キャラクター

キャラクター

Edda Pure-white

Titan (Mana)

このキャラクターとの関係はありません。

フォロー申請

このキャラクターをフォローするには本人の承認が必要です。
フォロー申請をしますか?

  • 0

【第九話】Re:光の戦士

公開
左翼部隊の支援に向かっていたリュウィンたちが、不穏な気配を感じて急ぎ戻ってみると「長老の木」の周辺には妖気の気配がまだ色濃く残っていた。

「大丈夫か!? こんな奴まで潜んでいたとはな」

足下に倒れている仮面の魔道士を一瞥したリュウィンは、この男がグリダニアを不安の底に突き落とした不審者の正体なのだと直感する。

「こいつが不審者の正体ってわけか。そうなんだな?」

「そうよ。こいつが犯人」

何の脈絡もないまま生返事をするイダ。

慌ててパパリモが不審者の正体がアシエンだったこと、その闇の力は依り代なく妖異を召喚したほど強大だったことをリュウィンに話して聞かせた。

リュウィンはアシエンの人智を超えた力に畏怖の念を抱くと同時に、異界の妖異をエッダが討ち滅ぼしたことを知らされると、かつて「光の戦士」と呼ばれた英雄たちの姿に思いを馳せたのだった。

光の加護を受けた「光の戦士」たちは、その光の力によって闇を打ち払い、これまで幾度となく世界を救ってきた。だが、五年前に引き起こされた第七霊災を境に彼らは人々の前から忽然と姿を消してしまう。

霊災後の混乱が続くなか、グリダニアが次々に直面する困難を前にして、リュウィンは「光の戦士」の不在を幾度となく嘆いてきた。こんなときに彼らが居てくれればと。

そんな「光の戦士」の再来を待ち望んできたリュウィンにとって、目の前でイダとの会話に興じるこの冒険者の姿は、いまだ混迷の暗闇を彷徨うグリダニアに差し込んだひとすじの光明に見えた。

「嫌な気配を感じて来てみれば、こんなことになっていたなんてな。でも、お陰で収穫があったよ」

「やれやれ。ますます忙しくなりそうだね」

パパリモが話の体裁をなんとか整えて安堵していたその横から、そんな気苦労など何処吹く風とイダが大きく伸びをしながら呑気な台詞を継げてくる。

そんなイダにパパリモがむっとして険しい眼差しを向けているのを余所に、リュウィンの傍らに控える神勇隊の師団長たちは、エッダに夢うつつな様子の我らが隊長殿に好奇の視線を注いでいた。

その様子に気づいたリュウィンは、冷静さを装うように咳払いをひとつ吐いて、エッダにグリダニアへ戻ったら司令部に立ち寄るよう告げると、全部隊に撤収を下令してグリダニアに帰投していった。←あれだけぶっ○ろしたイクサル族のアレは片づけなくて良いのかである(^ω^)

「神勇隊とは協力関係にあってね」

引き揚げていく神勇隊の隊列を眺めるエッダにイダがそう話しかけた。

エッダは不審者の捜索任務の折りに「再生の根株」でイダとパパリモに出会ったことから、ふたりが神勇隊と連携していることはすでに知っていた。

「そう、あたしたちはグリダニア人じゃないんだ。君と同じ異邦人」

そう言ってどこにでもある身の上話をイダが打ち明ければ、エッダは何の前触れもなく、ふたりはシャーレアンの出身者だったねと言ってうなずいてみせる。

「ありゃ? なんでわかったの?」

自分たちの身上など知るはずのないエッダから、いきなり出自を言い当てられたイダは驚いて困惑した。しきりに首をかしげているイダの傍らで、ふたりの会話をじっと聞いていたパパリモが、これまで自身が抱いてきたエッダへの疑問が氷解しつつあるのを感じていた。



ひとり頷くパパリモにイダがその理由を尋ねてみても、パパリモは何でもないと素っ気なく答えるだけで、その学者気質なパパリモの態度からはイダとは始めから取り合うつもりのない様子が窺える。

「教えてくれたっていいじゃん! ケチンボ! 心の狭いヤツ!」

そんなパパリモの態度にカチンときたイダは、目の前で飄々としている相方を詰(なじ)るように、ありったけの雑言を思いついた端から投げつけていった。

「バカ! お前の態度が大きすぎるだけだろ!」

そう言ってパパリモも負けじとイダに詰(なじ)り返す。そんなふたりの掛け合いにエッダが頬を緩めていると、ようやく落ち着きを取り戻したふたりは少しきまりの悪い面持ちでエッダに向き直った。

