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人造精霊譚(5)

公開
# 38-20220322 FFXIV6.08




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『どうしてこんな事になってるんでしょうねぇ。』
人造精霊は深く溜息をつく
この世界の賢明で穏やかな人達は人造精霊が世界滅亡の秘密を語り得ない事など最初から理解しており
異時代からの賓客として厚遇を与えるだけだった





もっとも、好奇心に満ちた対話は熱心に行われたので退屈するどころではなかったが

自分の生きていた世界の事を話すのは正直なところ複雑な気分だった
彼らにとっては興味の尽きない研究対象に過ぎないものだが
人造精霊にとっては彼らの為に滅ぼされた自分の世界であり
極言すれば彼らは人造精霊からあらゆるものを奪った仇なのだ

『それにしても…十万年ですかぁ…』
彼らの計算では、人造精霊が生きていた時代から既にそれ位は経過していると言う
生まれたばかりの自分は、直ぐにも霧散してしまいそうな儚い存在だった
その後も何度か身体を作り替えなければ失われてしまうほどに脆い存在だった
それが十万年経ってもこうして溜息をついている
『ゲロルトさんの腕前なのか、アルダシールさんの執念なのか、主の給餌過多のせいなのか。』
今の人造精霊には、別れた者との再会や失った物を取り戻すと言う願いが、どれほど魂を焦がすものか、よく理解出来た
もし、今自分が居るこの世界と引き換えにそれらを取り戻せると言われたなら…

『それでも、彼らほど躊躇なく選び取れるとは思えないんですけどねぇ。』
人造精霊は再び深い溜息をついた

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「あの小さな精霊さんは面白いね。」
「お前は何でも面白いで片付け過ぎる。今の我々にそんな余裕があるのか。」
「武器としてもね、到底人の手では成し得ないほど精緻な加工をされている部分と、素朴な技巧を名人芸にまで洗練させた部分が渾然一体さ。分割時代の文明のやることは本当に面白い。」
「そら見たことか。」
「いやいや真面目な話だよ。あの子の魂の基調はどう見ても「あの人」の色だよ。うん、うっかり君が手を伸ばしちゃう位に間違いなくね。きっと本来の持ち主がそうなんだろうね。けれど、そこに余りにも様々なエーテルが入り混じって、一つに鍛え上げられているんだ。光の神様の加護や、焔や大地の化身や、竜や、時を操る神様や、彼の魔法生物の大先生の色さえ、うっすらと。どうやってあんな複雑なものを作り上げたのか、実に興味深いね。」
「やはり面白がっているだけでは無いのか。」
「それでも、あの子は「あの人」の魂を継ぐに値する者だと、私は思うよ。君が十万年も大事に持っている物を託しても良いくらいに。」

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