こんばんは。
カッパーベル銅山の制限解除一人旅のレポートを書いていたところ、「アマジナ鉱山社」がいろんなところで仕事をしているのを発見し、それにつれて私たちが日頃使う「ギル」はどうやって、どんな材質の金属で作られているかが気になった結果、最終的に「エオルゼアの通貨制度は本位制なのか管理通貨制なのか」に行き着いた初級白魔道士です。
前編に引き続き、エオルゼアの通貨である「ギル」について、ウルダハを旅しながら考えたことをお話していこうと思います。
前編では、お金ってそもそもどういうものなのかとか、通貨という言葉の持つ意味合いといったお金そのものの概念を中心に書き連ねてきましたが、後編ではエオルゼアでどうしてギルという通貨が使えるのか、発行しているのはどこの国かといったもう少し実際の世界に踏み込んだ内容を、ウルダハに住まう人々からの証言をすくい上げながら語ります。
※今回の記事には次の地域の内容が入っております。それほどネタバレ要素はありませんが、これらの場所で活動なさった経験のある方のみ閲覧いただいたほうが無難かもしれません。
・ウルダハの街中
・中央ザナラーン
・ブラックブラッシュ停留所
・西ザナラーン
・ホライズン
・ベスパーベイ
・カッパーベル銅山
【エオルゼアの通貨「ギル」をめぐる冒険】【前編】はこちら【目次】 ◆お金とその使い道、通貨単位について ◆そもそも通貨とは ◆ギルの通用する範囲はどこまでか ◆ギルの価値はどこから来るのか【エオルゼアの通貨「ギル」をめぐる冒険】【後編】【目次】 ◆ギルの材質と保管 ◆アラグ貨幣シリーズ ◆ギルの発行主体と三国共通の通貨 ◆軍票について ◆おわりに◆ギルの材質と保管 ギルは見たところ5ユーロセント硬貨とか、1ユーロ硬貨の内側のほうの色によく似ています。
すると主成分は銅っぽいですね。
ただしカッパーベル銅山で採鉱されたものではないと思います。
カッパーベル銅山は、ウルダハの前のソーン王朝が300年前に開き、20年前からアマジナ鉱山社が再開発しているという鉱山です。
ギルの流通量に比して銅山の採掘量が少なすぎると考えられます。
また純銅の色味でもありませんから、これはこのまま硬貨として使用しているように見えます。
何しろ両替商が見当たりません。天秤だとか金相場だとか、ギルを鋳溶かすシーンだとかといったヨーロッパ中世の商人らしい風景も見当たりません。
また冒険者の目から見ると銀行も存在しないようですが、貸付だとか利子といった銀行業は、財産を多く持つ富豪たちの手によって個別に運用されているはずです。
◆返済を迫られている人
(ただしこの人は個人的な貸し借り問題でした。4/4補記)
◆富豪たちが出資して自警団を組織している
◆資金難にあえぐ商人
金山も見当たりません。山沿いを探したのですが、新生エオルゼア地域では発見できませんでした。
金がないならじゃあナナワ銀山は?
ここはいったん廃坑になったあとアマジナ鉱山社によって再開発されているという話ですから銅山以上に採鉱量が乏しく、とても銀本位制に足る量は流通していません。
ブラックブラッシュ停留所の方の証言によると、純度も高くなく、精錬した銀はアクセサリとしての役割が強調されていて、銀貨としては流通していないようです。
◆銀の利用についての証言
◆ナナワ銀山の銀は純度が低い
◆宝飾店エシュテム
でも、土地やおうちの購入資金は数十万ギルかかりますよね。それに、それなりに節約して冒険していれば手持ちの資金は10万、20万くらい貯まってきます。
それらを全部硬貨にしたら重たすぎますから、きっとお札なり、保管する金庫なりが存在すると思うんです。
あるいは見えないところで金のインゴットに交換しているとか。
または国が管理してくれて、帳簿を付けてるNPCがどこかにいるとか。
グランドカンパニーに所属するとここで財産を管理してもらえるかもわかりませんよね。
ワールド内で流通している総ギル額をそのまま硬貨にするととんでもない金属量になるはずですから、代表的な硬貨としてのギルと、貯蓄や散財の際に使われているギルでは、形が違う可能性が大きいです。
こう考えるとどうも管理通貨制を敷いていると考える方が自然に思えてきます。
◆アラグ貨幣シリーズ ここでちょっと目先を変えて、アラグ貨幣に注目してみます。
クエストの報酬には、どれか一つアイテムを選ぶものがあると思いますが、装備品のほかにアラグ貨幣も選べますよね。
エオルゼアデータベースから抜粋しますと、
錫、銅、銀、金、白金があり、たとえば錫は
アラグ錫貨(英語名:Allagan Tin Piece)
古代アラグ帝国時代の旧ギル貨幣。錫で鋳造された硬貨
※Pieceは硬貨のこと。
とあります。
◆アラグ錫貨と説明
これだけではアラグ帝国時代が本位制なのか管理通貨制なのか判断が付きませんけれど、様々な材質の貨幣があること、銅が青銅ではなく混ざり物のない銅で、錫も貨幣になっているのはなかなか興味深いです(と書きましたがAllagan Bronze Piece、つまり青銅でした4/4補記)。
かなり純度の高い金属貨幣であって、必要に応じて鋳溶かしてインゴットにしていたかもしれませんね。
ちなみに白金を硬貨にするのはなかなかすごいと思います。現実世界においては希少価値からいって金をしのぎますが、流通量が少なすぎること、加工が難しいため技術力が必要なことから、一定量があって利用もしやすい金や銀が流通貨幣となりました。
ただし、このアラグ貨幣シリーズはギルへの換金が可能な価値の高い遺物という扱いなので、貨幣そのものとしては利用されていません。
アラグ帝国時代にはこのように様々な硬貨が用いられていましたが、現在ではギルのみとなると、金属の利用に関してはだいぶ後退しており、本位制が取れない傍証になるともいえるかもですね。
◆ギルの発行主体と三国共通の通貨 ところで、ギルを発行しているのはどこの国でしょうか?
