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Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

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偽典FF14 ch.2 #025 ナルザルの双剣 Part2

公開
「よし、行くぞ!」


アルディスの冤罪の証拠やその当時のアリバイを示せそうな証人も揃った。裁判らしい裁判もなく死罪が言い渡され、刑の執行は明日に迫っている。団員を集め、刑場へと乗り込む算段もついた。そこにはまちがいなく、「アラクラン」が待ち受けている。逆にいえば、法王庁の役人はいないし、真っ先に逃げ出すはずなので遠慮はいらない。集められた団員の声がギルドルームに響く、たまった鬱憤、怒りが溢れていく。


出かける前に、「ちょっとこっちに来い」とミラ団長に呼ばれた。奥の倉庫に連れて行かれると、そこには装備の一式が用意されていた。
「毒の一件はよくやった。こいつはうちの親父の若い時のものだ、ギルドからの礼だと思ってくれ。それに現場では一切の手助けはできんだろう。おまえが頼れるのはこの防具と盾と今腰に下げている剣だけだ。いいか、生き残れ!」
ヘルムを頭上からたたき落とすように着けられると、柄にもなく腹のそこから湧き上がってくる。あのバカを助けて一年くらいは酒の肴にしてやるのだ。


テレポを使って、「キャンプドライボーン」まで一気に飛ぶと、用意してあったチョコボに飛び乗り、刑場となっているハイブリッジまで一気にかける。斥候の連絡では、死刑は中天に差し掛かった時ということだった。ギリギリのタイミングになる。ただこのタイミングよりも早く動けば、場所を変えられてしまい、アルディスを助けることはできない。
橋が見えてきたところで「4番隊、先行して法王庁の役人を押しとどめておけ。殺すなよ」団長からの掛け声と同時に背後から一団が一気に速度を上げて、橋のたもとの警備達にぶちかましていく。金属とヒトとチョコボが叩きつけ合う音が響くと、真ん中に道ができる。


「橋前方はアラクランだろう。3番隊行って潰してこい。生死は問わん!」既にチョコボから降りた団員の一段が橋の前方のバリケードに全力でぶつかっていく。バリケードは砕け、そのすきまから入り込んだ団員が盾ごと敵にぶつかり、橋の外へ追いやられていく。橋から落ちなかったものは、一団の踏みつけられ、通りすがりに止めを刺され動かなくなった。


橋の中央まで到達すると刑場が見えてくる、谷底に突き出した場所に後ろ手に縛られ首を差し出しているアルディスが見えた。横にはナルザル教の司祭と首を刈る斧を携えた執行人がいる。「アルディスめ、さっさと諦めおって・・」横にいたミラ団長の怒りの炎が立ち上っているが見える。どっちにしろあのアホはろくな目にあわないのが確定していた。であるなら、より碌でもない目にあわせていやるの友人というものだろう。


「2番隊、司祭に証拠つきつけてこい。まぁ、敵の手回しは終わっているだろうから結果はかわらん。あの馬鹿の身柄をおさえておけ。それ以外はみな斬り伏せろ!」
橋の上の騒ぎに儀式が中断したようで、まだアルディスの首はかろじてつながっている。


「おれが切り開くから、後ろについてこい」
ザザリックが低くまっすぐに敵の一段に切り込んでいく。自分の身体の特徴をつかんだ、完璧なまもりから最低限の動きで一撃を加えていく。2番隊が一つのいきもののように、それぞれの死角をカバーしながら向こう岸にたどり着く。傷ついたものは救護部隊に担ぎ上げられ後方へと連れて行かれる。


その昔の剣術士ギルドは腕一本で生きていく、死んでもひくことはない団員ばかりだった。そして全ギルドでもっとも死亡率が高かった。しかしミラ団長に代が変わり、徹底的な修行と救護部隊の創設、集団戦を取り入れることで、戦場で最後まで立ち続ける集団へと生まれ変わった。アルディスのような一騎当千はいない代わりに、だれもが戦え、勝てる集団となった。いまのすべてを放り投げるさまは、現在のギルドとっては決してゆるされることではない。

ザザリックと2番隊、そしてすぐ後ろに追い付いた3番隊とが橋の向こうの陣地に対して、盾を構えてこの先は決して通しはしないと即席のバリケードを作っていく。


「いって、あの飲んだくれを張り倒してこい」


橋の脇から刑場へとつながっていく階段をいっきに降りる。すでにアラクランは逃げたあとで取り残された数人の役人が控えているだけで、一目散に逃げたようだった。階段の脇へのけぞる役人の脇を抜け、階段をいっきに降りる、アルディスと司祭の前へと転がりおちた。橋の上の戦いをみた司祭が儀式を続けていた。あとは首を落とすだけの宣誓が終わったところだった

