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【創作】ロンカの祭祀、執り行われたり

公開
メインストーリー、サブクエスト、キタリ族デイリークエストなどのネタバレがあります。



そるかしの名前はチャクルリ・コテル、
父上とともにルリの発掘隊の一員として、ホパル古盤の発掘を進めているでござう。
ルリの発掘隊の事業は、闇の戦士さまの協力もあって大成功。
ご先祖様が隠された「キタリの石碑」を発掘し、見事復元したのでござうよ。
このところ闇の戦士さまはあまり来なくなって少しさびしいけれど、
父上や仲間たちと協力して少しずつ発掘を続けているでござう。
最近のそるかしといえば、父上からの勧めで日々起こったことを記録に残しているでござう。
「我々キタリ族は書記官としてロンカ皇帝にお仕え申していた一族。
今の内から技術を磨き、いつでもその技能を発揮できるよう継承していかねばならぬ」
という父上の言葉を胸に刻み、早くイチニンマエの書記官になれるよう修練を積むでござうよ。

  *   *   *

ある日、そるかしはトワルリどのをはじめとする探索班とともに、ホパル古盤の洞窟の探索に赴いたでござう。
キタリの石碑発掘の折りには古き病が蔓延し大変なことになったので、ゆっくりゆっくり発掘を進めているでござうよ。
今回、第二の石碑が発見された場所の近くを探索していたところ、キラキラと光る石板の欠片を見つけたでござう。
粘土でできた石板に輝く石が埋め込まれており、手持ちの篝火をかざすとキラキラ光って綺麗でござった。
粘土板の欠片はそるかしが両手で抱えるほどの大きさで、周囲に何個も落ちていたので慎重に拾い集めて組み合わせてみると、何かの絵が彫られているように見え申した。
班員のみんなで手分けして地上に持ち帰り改めて組み合わせたところ、耳の長いヴィース族らしき人々と小さいキタリ族らしき人々が何人も集っている様子が描かれていたでござう。
薄黒い粘土板に埋め込まれた輝石は、まるで夜闇を照らす明かりのように光っていて、描かれた人々もどこか楽しげに見えたのでござう。
発掘隊のみんなと一緒にケンブンした父上が、
「粘土板の状態からみて、キタリの石碑ほど古いものではござらんな」とおっしゃったので、
「ジュウダイな事が描かれているでござうか?」と問うてみたところ、
父上は首を振りながら、
「粘土板の周囲の装飾も簡素であり、ロンカ皇帝にまつわる伝説や病の治療のような命に関わる事が描かれているのではなさそうでござる」と答えてくれたでござう。
結局、何が描かれているのかはよくわからず、ヴィース族が描かれているのだからヴィース族に聞いてみるのがよかろうということで、
そるかしたち探索班が代表してファノヴの里に粘土板を運ぶことになったのでござう。

  *   *   *

ラケティカの木漏れ日は徐々に熱が下がり始め、木々の間を抜け涼しさを帯びた風が頬を撫でる。
光が払われたことで、鬱蒼としたこの大森林でも少しずつ季節の移ろいが感じられるようになってきた。
私にとっては100年ぶりのこの感覚を、若い彼女たちはどのように感じているのだろうか。
(そろそろ収穫の祭りごとの準備を始める時期か・・・)
森の恵みが最大化するタイミングで行われる収穫の儀式は、ファイナとシュナと共に執り行ってきたが、
ファイナが里から旅立った今年は少し段取りを変えないといけないかもしれない。
そんな事を考えていると、ヤクルスの鳴き声と羽音がこだました。
先刻キタンナ御影洞方面へ巡察に出たミャルナ巡察隊の分隊の帰還を告げる馴染みの音であるが、いつもと様子が違うようだ。
普段は広場に直接降り立つはずだが、どうやら里の入り口の方から聞こえるようだ。
少し疑問に思いながら入り口の方に目をやると、分隊長を先頭に隊員たちがヤクルスを引いて戻ってくるところだった。
その傍らには最近再び良き隣人となったキタリ族の一団が、彼らの体躯には不釣り合いな重そうなものを抱えているのであった。