「・・・とはいえ、これでグリダニアを騒がせていた不審者騒動も一段落ね」

「再生の根株」から始まったエッダとの出会いを思い起こし、イダはエッダと共にしてきた足跡を振り返ると、これまでの互いの健闘を懐かしむようにしてエッダと頷きあった。

「僕たちも行こう」

そう言って何の感慨も感傷もなく淡々と帰還を促すパパリモ。思い出話に花を咲かせていたイダは、相方からいきなり興を削がれてむっとしている。

「まった会おうね!」

気を取り直したイダが苦笑いのエッダにそう言って再会を約すと、イダとパパリモはその場から立ち去っていった。←その足下に転がっている物騒な魔道士のアレもそのままで良いのかである(^ω^)

こうしてグリダニアを騒がせてきた不審者騒動は幕を閉じたのだった。


「ご活躍は伝令より聞いています。さぁ、こちらへどうぞ」

グリダニアに戻ったエッダはリュウィンを訪ねて神勇隊司令室に赴いた。マホガニー造りの扉のまえで歩哨に立っていた隊士は、エッダのことを誘(いざな)うように司令室の中へ通してくれる。

「帰ってきたか、エッダ! 無事で何よりだ!」

逢瀬の待ち合わせ場所にようやく現れた女に声をかけるように、リュウィンがエッダに向かって開口一番にそう言うと、司令室の外からは笑いをこらえきれずに吹き出す声が漏れ聞こえてくる。

「神勇隊はお前を見習わなくてはならんな・・・。なんせお前は「長老の木」を襲ったイクサル族に加え、巷を騒がせていた不審者まで退治したのだからな!」

リュウィンからの褒め言葉にエッダはこそばゆさを感じていた。かつて、幼い頃に父親から褒められたときのような、あの心地よいくすぐったさを思い出していた。

「エッダ。お前は、良い腕、良い根性、そして良い目をしている。いつかきっと名立たる冒険者になるだろう。神勇隊の隊長、リュウィンが認めたのだ、間違いない」

そう言ってリュウィンはエッダに満面の笑みを浮かべてみせる。←読み返し作業のなかで、エッダとリュウィンの絡みに不謹慎さを感じて改稿するか悩む作者なのであった(^ω^)

「ミューヌの目利きに狂いはなかったわけだな。カヌ・エ様もさぞやお喜びになるだろう――」

リュウィンが途中まで話しかけたとき、入り口の扉が大きく開け放たれ、従者を伴ったヒューラン族の女性が司令室の中へ歩み入ってきた。



「カヌ・エ様だ!」

誰かがそう言うと、リュウィンたち神勇隊士は一斉に両腕を胸の前に重ね、そのヒューラン族の女性に対し最敬礼を捧げる。

「神勇隊の活躍、伺っております。この度は、ご苦労さまでした」

カヌ・エと呼ばれたこのヒューラン族の女性は、都市国家グリダニアの最高指導者であると同時に、グランドカンパニー「双蛇党」の最高司令官でもあるカヌ・エ・センナであった。

銘木の枝「クラウストルム」を手にして佇む彼女の白い胸元には、何者も犯すことのできない清らかな高貴さが宿っていた。カヌ・エ・センナは一見するとおっとりとした令嬢に映って見えるが、その見た目に反して有言実行の女傑と評され、神勇隊や鬼哭隊の隊士たちからの信頼も厚いという。

カヌ・エ・センナは幻術士ギルドのエ・スミ・ヤンと同じく、頭部に二本の頭角を生まれながらにして持つ有角の神童「角尊(つのみこと)」として生を受けた。精霊と意思を通わす異能者で構成される「精霊評議会」の議長を兼任し、彼女と同じく「角尊(つのみこと)」である妹や弟とともに「三重の幻術皇」とも呼ばれる。

まだグリダニアの民が地下都市に隠れ住んでいたゲルモラ時代、精霊と交感する異能をもった魔道士ヨリンが出現すると精霊はこの魔道士にひとつの魔法をかけた。その精霊の魔法によってヨリンの一族から精霊との意思を通わすことのできる「角尊(つのみこと)」が生まれるようになったと古の伝承は語っている。

