レベル上げというものは漫然と行うものではなく、目的を持って上げるものだと思いますが、ナエル君の場合それは鍛冶師でした。
戦闘ジョブがいくつかレベル50を迎えても、使っている武器が40代の物ばかりだったからです。
必要に迫られて、という動機はそんなに楽しい理由とは思いにくいのですが、ナエル君は嬉々として取り組みました。ハイクオリティ品を作り出すプロセス、その条件が緩和されていく様、取り組むにあたっての物腰、ああ、クラフターとはこういうものだったのだな、という雑感を持つに至る経緯、全てを楽しんで上げているようでした。
プレイヤーである僕は基本的にネガティブな人間なので、活発に行動するナエルをうらやましく思っていましたが、興味を持った題材の理解度が向上していくのは至極当然の流れだと判ると、それはいくらでもポジティブになれるものなんだな、と理解できました。
僕はレベルというシステムを、運転免許のようなものだと思っています。
免許証を取得できたら終わり、ではなくて、そこから実際の運用という勉強がはじまります。
レベル50になった人が誰でも達人というわけではないのは自らを例に挙げなくても理解する所ですが、出来ることが増える=目標へのアプローチ法の数が増える、は能力の上限が上がっているというよりは最低値が底上げされている、だと認識するからです。
結果、より楽に、より短時間で取得経験値を増やす手法を取りました。
もちろん、それが唯一最良の手法だとは思いませんが、中弛みせずに上げきれたとは思います。
違う手法で漁師を上げたフレさんを見ると、それはそれで凄いな、中弛みしない精神力って僕にはもてない強さだな、と尊敬します。
そんなこんなでクラフターに火がついたナエル君、今度は唯一触っていなかった彫金をはじめました。鍛冶を上げることで培った物腰で、鍛冶を上げたのと同じ楽しさで、鍛冶以上のペースでレベルアップしていきます。自作したハイクオリティ道具を携えて。
職人の道を歩み始めたナエル君にクリスタルの加護あれ。
既にクラフタ職人のみなさまにも、生産職はこれからというみなさまにも等しく、クリスタルの加護あれ。