槍術士・竜騎士は一定のコンボの合間に自身を強化するアビリティを挟み、可能な限り最前線で高火力の攻撃を単独で打ち続ける。
弓とは真逆だし、同じメレーの双剣ともまた使い勝手が異なり序盤は苦戦したが、慣れてしまえば流れるように槍を打ち続ける楽しいジョブだった。
攻撃に集中するあまり
自分の真後ろに刺さったイフリートの杭に気付かないという凡ミスをしてしまい、その晩はだいぶ落ち込んだりもしたが……今まで遠距離中心だった自分からすればそれも貴重な経験だったと思う。
と、前置きのちょっとしたジョブ感想はここまで。
クラスクエ、ジョブクエは一貫して「勇気」を求められる。
恐らく槍はメレーの成り立ちの中で対魔物を想定している唯一のジョブだからだろう。
(槍術士→狩猟から誕生、竜騎士→対竜戦術)
ギルドマスターから教わる勇気として「ふたつの心」を教わるが、
クエストストーリーで伝えようとしている勇気は「弱さと向き合う心」のようにも思えた。
自分の弱点を知っていれば、それをうまく対処して戦うことができるからだ。
槍術士クエで出会うフールクは、獰猛な魔物をもろともせず狩れると豪語していたが、結局は弱さに流されてしまった過去に蓋をするために武を極めていた。
(森に血や薬を撒いて魔物を怒らせて度胸試しに狩るなんて方法は、グリダニア育ち的にはあまり感心しないな……)
結局フールクは他人を「臆病者」と罵った一方で、最期まで己の弱さを受け入れられなかった。
その様が過去の自分のなれの果てのようにも思えて、少しやるせない気持ちになった。
時は流れて(とはいっても割とすぐ)、クルザスで噂のエスティニアンと出会い竜騎士となった。
なりたてとはいえ竜騎士たるものクルザスの治安を守らねばと、サブクエやFateを積極的にこなしレベルを上げていった。
(なんだかんだでこういうRPが好きなのかもしれない)
竜と戦う竜騎士の中からさらに竜の目に選ばれる蒼の竜騎士。
強大な力を得る一方で竜と交感しやすいという竜の力を手放した恩師アルベリクと、負の感情に苛まれ竜の力を求めたエスティニアンのすれ違いが、クルザスの雪景色も相まって物悲さを覚えた。
アルベリクが一人でも多くの民を守るために力を捨てた勇気を知っているからこそ、彼を責めるエスティニアンに負けるわけにはいかなかった。
あらんかぎりのスキルとアビリティを回して、範囲攻撃をひたすら逃げ回って、内丹もポーションもバンバン使って、最悪は槍投げ連投したりとめちゃくちゃな動きだった。
長いこと弓と双剣に親しんだ者の戦いは、生き残るために手段を問わない。
武勇も誉れも必要ない「臆病者」の強さを槍に乗せて叩きつけた。
あともう少しポーションのリキャストが遅かったら危うかったかもしれない、というギリギリの状態でなんとか戦闘に勝利した。
竜の力を目覚めさせた瞬間にエスティニアンの姿が消え、結局謎に包まれて終わった竜騎士クエ。
恐らく蒼天で彼らの今後が見れるだろうから、その時にこのジョブクエの真相も分かる時が来るのを楽しみに待とうと思う。
これでいざイシュガルドへ!という流れにしようと思ったが、
食わず嫌いで全く触っていないタンクをやらないままメインを進めるのは如何なものか……と思い、
GW中は斧術士~戦士レべリンク→冒険者小隊育成→剣術士レベリングに費やしてしまった。
入口がDPSゆえにどうしても日々のルレもDPSで行きがちで、
「誰かタンクできない?」ってCWLSからの呼びかけに手を上げられないのも申し訳ないし、
(一度だけ勇気出してタンク練習させてもらえたのがとても嬉しかったです)
3つのロールを知って損することはない、と思いレベリングに励んだ。
剣術士で一通りのスキルが揃った辺りからようやくタンクの楽しみ方が分かって来た気がするので、
ナイトを50まで上げたら第七星暦終盤~蒼天突入になる予定。
あとは今週末のオンラインファンフェスがとにかく楽しみ。
PCでFF14、テレビで放送を流しながら2日間を満喫したいな。
真っ向から立ち向かえば自分の無力さに絶望するしかない状況で、そこから逃げたい気持ちを押し殺さなければならない。それに費やす心身の消耗は尋常じゃない。
私も人生の大半が「弱さからの逃げ」だった。
自信がないのにプライドが邪魔して、とにかく恰好悪いことはしたくなかった。
しかし楽な方へ逃げ続けたせいでどうにもならないほど苦しい状況に直面し、「恰好悪くてもいい、とにかく生き残ろう」と覚悟を決めてもがいたら、あれよあれよと道が開けた。
それがつい1年半ほど前の出来事である。
この1年半で得られた経験と幸福は、これまでの人生で得た総量を遥かに上回っている。
未だに悪い癖が出てしまうときもあるが、私は私の中の臆病者とこれからもうまく付き合っていければと思う。