暗礁が多い幻影諸島周辺海域を照らし、エールポートへと入港しようとする大型船を守る大灯台を……。
そんな声に後押しされ、第六星暦末期に建造された「シリウス大灯台」。
ナルディク&ヴィメリー社製エーテル発光器(地脈から噴出するエーテルを転用した発光装置)を備えた最新の大灯台は、リムサ・ロミンサ領の新たなシンボルとなるはずだった。
しかし、第七霊災が全てを変える。
飛来した火球によって大灯台は貫かれ、エーテルが偏属性クリスタル化して固着してしまったのである。
さらに凶事は続いた。一度は撃退したはずの伝説の魔物「セイレーン」が、ふたたび幻影諸島へと現われ、シリウス大灯台を占拠したのである。かくして大灯台は、死霊と怪鳥が跋扈するセイレーンの城と化したのだった。