ファノヴの里とその周囲が一望できる東屋に彼らを案内すると、彼らはめいめいに手に抱えていたものを机の上に並べ始めた。
「ラニルどの、これを見てほしいでござう。これはこの前ホパル古盤の洞窟で・・・」
普段礼儀正しいチャクルリ殿が、挨拶もそこそこに説明を始めたのは、
この粘土板を見つけた経緯、ヴィース族やキタリ族らしい姿が描かれていること、
歴史的な一大事ではなく日常の何かを描いたものではないかというキタルリ殿の見解についてであった。
チャクルリ殿の身振り手振りを交えた懸命な説明が終わるころ、机の上での粘土板の組み立ても完了したようだった。
そこに描かれていたのは簡素ながらも特徴を捉えた、キタリ族らしい絵であった。
「ほう、これは懐かしい・・・」
思わず漏らしたつぶやきを、チャクルリ殿は聞き逃さなかった。
「ラニルどの!ご存知でござうか?」
「ああ」うなずきながら、目を輝かせるチャクルリ殿やキタリ族の面々に話し始めた。
「ここに描かれているのは、ロンカ時代よりヴィース族に伝わる祭りの様子だと思う。
今の季節よりもう少し後、寒さが本格化する前に、森の恵みをラケティカの神々や祖先に感謝する祭りを行っているのだが、
元々は夜中に行われる祭りで、篝火をたくさん焚いてまるで昼間のように明るくして、儀式や余興を楽しんだのだ」
そう言いながら、組み合わされた粘土板のキラキラ輝く石を指し示す。
「この粘土板の色は夜闇を表し、この輝石は篝火を表現しているのではないかな」
「どうして夜中にお祭りをしたのでござうか?」
「この祭りは収穫に感謝するだけでなく、祖先への感謝の側面もあったからだろう。
貴殿たちが信仰する地下と冥府の神オキス・ダランへの祭祀にはその方が都合がよかったのだろう。でも・・・」
少し間を取って、言葉を続けた。
「100年前の光の氾濫で夜がなくなってしまい、このような光景は見られなくなってしまった」
「この絵にはキタリ族も描かれているでござう。キタリ族もお祭りに参加していたでござうか?」
「ああ。同じロンカに仕えたものの末裔として、キタリ族がラケティカ大瀑布の向こうに移住するまでは一緒に祭祀を執り行っていたよ」
「思えばそるかしも寒くなる時期に、父上や母上と共にご先祖さまにお祈りをしているでござう」
「それもこの祭祀の名残かもしれぬな」
「そうでござったか。ともかく父上にこのことを報告するでござうよ」
そう言うとチャクルリ殿は発掘隊の面々と共に帰宅の準備を始めた。
粘土板の欠片を抱えようとする彼に、思い付きではあるが声をかけてみた。
「先程も言ったように、もう少ししたら収穫の祭祀を行う予定なのだが、
夜も戻った上に貴殿らとの交流も始まったことだし、この粘土板の光景を再現してみないか?」
「いいのでござうか?父上たちとも相談して、何ができるか考えるでござうよ」
思い付きの提案であったが、チャクルリ殿の返答は前向きであったし、発掘隊の皆も顔を見合わせて頷いていた。
「こちらも、今は遣いに出ているシュナが戻り次第祭祀の段取りを考えることになるから、
追ってそちらに報せを出すことになろう」
すっかり身支度を終えたチャクルリ殿はしっかり頷き、
「ラニルどの、ありがとうでござうよ」仲間たちと共に集落へと戻っていった。

