前のことは陛下やレグラ閣下から聞いたことがある。


”あの男がいなかったら第6軍団の綱紀粛正は成らなかっただろう”とな」



Sound
Only
男は苦笑しながら答えた。「褒めていただけるのは光栄だが、大袈裟に過ぎる。

あれはレグラ閣下の実行力あってのものだ。俺は綱紀粛正の前提として捜査しただけに過ぎん」


「謙遜が過ぎるのが唯一の欠点だともおっしゃっていたが、本当なのだな」



Sound
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「あの捜査はもう何年も前の話だぞ。陛下はそんな昔話が好きな方だったか?」


「、、近年、政府や軍の腐敗に心を痛めておられたからな。


レグラ閣下やお前のことをたまに話すことがあったのだ」



Sound
Only
「あの頃はまだ帝位に就く前だったが、今は押しも押されぬ皇帝陛下だぞ。

ヴァリス陛下がその気になれば綱紀粛正など容易かろうに、、」


「、、多くの者はそう言うな。


だが、ヴァリス陛下は全てを力づくで解決する方ではない。

軍だけならまだしも、政府の綱紀粛正となると、元老院ひいてはティトゥス殿下と衝突することになる。

皇族同士の争いなど愚行の最たるものとのお考えだったのだ」



Sound
Only
「近衛のあんたにそこまでおっしゃっていたのか?」


「近衛の、それもクォ程度の階級の私だからこそ話しておられたのだろう」



Sound
Only
「ふむ、、ティトゥス殿下の他に、陛下の政敵たり得る人物に心当たりは?」


「私は一介の近衛兵だ。陛下の政敵の具体的な名など分からん」



Sound
Only
「多すぎて挙げきれない、の間違いでは?」


「貴様!アンニアを侮辱するか!」



Sound
Only
「俺はもってまわった言い回しができん男でね。

疑問は率直に、が基本方針だ」


「、、、」



Sound
Only
「まあ犯行の黒幕の話より、今は実行犯の目撃証言の方が先だ。

あんたらがここ謁見の間に踏み込んだ時、目撃したのは陛下以外には3人、、で間違いないな?」


「ああ、一人はガイウス・ヴァン・バエサル、もう一人は知らぬ顔の騎士、

そして、ゼノス殿下だ」



Sound
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「武器は分かるか?」


「ガイウスが持っていたのは帝国製ガンブレード。


魔導アーマーの発射口を見事に撃ち抜かれてこのざまだ。

騎士が持っていたのは槍だったが、形状までは覚えていない」



Sound
Only
「ふむ、、で、ガイウスと名無しの騎士は逃げた、と、、ゼノス殿下は?」


「その場で姿を消された」



Sound
Only
「おいおい、、魔法を使ったとでも言う気か?

ゼノス殿下はれっきとしたガレアンだぞ」


「私は見たまま言っているだけだ。それ以上のことは分からん」



Sound
Only
「別に非難してるわけじゃない。

見たまま正直かつ正確に答えてくれるのが一番助かる。わからないならわからないと、な。

で、ガイウスと名無しの騎士の、どちらが陛下を殺傷したか見たのか?」


「いや。我らが踏み込んだ時は、既に陛下は倒れておられた。


私が駆け寄った時はもう、事切れて、、」



Sound
Only
「ふむ、、ありがとう。また聞きたいことが出たら聞きに行くかもしれん」


「いつでも来てくれ。もっとも、もう、お護りする方もいなくなってしまった。


責任を取って辞任か、あるいは、処刑かもな」



Sound
Only
「犯人の逮捕か、せめて目星がつくまでは関係者の処分等は待ってもらうよううちの方で働きかけよう」


「そんなことができるのか?」



Sound
Only
「我々ウィギレスは軍への捜査権も持っている。そのくらいの発言権はある」


「私の身などどうでもいい、、、なんとしても犯人を捕まえてくれ」



Sound
Only
「事件が事件だ。全力は尽くす」

そう言うと、男はヴァリスの遺体の方へと向かった。












「、、、犯人、捕まるだろうか、、」



「そう信じて待つしか無い。

我らは陛下を護り損ねた者、、処分と次の命令を待つしかできないのだからな」








次回に続く、、、





~あとがき~
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結末がわかっている話だから書くの楽かなと最初は考えてましたが、結構難しいものです。
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