昔から仲の良い兄弟だったと思う。
スーパーマリオブラザーズを一機交換でコントローラーを回しっこしていた頃から、
私のゲームパートナーは親愛なる弟だった。
弟は私よりゲームが上手い。認めたくないがどうやら事実のようだ。
対戦系のアクションゲームではいつもボロ負けしていたし、
パワプロは基本コールド負けだった。
弟に負けるのはお兄ちゃん的なプライドが許さないので、
自然私が選ぶのは協力プレイの出来るものに偏っていった。
三国無双、テイルズオブシリーズ、連邦vsジオン、地球防衛軍。
とりわけ他武将同時プレイが出来る三国志8は良い思い出だ。
曹操陣営を選び、圧倒的資金力と人材力で圧倒する私と、
のっけから攻められまくられ領土を失っていく孫権陣営の弟。
久方ぶりにアニのイゲンというヤツを見せ付けてやるぜ、泣かせてやるぜ、
と勇んでいたら、弟が引き抜き作戦を開始、
私は最終的にぼっちにさせられた挙句攻め滅ぼされ、
最期は首を切られるハメになった。
ひどいヤツですよアイツは。
ともかく、私のネトゲ好き、MMO好きは、
一緒にゲームする楽しさの原点をここに見つけたからだと思う。
一方で、弟はゲーセンを主戦場に移し、
知らぬ間に連ザ→戦場の絆と出来のよいガンダムゲーにどハマりしていた。
二人のゲームスタイルは対極に位置する。
それが、ネットとゲーセンとに分かれた大きな原因だろう。
私は地道な繰り返しでステータスを上げ、
どちらかといえば被弾前提のパワープレイを好む。
最悪の事態に備えたり、安全圏を意識したり、確率に頼らない方法が好きなのだ。
一方弟は多少劣る性能であっても、
プレイヤースキルで乗り越えていくことに喜びを見出すタイプだ。
ゆえに私には連ザや戦場の絆などの対人ゲーは向かなかったし、
弟もまた、AIONなどのMMOが向かなかった。
そんな弟と、何の因果か今になってFF14を一緒にプレイしている。
誘い合わせたわけではなく、
ふとした会話のときに互いにやっていることを知った、という経緯である。
ちょうどログイン制限全盛の頃、あまりキャラも育っていないという背景も手伝って、
じゃあ一緒にやるかと改めて新規鯖に私たちは降り立ったわけだ。
しかしお兄ちゃんには危惧があった。
長続きしないのではないか、というものだ。
前述のとおり、弟はMMOをあまり好まない。
というか、前回誘ったAIONはすぐに投げ出してしまったのを知っている。
AIONのときはグロキャラを作っていたし、
今回もまた、ネタキャラに近い外見だ。
MMOに対するモチベーションが少し透けて見える。
せめてIDなどの、周回ではないにしろ、PTプレイを楽しめれば続くはず……と、
なんとかテンションの落ちがちな15までの道中を乗り越えた。
あれよあれよという間に、我々は各自2職ずつ、20の中盤まで来た。
そろそろハウケタというところだ。
ここまで上げられたということは、これから先も楽しんでもらえそうだ――。
胸を撫で下ろすおにいちゃん。
自分が楽しいと思うゲームを、一緒に楽しんでくれるフレンドは、
身内に限らず嬉しいものだ。
時間の合う限り一緒にやろう、また子供の頃に戻ったように楽しもう――。
涙を滲ませるお兄ちゃんに、
しかしまさかの展開が襲い掛かるのだった。
――油断していた。ナメていた。
絶対に、弟にはムリだと思っていたのだ。
だから2キャラ目を別鯖にしたのに……。
弟、クラフターにハマる。
「ぼく裁縫やるから兄貴彫金ね。
ギャザはぼく園芸、兄貴採掘で。
――インゴ持って無い? 取って来て。
あ、クラフターもアディショナル使えるんだ、
各職15にしたほうがいいね」←イマココ
やめてぇ;;
お兄ちゃん2キャラでギャザクラは流石にムリだよぉ;;
どうやらアプデまでの二ヶ月。
私のFF14はギャザクラ地獄になりそうだ……。