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Edda Pure-white

Titan (Mana)

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【第八話】大樹で蠢く闇の鼓動(後編)

公開
神勇隊司令室にたどり着いたエッダが入り口前に立つ隊士に用件を伝えると、先に冒険者ギルドから連絡がいっていたためか、その隊士はエッダをそのまま司令室の中へ通してくれた。

エッダが司令室の中に入っていくと、そこには深紅の装備に身を包んだ男が立っており、入り口で固まっているエッダに柔和な視線を投げかけてくる。その先鋭的な外見にエッダの特殊スキル「危険感知」が発動したことは言うまでも無い。←もう何百万回も言っているが、そんなスキルはどこにもないのである(^ω^)

「噂の冒険者か。神勇隊の隊長、リュウィンに何か用かな」

エッダは冒険者ギルドの使いで来たことを告げてミューヌから預かった書簡を手渡す。リュウィンは「冒険者ギルドから神勇隊に用とは珍しいこともある」と言って封蝋(ふうろう)を開いていった。

好奇心に胸躍らせた少年のような瞳で読みすすめていたリュウィンだったが、その内容がイクサル族の不穏な動きに触れると、その表情は次第に神勇隊隊長のそれに変わっていった。

「何ぃ! イクサル族が「長老の木」を襲うかもしれないだと!? これは本当なのか」

リュウィンはミューヌからの警鐘に思わず声を荒げた。もしこれが現実のものとなればミューヌの言うとおりグリダニアの危機であることは間違いない。それに、このイクサル族の動きには例の不審者が絡んでいる可能性が大きいと感じていた。

事態を重く見たリュウィンが調査隊の派遣を命じようとした矢先、ひどく慌てた隊士が血相を変えて司令室の中に駆け込んできた。「何事か!」とリュウィンが問いただす。その隊士の口から「長老の木」に向かってイクサル族が侵攻していることが報されると司令室の中に一気に緊張が走った。



「示せ、創世の理を。示せ、絶望の理を」

妖術師が精霊により張られた結界の力を弱め、戦士たちは手にした得物を突き上げて、イクサル族は「長老の木」を幾重にも取り囲んだ。

「聞き寄れッエ、皆の者ッォ! 我々イクサル族は「天使い」の秘術を手に入れたッァ!」

一族を救う古より伝わる闇の力。この秘術を使い「長老の木」から巨大なクリスタルを創り上げ、ガルーダ様のもとへ持ち帰るのだ。イクサル族の群長――高声のクザル・ファトトルはそう言い放った。

そして、クザル・ファトトルはこう続けて叫ぶ。黒衣森はイクサル族のもの。森から羽根ナシと精霊を追い払い再び黒衣森を取り戻すのだと。


「壱班は左翼へ・・・。弐班は参班と共に右翼へ付け。残りはわしと共に本陣として控えよ」

岩陰に身を隠したリュウィンが矢継ぎ早に部隊を展開していった。しかし、その部隊は編成も装備も正規の師団とは異なっていた。それは、偵察隊からの急報に接したリュウィンが、師団を招集する時間をもてないまま、動員できる隊士を根こそぎ掻き集めて緊急出動してきたことによる。

そして、その場に居合わせたエッダにも当然のようにお声がかかったことは言うまでもない。



それから間もなくして全部隊に攻撃命令が下ると、それまで物陰に身を隠していた隊士たちは「長老の木」を取り囲むイクサル族めがけて一斉に飛び出していった。後衛に配置されたエッダも神勇隊と共に突入していく。

エッダが行動を共にする神勇隊には加勢に駆けつけたバノック練兵所の部隊が随伴しており、見慣れた顔の中には勇壮の異名をもつガルフリッドの姿もあった。ガルフリッドはエッダに向かって「力を貸すぞ冒険者! 群長はわしが引き受ける!」と言ってイクサル族に突進していった。←突然笑い出さなければ頼もしい教官なのにと思うエッダなのであった(^ω^)

攻め寄せるガルフリッドの部隊に気づいたクザル・ファトトルが「忌々しい羽根ナシ共めッェ・・・。血祭りにしてくれるわッァ!!!」と蛮剣を振り上げれば、その咆哮を皮切りに、イクサル族は一斉に反撃に打って出た。

ガルフリッドと同じくバノック練兵所の教官を務める激高のミロードンは「雑魚退治は任せておけ! いくぞ者ども!」と麾下の隊士と共にイクサル族の隊列に切り込んだ。ミロードン率いる鬼哭隊はイクサル族の前衛と激しく槍先を交えると楔を打ち込むようにその隊列の一角を切り崩していく。

鬼哭隊の突入によって開かれた場所に神勇隊の弓術士が進出すると、リュウィン指揮する神勇隊は、イクサル族の前線内に橋頭堡(きょうとうほ)ともいうべき陣地を構築することに成功する。

その陣内に配置されたエッダは攻守からめた幻術魔法で前衛の鬼哭隊を支援した。側背を突こうと回り込むイクサル族には、攻撃魔法を撃ち放ってその包囲網を突き崩し、傷つき後退する隊士には治癒魔法で救護したのである。

幻術士のエッダが戦線に参加したことで、回復力に優る鬼哭隊は、数に勝るイクサル族を徐々に押し戻していった。


イクサル族はこのとき予想外の苦戦のなかにあった。後退を続ける前線の様子にクザル・ファトトルは苛立ちを隠せずにいた。これは一体どういうことか? 戦力に優る我々がなぜ劣勢となる? 忌々しい羽ナシ共め、皆殺しにしてくれる!!

