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Vein Badack

of Virtuous Deeds

Gungnir [Elemental]

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海中ワイン騒動 1

公開
久しぶりの日記となる
しかし、よもやこの久しぶりの日記が大騒動の内容になるとは、俺自身想像していなかった
一体何が有ったのか?
それは、無人島暮らしも大分経ち、採取がてら散歩していたある日見つけた、中身が丸々入ったワインの瓶が入った
木箱を2箱見つけたのが、始まりだった

その日、俺は海の素材を集める為、海中を探索していた
サンゴ、貝、海藻など、無人島独自の生態系が築き上げられており、島の発展にも繋がっている
また、幾つか沈没船も散見してもいる
恐らく何かしらの航海等で嵐に見舞われて…と言うやつだろう、不運な事だ
また、そう言う沈没船は良い漁礁(ぎょしょう)になる
おかげで無人島の海の恩恵を多く貰っている
と、ここで一隻の、二枚貝が多く採れる沈没船に大きな穴が開いているのを確認した
大型魚が当たってしまったのかは定かではないが、そこから奥に空間が有ったのを確認した俺は、近くに有った大きめの石で甲板の木材を更に壊し、太めの木材でテコの原理を利用して穴を拡大、進入してみる事にした
その中は昼間とは言え暗く、水中でも発光する魔法筒を使いながら、中を探索してみた
その中は、倉庫の様だった
大小様々な多くの木箱が有ったが、どれも壊れていた
辛うじて原型が有ったのは、銅の鎧と盾と思しき錆の塊と、柄が差したままの剣の鞘だ
まあ、その中身は大体予想は付くが

何の収穫も無し、か…

探索を諦め、漁礁として緩やかに朽ちて逝く残骸を尻目に引き返そうとした時、それは目に留まった
その二つの箱は、小さめだが木箱にしては厳重に鉄の鎖が掛けられており、錠前も錆びていたが、素人目からしたらかなり質の良いものだった
気になり、その箱達を持ち帰り、箱を壊さぬ様に細心の注意を払って鎖を焼き切り、箱を開けてみた
入っていたのは、ラベル不明の、中身の入ったワインボトル1ダース(12本)だった
まさかそれが騒ぎの始まりになるとは、その時は想像すらしていなかった
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