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Mjnatto Fyth

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あなたの旅は、よいものですか?

公開

To travel is to live.
旅をすることは生きることだ。
――Hans Christian Andersen



ラリホー、ミナト=フィスです。
今日の日記はいつも以上にふわふわとしています。ふわふわとしたまま、どうぞご笑覧ください。






幼い頃、冒険家になりたいと感じていたように思います。

よく思い出せませんが、神秘の多くが剝がされたこの世界でも何かを見つけたいと、そんな夢物語を見ていたような。

時間が経つにつれ幼げな夢は薄れ、ただ旅することもなかなかかなわない状況になり。
それでも旅をする憧れや冒険心を癒してくれる作品にいくつも出会えたことは、間違いなく私にとって幸運だったと思います。
FF14はそんな大切な作品のうちの一つです。


ある作品では、身近な危険を知りました。ある作品では、気だるげで取り留めない夜の会話の楽しみを知りました。ある作品では旅人の間を渡っていくノートの話を聞きました。ある作品ではただ声を掛け合って極寒の地を渡る美しい夢を観ました。


旅をするとは生きること。
生きるということは、ゆずられ、ゆずってゆく旅の如きもの。






ここ数日の間に起こった出来事は、嵐の夜に翻弄される船に似ていて。
そして私は、自分のコートにそんなコンパスがあることを思い出したのです。
それは古ぼけて鈍色に沈黙しており、普段は何の役にも立っていないように思えますが、嵐の中にあってなお真っ直ぐに道を示していました。
私はいつもこのコンパスを見て歩き続けていたのだと、その時思い知らされたのです。

誰かが足を止めているのが目に留まったとき。親しくなった誰かが地図を広げて沈黙しているとき。相手が嫌でなければ同じようにそこに腰掛け、一緒にコンパスを確認する。そして見つけた答えに対して、良い旅をと手を振り見送る。
気が向いたら火を囲んで旅人同士で語り合い、その人の物語を教えてもらう。私の旅とは、歌と物語と共にそうして続いてきました。

残念ながら私もまた矮小な人であるため、自分に向かって紫煙を吹きかけるような旅人に親切にする度量はありません。

けれど自分が通りすがりの冒険者に譲ってもらった親切を、自分の大切な人たちに、ふと見かけた冒険者にそっと返す。この世界がそのように循環しているのを見て、その在り方に深く共感しました。
だからこそ鳥が空を飛ぶように、風が世界を渡るように、私にとってそうして巡る旅はごく当たり前のことで――それを当たり前だと言える環に入れてもらえた私は、きっと幸せな人間なのでしょう。





ある人は言いました。あなたの思いを私に押し付けるな、と。
それはその通りです。私はただ与えられたものを返していただけのつもりでしたが、その人にとってはきっと重荷だったのでしょう。

ある人は言いました。私が与えたものを、どうしてあなたは返してくれないのか、と。
私にとってそれは、旅人の間を巡るノートのように自分の手元に残るものでなく、与えられた感謝と共に次の旅人に渡すものでした。与えたものが手元に戻ると思っていなかった私は、自分に返さないことを責められるということに驚き、そういう考えもあるのだと、初めて気づきました。
(※ひどく無粋な注釈ですが、物理的金銭的なことではなく、形のない親切などの行動概念の話です――念のため)

ある人は言いました。それは当たり前などではなく、あなたに宿る美徳なのだと。
さすがにそこまで綺麗なものではない、と私は苦笑しました。先も述べた通り返礼を期待するものではないけれど、誰にでも与えられる善性はありません。
ただふと気になった相手に、何かが芽吹くことを祈りながら気まぐれに渡す花の種のようなものです。芽吹かずとも、途中で力尽きたとしても。それを含んで先人たちに当たり前のように渡してもらった種を、ただ私も渡しているだけなのだと。


『――誰も助けてくれないと思っていたけれど、そうじゃなかった。
自分に手を差し伸べてくれた人は確かにいたし、それはとても……有り難いことだったんです』


これは、ある物語で語られた人物の言葉です。


そして。
いつか誰かに芽吹けばいいと願いながら渡し続けた種が、嵐の後で大きな大きな花束になって手元に戻ってきました。芽吹かせた人物は笑って、あなたから受け取った種は確かに咲いたのだと告げます。その後語られた旅の話は、まさしく千一夜の夢物語のような煌めきに満ちていました。

2022年今年の新生祭。多くの苦しみの中で閉じ、再び開かれた物語が紡がれ始めて9年。
ある旅人の足跡が、ある旅人の始まりになるというテーマでした。





私の中の古ぼけたコンパスは、軸が変わらない限りはおそらくこのままで。
歌を口ずさみ、胸に物語を宿して、私はポケットにある花の種を少しずつ渡してゆく。いつか誰かの胸に花が、物語が宿ることを願いながら。


そしていつか振り返ったとき静かに紡ぐのだと思います。




私の旅は、とても善きものでした、と。





コメント(3)

Miriet Hurep

Durandal [Gaia]

思いが通じ合わないこともあるけど、それもまた旅なのかもしれない。
複数の人間が歩いて旅している以上、仕方のないことなのでしょうね。

そんなことを思いました。

あと劇団四季のアンデルセンをまたみたいなって思った。

Chihaya Akasaka

Chocobo [Mana]

なんと例えようが生きている間は皆旅人ですから。
一人で歩いているつもりでも、振り返れば誰かが背を支えてくれていることも、ままあることです。
誰も独りでは生きられませんものね🏝️

Baan Banish

Typhon [Elemental]

コメント失礼します。

私の旅は・・・その決して、リア充アピールではありませんが、
リアルでもエオルゼアでも、多分、多幸感に満ちているかもしれません。

紆余曲折あり、困難も多いですが、痛快な気分になる事も多く、そしてこの日記も、そうなのかも知れません。

通りがかりの者ですが、その経緯に、フレの足跡がありました。
私もその方々を大切に思い、どの世界でも、正しい人として、楽しもうと思いますね!
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