クザル・ファトトルは理性と激情の平衡点を見い出せぬまま、戦局を一気に覆すべくイクサル族が「天使い」の秘術と呼ぶ呪文の詠唱をはじめる。

「深淵に棲みし異形の者よッォ! 我の言葉に従い、奴らを蹴散らせッェ!」

クザル・ファトトルが詠唱し終えると、あたりに黒い妖気が立ちこめ、霧を掻き払うように有翼の妖異が姿をあらわす。その妖異は部隊の先頭にたつガルフリッドに狙いを定めると、両翼を羽ばたかせて飛びかかっていった。

ガルフリッドの死角から襲いかかる妖異に気づいたエッダは、間髪を入れず攻撃魔法を放ってこれを阻んだ。すると、思わぬ横槍に逆上した妖異は、こんどはその矛先をエッダに向け直すと、研ぎ澄まされた刃のような爪先でエッダの首元を斬りつけてきた。

エッダはその一閃から身を守ろうと、とっさに両腕を上げて身構える。すると、エッダの身体は眩い光にうっすらと包まれ、妖異の鋭い斬撃は鋼の鎧に斬りかかったように弾かれていった。

次の瞬間、エッダに気を取られていた妖異の体躯には、引き放たれた矢が幾条もの矢風をともない突き立った。そこへ駆け戻った鬼哭隊士が一気に槍下に切り伏せると、妖異はおぞましい嗚咽を漏らして妖気と化して消えていった。←わずか数行の表現が上手くまとめられず、作者が何日も頭を抱えていたことは秘密である(^ω^)

秘術の打ち破られたことに呆然とするクザル・ファトトルは、その隙を逃がさなかったガルフリッドに急所を射抜かれると、そのまま膝から崩れ落ちるように絶命する。群長のクザル・ファトトルを失ったイクサル族は、組織的な反撃のできぬまま雪崩を打つようにして敗走していった。

「長老の木」を取り囲むイクサル族を排除したリュウィンは、エッダにこの場に残るよう言い残すと、イクサル族の増援に苦戦する左翼部隊の援護に向かっていった。

「なるほど、それが力の理由か・・・。どうりで石人形ごときではかなわぬはずだ」

突然に背後から投げかけられた声に、エッダが驚いて振り返ると、そこには漆黒の法衣を纏った仮面の魔道士が立っていた。エッダはこの魔道士こそグリダニアに騒乱を起こしてきた「不審者」なのだと本能的に悟る。

「しかし・・・! これはどうかな?」

仮面の魔道士が呪文を詠唱するとあたり一面を妖気が覆いはじめ、その足下から出現した異界の門扉(もんぴ)からは闇の深淵より召喚された妖異――レッサー・ガーゴイルがその漆黒の巨躯をあらわにした。



「貴様は危険な存在だ。ここで芽を摘んでおくとしよう。死ぬがいい・・・穢れた力を持つものよ!」

レッサー・ガーゴイルは双剣で薙ぎ払うようにエッダに斬りかかった。その斬撃を回避したエッダだったが、つぎの瞬間には、腐りかかった尾先(コラプテッドテール)に鋭く打ち付けられてしまう。

レッサー・ガーゴイルの猛毒に身体を冒され、エッダは込み上げてくる猛烈な吐き気に苦悶の表情を浮かべた。

「ハハハッ! その猛毒で、もがき苦しむがいい!」

仮面の魔道士は悶え苦しむエッダの姿に哄笑(こうしょう)していたが、エッダの身体を包む光のヴェールが眩さを増し、立ち上がったエッダが幻術で毒気を浄化してのけると「貴様の力は一体!?」と仮面の下に焦燥の色を浮かべた。

すると、エッダのうしろから耳慣れた声と共にイダとパパリモが駆けつける。「間に合った! 助太刀するぞ!」と、パパリモ。それに続いて「助っ人とーじょー! 手伝うよ!」と言ってイダが妖異の間に割って入る。←毎度ながら登場の遅い二人のことを、ひょっとしてダメなタイプの人間ではないかと思い始めるエッダなのであった(^ω^)

「チッ・・・邪魔が入ったか・・・。構わん、まとめて葬ってやる」

レッサー・ガーゴイルに対峙した二人は、各々の得物を手に立ち向かっていく。パパリモは伝家の宝杖ゴールデンアイを振りかざし火炎魔法を撃ち放つと、それに負けじとイダも両拳のガッツ・ナックルを力任せに妖異の体躯に打ち込んでいく。

