皇都イシュガルドへ続く門を入ると、右手に瓦礫が転がる、
まるで建築途中のような、荒涼とした街路がある。
ここが雲霧街と呼ばれる、平民や貧民が住む場所だ。
イシュガルド正教を基盤に、厳格な身分制度と、
ドラゴン族との戦いを千年にわたって続けてきた宗教国家。
厳格で規律に満ちたイメージを思い浮かべてきたのだが、
足元に広がるのは、余りにも生々しい生活の困窮だった。
漂う空気さえ、ここでは重苦しく停滞しているようだ。
粉雪が舞う中、粗末な平服で作業に従事する人々がいる。
防寒具も作業用具も身に着けていない彼らの佇まいには、
寒さへの耐性ではなく、怯えと諦めの気配があった。