  *   *   *

探索班と一緒にファノヴの里から戻ったそるかしは、さっそく父上らにラニルどのの言葉をすべて伝えたでござう。
粘土板の絵のことがわかっただけでなく、ロンカ時代から続くお祭りに参加できることになったので、父上も母上もみんなも大喜びでござう。
それから長い間お祭りの準備をお手伝いしたでござう。神様へのお供え物を準備したり、お祭りの飾り付けをしたのでござうが、
特に、キタリの織物を使った飾り付けはファノヴの里のみんなに喜んでもらえたでござう。
お祭りの日はお昼寝をして、体調バンゼンで参加したでござうよ。
篝火をたくさん焚いたファノヴの里の広場は、いつものお昼とも光があふれていたころの夜とも違う、幻想的な雰囲気でござう。
いよいよお祭りが始まる頃、ヴァランどのとキンフォートどのが来てくれたでござう。
「最近スリザーバウに出入りする2人組の冒険者がね、ファノヴの里で何か面白いことをしてるらしいって言うから来てみたんだ。
大勢で押し掛けるのは悪いからオレたち2人が代表ってわけさ。
ロンカの文化には積極的に触れるようにしなさい、って魔女マトーヤさまにも言われているしね。
あ、これお土産。エリサベルさんの所で育てた野菜だよ。キタリ族の液肥のおかげでカボチャがこんなに大きく育ったんだ、ってすごく喜んでいたよ。」
ヴァランどのはお野菜をいーっぱい持ってきてくれたでござう。
キンフォートどのもいろいろお話してくれたけれど、難しい言葉でよくわからなかったでござう。
「ヴァランどの、キンフォートどの、これはそるかしたちが作ったどんぐりクッキーでござう。お野菜のお返しでござうよ」
そうして、クッキーを食べながら一緒にロンカのお祭りを楽しむことにしたでござう。
ラニルどのとシュナどのの儀式はかっこよかったし、発掘隊のみんなもお祭りをとーっても楽しんでいるようでござう。
洞窟の中で見つけた粘土板がきっかけでこんな素晴らしいお祭り作りに参加できるなんて、
そるかしちょっぴり誇らしい気持ちになって隣を見ると、大きなカボチャも篝火に照らされてニッコリ笑っているように見えたでござうよ。

  *   *   *

大事な儀式の部分は無事終えたので、残りの段取りを一旦シュナにまかせ、一息つこうと高台の東屋に赴くと、すでに先客がいたようだ。
「おや、キタルリ殿も一休みかな?」
「いやいや、それがしはこの綺麗な景色を楽しんでいたのでござる。先ほどの儀式、まことに見事でござった」
キタルリ殿に労をねぎらわれながらテーブルにつき、眼下に広がる幻想的な光景にしばし目をやる。
「また来年もこのような祭りを開催したいでござるなぁ」
キタルリ殿が感慨深げに語りかける。
「確かにそうですね。先ほどスリザーバウの若者が来ましてね、来年はうちもぜひと言ってましたよ」
「スリザーバウとはそれがしたちも交流があるゆえ、その方向で実現したいでござるな」
「今回は急な話でお誘いできませんでしたから」
などと合同での祭祀開催の話に花を咲かせていると、チャクルリ殿が駆け込んできた。
「父上、こんなところにいたでござうか。この光景、とってもとっても綺麗でござう。
ご先祖さまが絵に残そうと思った気持ち、今ならそるかしよーくわかるでござうよ」
大きな目をキラキラ輝かせたチャクルリ殿は、「これ、チャクルリ」と咎めるキタルリ殿の言葉を背に受けながら、早くも広場の方に駆け出して行った。
「いやはや、未熟な息子でして」
申し訳なさそうにするキタルリ殿であったが、しかし
「ですが、書記官としての気概だけは一人前になったようでござるなぁ」と、どこか誇らしげでもあるのであった。


『漆黒平話』「ロンカの祭祀、執り行われたり」より

※『漆黒平話』・・・ノルヴラントに伝わる民話、民間伝承、説話などを集めた書籍。
主に光の氾濫と収束前後の話が集められているが、真偽不明のものが多い。
一方で話の成立期における世俗、文化などをうかがい知ることが出来ると考えるものもいるという。
類似書籍に『新生平話』『蒼天平話』『紅蓮平話』がある。全部ないけどね。
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