「私は、カヌ・エ・センナ。このグリダニアの政を任されているものです。お見知り置きを」



カヌ・エ・センナは、イクサル族による「長老の木」への襲撃を防いだにとどまらず、不審者にかかわる一連の事件にも尽力してきたエッダに謝意を伝えると、その功績に報いる褒章品として国号の刻まれた指輪をエッダに贈呈した。

「これからもグリダニアをよろしくお願いいたしますね。あなたに、クリスタルの導きがあらんことを」

そう言ってカヌ・エ・センナはエッダに微笑みを向けてみせた。そのとき、エッダの胸元に淡白い光が輝いていることにカヌ・エ・センナは気づく。その煌めきはエッダの胸元だけにとどまらず、まるで白光の薄衣が彼女の全身を包み込むように静かな光をたたえている。

「その輝きは一体・・・?」

エッダが懐の中から光り輝くクリスタルを取り出して見せると、驚きと昂ぶる感情にカヌ・エ・センナの淡雪のような白い頬がうっすらと色づいた。

「これは・・・もしや光のクリスタル・・・!?」

そう言ってエッダをまっすぐ見つめていたカヌ・エ・センナは、暫くして何かを確信したようにエッダにこう問いかけた。これまでに母なるクリスタルに導かれたことや、エーテル酔いに似た感覚を体験しているのではないかと。

その問いかけにエッダが頷いて答えると、カヌ・エ・センナは湧き上がる歓びと戸惑いの感情に、自身のこころが大きく揺れているのがわかった。

「ハイデリンの意思に、直接導かれるなんて・・・」

光の意思に導かれたあなたを見ていると、かつての「光の戦士」たちの話を思い出すのだとカヌ・エ・センナは言った。

「そのクリスタルを大事になさることです。星の意思が、あなたに持たせた意味がきっとあるはず。あなたは、いずれ世界をも左右する存在になるかも知れない。なぜなら――」

カヌ・エ・センナが続きを語りかけたそのとき、目の前のエッダが一瞬ふらついて見えたその刹那、突然意識を失なってその場に倒れ込んでしまう。この思いもよらない出来事に、それまで会話していたカヌ・エ・センナはもとより傍らに控えていたリュウィンたちもあっと言って青ざめた。

すぐさま、カヌ・エ・センナが幻術魔法で治癒を施すと、その場に居合わせた士官たちの手によって、エッダはすぐさまカーラインカフェの宿泊施設に担ぎ込まれた。

国家元首のカヌ・エ・センナを先頭に、リュウィンをはじめとする神勇隊の高級士官たちが、エッダに付き添い押し入って来たため、カーラインカフェの中は一時騒然となった。

その後、しばらくすると混乱も沈静化していき、その騒ぎの正体は失神した冒険者が宿に運び入れられたことだったと判明すると、ようやくカーラインカフェにも普段の平静と活況が戻ってきた。

余談ではあるが、このカーラインカフェにおける珍事は、当事者たちの思いはともかくとして、グリダニアの人々の間で後の語り草となったことは言うまでもない。


そのころ砂の都ウルダハでは・・・



【外伝(杜都編):第一話】武具職人の弟子 に寄り道する
【第十話】海都と砂都と へ続く

【あとがき】
クリックして表示クリックして隠す
拙い文章で書き上げました「もうひとつのエッダの物語」第九話でしたが、最後までお読み頂きましてありがとうございました。

グリダニアを騒乱のなかに突き落とした不審者騒動を解決し、エッダはグリダニアの国家元首であるカヌ・エ・センナの表敬を受けました。エッダのことを光の意思に導かれた異能者であると知ったカヌ・エ・センナは、エッダのなかに「光の戦士」としての萌芽を垣間見るのでした。

そんなカヌ・エ・センナから使命を託されたエッダは、次話よりいよいよ世界に向けて旅立っていきます。生まれ故郷から共に冒険者として歩み始め、それぞれ定められた道を歩んできた婚約者のアヴィールとの再会や「運命の輪」に導かれた仲間たちとの出会いをはたすことになります。

新たな地で待ち受けるエッダの冒険と「運命の輪」に導かれた出会いにご期待ください。
コメント(0)
コメント投稿
フォーラムモグステーション公式ブログ

コミュニティウォール

最新アクティビティ

表示する内容を絞り込むことができます。
※ランキング更新通知は全ワールド共通です。
※PvPチーム結成通知は全言語共通です。
※フリーカンパニー結成通知は全言語共通です。

表示種別
データセンター / ホームワールド
使用言語
表示件数