三方より撃たれ続けたレッサー・ガーゴイルは、次第にその巨躯を大きくふらつかせると、低いうなり声とともに漆黒の妖霧の中に消え去っていった。エッダは返す刀で幻具を振り抜くと、仮面の魔道士に攻撃魔法を撃ち込んだ。その一撃を露払いにするように、イダが仮面の魔道士の懐に飛び込んでいく。

パパリモは「よし、一気にカタをつけるぞ!」と言い放つと、仮面の魔道士に火炎魔法を撃ち込み、間合いを詰めるイダを援護した。イダは「いける! いける! もーちょいだよ!」と合いの手を入れるように応え、魔導士めがけて右に左にとガッツ・ナックルを打ち込んでいく。

仮面の魔道士は氷結魔法を足下に放って接近するイダを阻もうとするが、そのささくれ立つ水面はパパリモの放つ火炎魔法に平(なら)されてしまう。次々に繰り出されるイダの打擲(ちょうちゃく)に、さしもの仮面の魔道士も「我ら「天使い」の・・・秘術が・・・打ち破られるとは・・・」と呻(うめ)くと天を仰ぐように崩れ落ちていった。

「天使いだって・・・? 混乱の創造主「天使い」。いや、伝承に沿って「アシエン」と呼ぶべきか・・・。実在していたなんて・・・。蛮神の陰にアシエン有り、という情報は本当だったんだ」

そう言ってパパリモは、目の前に横たわる仮面の魔導士の亡骸に視線を落とした。


そのころ砂の都ウルダハでは・・・



【外伝(杜都編):第一話】武具職人の弟子 に寄り道する
【第九話】Re:光の戦士 へ続く

【あとがき】
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拙い文章で書き上げました「もうひとつのエッダの物語」第八話でしたが、最後までお読み頂きましてありがとうございました。

ずっと追い続けてきた不審者との対決を制したエッダ。ようやく、メインクエスト序盤の山場がフィナーレを迎えました。ここまで到達するのに、なんと多くの時間を必要としたことか・・・w

今回はメインストーリー前半の山場ということもあり戦闘シーンが長く続く展開でした(なんと4連戦も!!)。戦闘シーンは人によって好き嫌いが分かれるため、個人的にはあまり書きたくなかったのですが、さすがに避けて通ることもできず、なんとかこのように仕上げてみました。

戦闘シーンの表現を書く際に、ほかの作家さんの作品を参考にすることが多いのですが、手近にある作品だとヤクザや不良の「ケンカもの」が多く、あまりしっくりと来ない表現が多いのです。そのため、どうしても吉川英治作品のページをめくって参考にしてしまい、聞き慣れない難しい表現を多用してわかりづらい表現になってしまったことは、ただただ反省して精進するしかないと思っております。

あと、今回の戦闘シーンで一番頭を悩ませたのが、弓で戦う描写や表現の方法が意外と少なく、表現が難しかったことでしょうか。ネットで弓道やアーチェリー競技のページや用語を読みあさり、表現のヒントを探していたら思いのほか時間がかかってしまいました。

全般的に剣や魔法の表現は多いのですが、弓や槍といった武器の表現は殆どなく、なかなか大変な作業になったことは、ある意味で今後の良い経験となりました。

それと、過去に投稿した作品の見直しや推敲をしたいと思っているのですが、なかなかそこまで手が回りません。いずれ、余裕ができた折りに少しづつ見直していきたいと思います。


<Tips>
リュウィン・ハント

神勇隊の第十二師団(双魚師団)の師団長であり、神勇隊の隊長も兼任するグリダニアの要人です。序盤のメインクエストとタムタラ攻略のクエスト受注以降は登場しません。

猟師一家に生まれ自身も猟師だったリュウィンは、その弓術の腕前を買われ、神勇隊からスカウトされていたが断り続けてきた。しかし、結婚後まもない妻がイクサル族に惨殺されたことをきっかけに神勇隊に入隊。それから三十年に渡って外敵から黒衣森を護り続けてきた。年齢54歳。趣味は百合の栽培。
<【出典】Encyclopaedia Eorzea ~The World of FINAL FANTASY XIV~>


激高のミロードン

鬼哭隊と神勇隊の新兵訓練施設であるバノック練兵所の教官を務める鬼哭隊士。

メインクエスト「大樹で蠢く闇の鼓動」では、特に説明の無いまま、ガルフリッドと共にプレーヤーと共闘します。『もうひとつの物語』では「長老の木」を襲撃しようとするイクサル族に対し、神勇隊はこれを迎撃するため緊急出動をしますが、各師団を招集する時間がなかったことから周辺に展開していた部隊やバノック練兵所の隊士を掻き集めてイクサル族を迎え撃った設定にしています。

他にも、中央森林で発生するF.A.T.E.「怒れる教官:激高のミロードン」と、北部森林ピースガーデンを舞台とする弓術士Lv15のクラスクエスト「シルヴェルの弓術」に登場し、侵奪のネズル・カットランの討伐戦にプレーヤーと共闘するレアNPCです。

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