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メインPC復旧物語 放熱量=対流熱損失+放射熱損失編

公開
前回、i7-13700Kを空冷式でぶん回すと宣言したが、結論から言えばそのPCは実現しなかった
計画とエアフロー設計は完璧であったし、技術的に無理だったわけでは無い

実行するにあたりwebを検索してると空冷で爆熱CPUを冷やそうとする記事は沢山あったし、概ね予想通りの結果になっていた、高性能CPUクーラーといえど放熱量には限界はある

放熱量とは、大気の対流により伝達される熱量と物体からの放射による熱量の和である

放熱量=ヒートシンクの温度を下げる=CPU温度を下げるられる量
対流熱損失=ファンからの風で温度が下げられる量
放射熱損失=ヒートシンクからの放射で温度がさげられる量

ヒートシンク(表面積A、壁面温度T1、放射率E)、外気温T2、D:大気の対流熱伝達率、σ:ステファン・ボルツマン定数
対流熱損失:B=(T1-T2)×A×D
放射熱損失:C=[(T1+273.15)4-(T2+273.15)4]×A×E×σ
放熱量  :H=B+C
なんとなくこんなイメージ(注:俺調べ)

表面積はヒートシンクの大きさ、放射率はヒートシンクの材質、対流熱伝達率とステファンなんちゃらの法則は定数、つまりA・E・D・σはマザーに設置できるクーラーやファンの大きさから物理的な限界が決まっている、T1は表面温度つまりCPUの温度の為これも使い続ければ温度が上昇していく
つまり、どうにかできそうなのはT2の外気温
そう!冷たい風を送り込む!ドライアイスや!
アカン、数十年前にやって手痛い目にあったので却下である

どのみち冷たい風を送り続けても爆熱CPUは冷えない、下図のようなサイクルで温度は上昇し続けると思っているからである(注:俺調べ)

このサイクルを断ち切るには、フレッシュエアを直接CPUファンに送るより他ならないつまりドライアイス

つまりはこう!
さらに側面にも排気ファンを追加しケース内の温度上昇を抑える計画、特にダクトで繋がるファンは高性能が望ましい

しかし、ここまでして運用する必要があるのか?ただでさえワッパ効率がよろしく無いCPUにファンの増設である、排気熱や騒音もそこそこのレベルになると思われる、とはいえ水冷式にすると謎の敗北感があるし、ご臨終されたi7-12700Kよりもベンチ性能が落ちるパーツにするのはプライドが許さない

余談ではあるが資料を調べる過程で知ったRyzen勢のワッパ効率は素晴らしい、そして多数のベンチマーク数値を見るにx3Dシリーズは大変に興味深い、新しくゲーム専用機を組むならRyzen 9 7950X3Dで組んでみたい

とはいえAM5マザーから一式揃えるとなるとお財布に厳しすぎる、今回のi7-13700Kがお役御免になった時に考えてみるとしよう

そんな事を考えながら、爆熱PC攻略計画を実行するため高性能ファンを手に入れるべくパーツショップへ立ち寄った際に今回の計画を根本から覆す運命的な出会いを果たすのである

つづく

なお計算式はなんとなく説得力のありそうな数式を持ってきただけで、まったくもって正確でないことを付け加えておかねばなるまい
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