この歌は俺(主)があなたに対する思いを歌った曲。どうも歌詞を聴くと親しく幼馴染のような関係だったように思えます。そんな二人に嵐が訪れる。一人は嵐の中岩屋の影に逃げて嵐を避けていた。もう一人はどうもその嵐をまともに受けてしまったようだ。嵐の中その人はいなくなってしまい、残された彼はあなたへの思いを語る。いなくなってしまったあなたを助けることが出来なかったことをとても後悔し、あなたの憂いが苦痛が癒えて安らかなときを迎えていることを海に見えた漁火のような炎に向かって祈りを送る。
私にも嵐のような出来事が続いたときがあった。
毎日、朝な夜なと働いた。ときに罵声を浴びせられ、叩かれ全身痣だらけ。体重は一か月余りで10キロ近く痩せた。それでもまったく辛くなかった。大切な人のためならそんなことはどうでもよかった。そう思っていたのに。
その報せが届いたのは冷たい雨の降る夜だった。その瞬間から私の見える世界は暗くただ暗く静寂に包まれて街灯が白く光るのが見えるだけ。そこからの記憶はほとんどなかった。そしてあの人の姿を見たとき、心臓の奥底がえぐられるのを感じた。なぜ私はあなたの傍にいれなかったのか、あなたの苦しみを痛みを知ることが出来なかったのか。もしあなたの思いを知って分かち合うことが出来ていれば結果はかわったのだろうか。
私は自分の命にかえても大切だと思っていた人の辛さを痛みを知ることも傍にいることも出来なかった。
なんともまあ 惨めで 滑稽で つまらない話だ。