「お待ち下さい、司祭様。こちらを御覧ください。」ふところから毒の瓶、その場に合った明細を差し出し、放浪者の埋葬地で見つけたことを訴えた。


「こんなものでは、残忍の冤罪は証明できんぞ。砂金よりも価値あるものはなしだ」
こちらをお前らはそんなこともわからんのかという、怒りの表情さえ浮かんでいた。おれの稼ぎをへらすよなものには呪いをという顔だった。


「なにかと思えば、、止めたくば代わりにもってくるものがあろうに」というと、処刑人に合図をした。しかたあるまい、利き手を後ろに回し司祭もろとも始末するほかない。
司祭に手をかければウルダハにはいられない。魔法の師匠にも迷惑がかかってまで、いるわけにもいかないだろう。斧を弾いて、処刑人の首に剣を埋め、司祭はここから蹴飛ばす。そんなイメージを作り、動き出そうというときだった


「アルディス!」という声とともにナル剣が刑場の板場に突き刺さっていた。ミラ団長の活がこの場に響き渡る。そうなるとやるべきはこの二人に手を下すことではなかったので、アルディスに向けて「ライオットブレード」を叩きつけた。


「いいから早くやれ!」という声が司祭から処刑人へかかり、こくりと頷くと斧が振り上げられた。一撃で上半身を真っ二つにできる業物だったのだ。


「俺の代わりに天国行きの予約席に座りたいやつはどっちだ?」
手枷の鎖をぶら下げたままアルディスがナル剣を構えていた。くそ・・・こいつは美味しいところをもっていくやつなのだ。手枷を切りやすい位置にそっとだしてくるというところが忌々しい。しかし胴体から首がはなれたあとでは、悪口をいっても味気ない。そもそも司祭だったのかも怪しい二人は、反論すらせずに階段を登っていった。


「手間かかせたな」愛刀を腰に納めると拳を突き出してくる。「次はお前のおごりだ。クイックサンドの酒という酒だ」、仕方なく拳突き出す。散々痛めつけられたあとなのだろう、血こそ止まっていたがアルディスの拳は真っ赤に腫れ上がり、握るだけで激痛が走っているだろう。誇り高いこの男への仕打ちは払いきれないほどの利子をつけてやる。


「すまん、抜かれた!団長、大物がそっちに行く」とザザリックの声が刑場まで聞こえてくる。援軍というか、敵の一軍が到着したのだろう。もし「アラクラン」があの手応えのなさなら、こんな大事にはなっていないのだから。ハイブリッジの上でミラ団長の1番隊と敵の本体とがぶつかっているのだろう。


「アルディス、やっぱり俺が直接手をくだすべきだったな。体裁にこだわってみたらこのザマだ。ザル剣にお前の血を吸わせてやるよ。」と敵の総大将であるリーヴォルドがでてきた。あれがミラ団長のところにいけば、まちがいない総崩れだろう。


「おまえの相手はこのおれだ。おとこの剣に血をすわれるなんて真っ平だ。ナル剣がお前の血を欲しているから、こっちにおりてこい!7年前のカリだ、相手をしてやるよ。」
アルディスの安い挑発にリーヴォルドがのってくれた。こういう駆け引きが抜群にうまいのだが、立っているのがやっという身体で相手にできるのか。手伝うぞと合図してみたが、思いっきり胸をどつかれた。


「あいつの相手はおれがする。わるいがお前らじゃあ、一合ともたねぇ。それよりもミラを頼む」と言われてもミラ団長でも勝てない相手を自分が相手するといっていたのだから、この場所で彼女の相手になるやつなんていないだろう。
「いいや、あの召喚士が呼び出す魔物だけはまずいんだ。もしかしたら遅れをとるかもしれん、そうなるまえにお前が召喚士を相手しろ。最後に教えたアレ使えんだろ!?」


乱戦に終止符をうつ必殺技などない、しかし戦いの一旦を担う覚悟は気がつくとできていた。頷いてアルディスの胸をさっきのお返しとばかりどつく。振り返りながら剣を抜く、階段を降りてくるローブ姿の敵たちへ突貫する。アラクランとの最後の戦いが始まった。
コメント(3)

Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

最後にならなかった・・・ミラ団長や剣術士ギルドの面々のかっこよさに文字がとぎれず(泣)


次回こそ最後であってほしい。この段階での主人公はまだまだ戦闘の中心というわけではないんですよね。

Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

この件、ミラを守りながらボス魔物を相手にするのが初見でかなり苦労したような。。。
アイアンウィルの重要性が分かったQuestでした。

ギルドのクライマックスですね^^

Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

ようやく剣術士ギルド編がおわってきますね。スキルも大枠は使えるので、やっと本題に入れると信じています!!
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