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【RP二次創作記事】郷愁の勇者　クレセントコーヴでの出会い。　エピソード1

公開

創作記事ですのでご注意を！

エピソード0からの続き。

潮の香。。。さざ波の音人々が騒ぐ声
「hae,chsmsx;dmdjc,xjsy!!」「knebshdo,sdls;ぶか？」
どこの国の言葉だろう。。。
いや、だんだん理解できるようになってきた。

「おい！しっかりしろ！」「こいつ生きているのか？」「ヒューラン族の女だ！」
「厄介事は御免だぞ・・・」また、意識が遠ざかる。。。しかし、今度ははっきりきこえた。

「聞いて・・・感じて・・・考えて」

大分遠いが青白く光る大きな結晶石が見える。そこに少しずつ引き寄せられている感じがする。また気が遠くなる。。。

見慣れない天井。。。照明が無い。壁に掛けるランプしかない。いたるところに雨漏りのシミが目立つ。ベットと呼ぶにはあまりにも貧相な寝台に寝かされていた。
部屋は12畳ほどだろうか。。。一人で住まうにしてもあまり広くない。
足の長い木製の食卓に椅子。
台所と思しき所に食器や鍋が置かれているがどれも見たことのない作りだった。

建物は古くて傷んでいるところが多いが塵一つ落ちていないところを見ると家事に慣れた女性の家なのだろう。
壁には四角い窓が開けられており、潮の香りのする心地よい風が頬を撫でていた。透明感のあまり無い分厚いガラス。強い日差しを遮り、温度調節が出来ているようだった。嵐のような雨風を防ぐ役割もあるのだろうと想像できた。

半身を起こして辺りを伺っていると、勢いよくドアが開いた。

「ねぇちゃーん！あの女の人が起きたよ！」
年のころは10歳くらいの男の子が土足で入ってきた。

やはりここは日本ではない。

ビルマとも違う。

私はここの村の釣り場に漂着していたそうだ。一糸まとわぬ姿で。。。

確かに私はビルマで飛行機からの銃撃により負傷し、居合わせた兵士の慈悲によって安楽死させられ生涯を終えたはずだった。
鏡に映る自分は以前と何ら変わりはない。致命的な負傷も胸に空いているはずの銃創も跡形もなく消えている。
ただ、ここに来てから白昼夢のようなものが度々現れるようになった。酷い眩暈とともに他人の過去が見えるのだ。理由はわからない。

ここの住人はメリルダと弟のオリヴァーの姉弟だった。
この二人の親が見当たらない。

父親はウルダハに日用品を買い付けに出かけたまま行方不明になっている。母親は銅刃団といわれるある意味この界隈の警察組織に捜索を訴えにいったまま二度と戻らなかった。
私がこの姉弟の住居に寝かされていたのは、女子供で元々働き手にならないからと村人たちに逞よく押し付けられた形のようだ。

「ごめんなさいね。。。食べ物をあまり分けてもらえなくて」メリルダはすまなそうに小魚の塩焼きを食卓に置いた。私と同じくらいの年齢だろうか。しかし、肌の荒れようをみてかなり苦労しているように見えた。
食べ盛りのオリヴァーにすすめると一瞬、姉の顔を伺ってから嬉しそうに食べていた。

コンコン！玄関をノックする音。「お邪魔していいかな？」モモロトと名乗る小人の男が調理済みの食料を差し入れてきた。
「悪いな。。。俺はヒューランじゃないし、一人暮らしだし、メリルダのところの方がいいと思って
名乗り出られなかったんだ。その代わり食い扶持は協力させてもらうよ。」

この世界には数えきれないほどの多種多様な人種が存在するようだ。小人のような姿の者たちはララフェル族というそうだ。他にも巨人を思わせるルガディン、猫を連想させるミコッテ族。北にはエレゼンという耳の長い人族もいるそうだ。モモロトの話では種族割合としてミコッテとララフェルがエオルゼアでは多いと聞かされた。

この集落は三日月型の入り江があることからクレセントコーヴと言われ、人口は200人足らず。

第七霊災と呼ばれる災害により海流が変化し、水揚げ量が大幅に減少した。

現在では渡し船を通じてのシルバーバザーとの交易が生命線になっている。

次の日からモモロトの指導で釣りを始めた。

メリルダと少ない食材で試行錯誤して創作料理にも挑戦した。
大和撫子の知恵というやつだ。私たち日本人は貧しさに強い。

相変わらず、村人との交流はほとんどないが私にはオリヴァーを加えた3人がありがたく貴重な出会いだった。穏やかな日々がしばらく続いたのだ。

盗賊の話を聞くまでは・・・

ガラの悪い一団が水揚げされた海産物を奪いにきた。
そして、眩暈とともにその一団の過去の行いがみえてしまった。
メリルダの両親がどんな運命を迎えたのかも・・・。

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