ウルダハっぽいとは思います。
何しろグリダニアやリムサに比べたら工業、商業が圧倒的に盛んですから、財政がほかの二国より潤っていると考えられます。当然貨幣の鋳造を中心的に担っている可能性がでてきますよね。
でも、ギルはウルダハだけじゃなくどこでも使えます。
私たちが日本円を持っていても、アメリカにいったら円をドルと交換しなければお買い物できません。
なのにグリダニアやリムサにも通用するのはなぜでしょう。
おそらくこれはEU諸国のユーロと同じように、三国で一つの経済圏を作り、共通の通貨にして相互協力を図っていると考えるのが妥当かなと思います。
三国はそれぞれに特色のある主産業で成り立ち、資源をお互い補い合うような関係になっています。
・リムサ・ロミンサ→農業、漁業
・グリダニア→林業
・ウルダハ→商業(工業)
それぞれが得意とする産業で経済圏を同一にすることにより、関税を撤廃するなどいろいろな産業の振興が図れますから、メリットが大きいはずです。
輸出入の具合としてはウルダハの輸入額が大きそうな気がしますね。砂漠地帯のため、食料や材木など必需品需要が大きそうです。青燐などエネルギー産業も盛んとみられます(ただし戦略物資なので輸出入にはかなりの規制があると思われます)。
それぞれが蛮族問題や帝国問題を抱えるなか、都市国家一国ずつが小さな経済的地盤を設けても全くじり貧ですからね。
ただし、ホライズンには税関があります。
◆高い関税
◆税関職員
これはどう考えたらよいかというと、ウルダハではない近隣諸国の商人が関税の申告をしているとみるとすっきりします。
ここまで見てくると、ギルの発行国はおもにウルダハで、三国は互いに通貨を統一、関税を撤廃して経済基盤を強固にしていることが考えられるでしょう。
また管理通貨制を取っていて、金銀の保有量ではなく、経済基盤の強さによってギルの信用を担保していて、あわせて復興特需の影響で景気も悪くない。
そんな感じでエオルゼアの経済が回っていると考えられます。
◆復興特需との証言
◆軍票について 最後に軍票について。
私は最初ぼんやりと「軍票かぁ…」と読み流してあんまりまじめに考えていませんでした。でもギルについて考えるとき、割と外せない要素なのでちょっと考えてみます。
軍票というのは軍隊が発行している物資の交換券で、金券の一種といえます。
軍票が発行されていない時代には、現地での物資調達は主に略奪で、上官の命令に一応従って、期間を決めて行われていました。
時代が下るにつれて「国の外聞が悪い」ということで、物資を「調達」するため後で換金できるよう振替票を発行し、物資を持っている人に渡しました。
でも基本的には名ばかりでして;
戦争が激化したり、調達する現地はそもそも敵地なわけですから、軍票をもらったからといって素直に換金できるわけもなく、半分有名無実化していたとも言います。
それはさておき、軍票は請求書のようなものですから、いずれ換金されます。
そうじゃっと(双蛇党)が発行した軍票は、グリダニアで物資と交換され、交換されたその軍票の実際のお金の支払いは、当然グリダニアの国家が行います。
このことからもわかるように、そうじゃっとの軍票はグリダニア、黒渦団の軍票はリムサ・ロミンサ、不滅隊の軍票はウルダハの国家がそれぞれ最終的な支払いをしていますので、グラカンを移籍してしまうと手元に残った軍票は換金できません。
なお、軍票は後から支払いが発生する請求書と同じなので、通貨と別に発行することで前述したような踏み倒しが可能になったり、敵に奪われても無効にしたりが簡単にできるメリットもあります。
国庫と関係なしに発行できてしまうため、戦争が終わった後、勝てば換金負ければ踏み倒し的なことになるのです。
◆おわりに いかがでしたでしょうか。
というかここまでもしお読みくださったかた、お疲れ様でした。
あまりに長くてうんざりしたでしょう。
私も書いていて冗長だなーって思ったんですけれど、お金の話って結構複雑なので、わかりやすいように書こうとすると長くなっちゃうんですよね…。
それにしても私はこれを書いて何を目指そうとしているのだろうか;
アマジナ鉱山社という会社組織や、リンクシェル、モグレターなども今回話題になるべき要素ではありましたが、ちょっと力尽きたのでいずれ機会を見て書こうと思います。
白魔道士のレベルが50になった今、ようやく北ザナラーンをめぐっているくらい、ウルダハはあまり訪れない土地なので、旅が楽しかったです。
次回はカッパーベル鉱山とアマジナ鉱山社のことを書いてみたいと思っています。
◆ウルダハに差し込む光と影
書き手:雪