❂毎日17:00に日記投稿中❂現在連続58日投稿中前回はこちら:第1話 第2話 恋愛経験豊富な俺に死角無し―――Megutan「
実は一緒に住んでる彼氏いるんだ」
心臓の鼓動が、一度だけ大きく脈打った。1ミリも想像していなかった彼女の言葉に、私は言葉を失った。思わず涙が溢れた。俺は彼氏持ちの女性をずっと好いていたのか。叶わぬ恋のために、俺は家族や友達と遊ぶ約束をも破ってFF11に没頭していたというのか。こんなのってあんまりだ。こんなことなら出会い厨なんてしなければよかった。恋なんてまっぴらごめんだ。二度と異性なんて好きになったりしないと、自分自身に誓いを立てた。
と、いうことは一切ない。私を、あまりなめないで頂きたい。実は彼氏がいる?しかも同棲していてる?そんなもの私にとっては些細なことだ。数多の恋愛シュミレーション、ギャルゲー経験者の私からしたら、もはやこれくらい日常茶飯事である。ときめきメモリアル1~3、みつめてナイト、悠久幻想曲、トゥハート2、同級生2、ワールドネバーランド、牧場物語などのメジャーなものから、トゥルーラブストーリー、初恋バレンタイン、あいたくて…、ドキドキプリティリーグ、初恋物語、ウィザーズハーモニーなど、もはやこの日記読んでいる人ではわからないようなマイナーなものまで、あらゆる恋愛をゲームでシュミレーションしてきた男だ。ギャルゲーだって、Key作品はだいたいプレイしてきたし、漫画であれば「Boys Be...」だって全巻読破していた。
私はどんな事情でさえ受け入れる自信がある。「一緒に帰ると噂されて恥ずかしいし…」とか言われたり、目の前の女の子が実は幽霊だったり、好きな子が敵国のスパイで一騎打ちしなければいけなかったり、解離性多重人格障害で掛ける言葉を間違えると友達もろとも惨殺してきたり、「愛されたい」という願いだけで思念体になっていた女の子に、愛の告白をしたことで、その願いが叶ったと同時に泡になってきえるような女の子だっているんだ。まだ高学生の私でも30代の大人より女性と恋愛してきた自負があった。
彼氏がいるだの同棲してるだの、そんなの今更痛くも痒くもない。もはや、健康に生きていてくれるだけで狂喜乱舞に踊りだす程だ。
Qupo「
そうなんだ!彼氏さんと並んでFFできて羨ましいなあ!」
ここで、私は彼女に礼を尽くした。なるべく気にしてない態度をとり、色々な葛藤があったであろう彼女の不安を取り除きたかった。私にも、そして同棲中の彼氏にも罪悪感で苛まれることがあったかもしれない彼女の負担を少しでも軽くできればと明るく振る舞った。この気配りが彼女にどう届いたかわからないが、また明日電話したいと言われ、無事最初の通話を終えた。
突如の彼氏さん登場―――そして翌日、約束の通話をはじめる前にログインをする。すると早速彼女からtellが届く。
Megutan「
あのね、彼氏にバレちゃった」
バレちゃった…?何が…?わかっている。当然、私とのことだろう。反応に困っていると「ナンダカンダ」が部屋の中に流れ出した。携帯電話に着信が入っている。着信相手はMegutan。なんだか物凄い嫌な予感がする。電話に出れば、それは決して喜べる結果にならないだろう。しかし出ないわけにはいかない。数々の恋愛(ゲーム)経験から、このフラグを逃せばMegutanとの恋は終わる。仕方ない…。心臓バクバクで手も震えているが、意を決して電話に出る。
Qupo「
もしもし…。」
????「
俺の女に手出すな」
Qupo「
あの…すみまs…」
ガチャ!ツー…ツー…ツー…。
…切られてしまった。長時間罵声を浴びさせられる覚悟をしていたから、拍子抜けする。少し安心してしまった。逆にドラマのようなベタな展開にちょっと笑いそうになっていたくらいだ。しかしもうこれでMegutanとの出会いも終わりを迎えたようだ。同棲中の彼氏の監視を逃れて共に遊ぶのは容易なことではないのだろう。tellを送って状況を確認したいが、こちらから連絡することで彼女を困らせることになるかもしれない。関わらないことが1番だと判断した私は、また出会い厨に戻り、道行く♀キャラに声を掛けていくことを決めた。
…翌日、FF11をはじめる前にお風呂から上がると着信がある。Megutanからだ。彼氏との間になにかあったのだろうか…?全裸のまま折り返しの連絡を掛けてみる…。程なくして通話が繋がる。
Megutan「
昨日はごめん、電話のやりとりがバレちゃったの」
Qupopon「
ううん、気にしてないよ。大丈夫だった?」
彼氏からの脅迫電話があった後のことを聞くと、どうやら二度とQupoと関わらなければお咎めはないらしい。なるほど…。ということは、これは決別の電話だと悟った。最後に声を聞けたことが、不幸中の幸いだったかもしれない。しかし話を進めていくと、予想外の方向に展開が進む。
Megutan「
だからね…。キャラ作り直してほしいの」
Megutan「
そうすれば、クポくんってバレないでしょ?」
……
採用!
彼氏よりも大切な存在として認められたように感じ、私は舞い上がってしまった。今思えば「そこまでしてどうするんよ?」という意見が聞こえてきそうだ。しかし出会い厨として、求められたからには、期待に応えねばならない。それが出会い厨としての、私の誇りである。
早速キャラメイクを開始。ここは敢えて、男性キャラで作成しようと2人で決めた。それに可愛い名前を付けて、「カッコいいイケメンキャラで遊びたいリア♀」という設定でエルヴァーン(エレゼン)でキャラクリ完了。しかし困った…。肝心のキャラクターネームをどうしよう…。可愛い名前…。そこで私は思いついた。モーグリがとても好きは私は、モーグリからヒントを得て名前を設定しようと考えた。
Mogutan…。Mogleman…。Mogumogu…。うーんどれもしっくりこない。
そういえばモーグリは特徴的は話し方をする。語尾に「クポ」をつけているな。クポ…クポ…。
そうだ!Qupoponにしよう!こうしてQupoponは誕生した。いまFF14でも使用している、この名前は「浮気がバレないように彼女から頼まれて作った名前」だったのだ!
うむ、わかっている。いまこの日記を読んでいる方は混乱していることだろう。え?もともとQupoponではなかったの?と。安心して欲しい。私は意地悪を言っているわけでも、叙述トリックを使った高度な読み物にしようとしているわけでもない。実は読者を混乱させないよう配慮するため隠していたが、本当はこの出来事があるまでの私のキャラクター名は「Takapon」だったのだ。リアルネームが一発でバレそうなこの名前も、この出来事以降、利用することはなかった。なぜ「Qupopon」は誕生したのか、その訳を知ることができたことは、この日記の読者からすると大きな収穫だったのではないだろうか。
こうして私は「Takapon」から生まれ変わり、今日まで全てのオンラインゲームを「Qupopon」で過ごしてきた。オリジナリティに溢れ、愛嬌があり、可愛らしいこの名前も、絶賛浮気中の女性が二股の浮気相手にゲスな提案した結果なのだ。
次回は大事な大事な、「東京駅で待ち合わせ」編である。こんな長い日記になってしまって申し訳ない。まだまだ続くじょ!
ちなみに、Takaponという名前ならリアルネームは◯◯◯ですね?とコメントで確認してイジるのは、絶対にやめてください!!!!!!!!!おわり