高地ドラヴァニアを歩むうち、「はみ出し者」と呼ばれるグナース族が住むヴァスの塚に辿り着いた。そこで出会った長老のストーリーテラーから耳にしたのは、「獣の皮をまとった男」の話。
その男が蛮神ラーヴァナに関わる動きを追っていると知った瞬間、脳裏に浮かんだのはサンクレッドの姿だった。
さらに、グナース族がラーヴァナを再召喚し、サンクレッドが塚へ向かったという知らせがもたらされる。彼が危険に身を投じていると悟り、急ぎ現場へ向かった。
塚の奥で目にしたのは、ラーヴァナと、闇色のアーティファクト装備を纏った5人組が激闘を繰り広げる圧巻の光景だった。
5人組は「闇の戦士」を名乗り、異様なほど洗練された動きでラーヴァナを討ち果たした。だが、勝利の余韻も束の間、彼らの視線がこちらに向けられる。鋭い眼差しが胸を射抜くようだった。
「お前たちが“光の戦士”か……試してみる……か。」
その言葉が引き金となり、戦いが始まる。圧倒的な力を前に、こちらの武器はまるで重みを失ったかのように感じられる。
追い詰められる中、突如戦場に飛び込んできたのはサンクレッド。新たな装いを纏い、動きは以前よりも鋭く、迷いのない剣戟で闇の戦士たちと互角に渡り合う。
激戦の末、闇の戦士たちは「また会うことになる」とだけ告げ、姿を消した。
彼らが纏う静かな威圧感は、戦いが終わった後も肌に残るようだった。彼らの真意も目的も、未だ霧の中だ。
再会を果たしたサンクレッドは、これまでの過酷な日々を静かに語り始める。
突然の転移で全てを失い、身を隠すため魔物の皮を纏う日々。グナース族との取引を通じて人の服を手に入れ、少しずつ状況を切り開いてきた。孤独に苛まれる中でも、彼を支えていたのは「仲間にまた会えるかもしれない」という一筋の希望だった。
そして、闇の戦士たちが見せた「超える力」。それは私たちが知るものと同じ力のはずだが、彼らが放つ気配は全く異質だった。
かつてアシエンと戦い、「歴史の歪みを正す」と語る彼ら。彼らの言葉にはどこか確固たる信念が宿っている。しかし、その目的は光の戦士である私たちとは明らかに異なる道筋にある。
敵なのか、それとも別の何かなのか――。
彼らを完全に否定することも、理解することもできない。分かっているのは、この出会いが、これからの旅路に予想もつかない波紋を広げていくだろうということだけだ。
サンクレッドとの再会。そして、闇の戦士との邂逅。
一つの物語が終わり、新たな章が幕を開ける音が、どこか遠くから聞こえるようだった。