Masamune怪談会2019
今年も来ましたMasamune怪談会
九年目ですよ!すごくない!?
108ヶ月ですよ!除夜の鐘の数と同じ!ありがたいね!!
ていうアレで行ってきましたよ
ハウジングにお邪魔させてもらっての開催でしたが
風鈴の音色と薄暗い照明の中で聞く怪談会は大層オツなものでございました
ありがとうございました!
近頃は採話の方がまるで出来ていないので、短い話ですが参加させていただきました
インデックス用のログを公開いたします
皆様の心のアンテナを刺激できれば幸いです
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『五月雨の夜』
Fくんは男子四人兄弟の長男で、実家は古くからある平屋だった
子供の頃は子供部屋に二段ベッドを置いて、兄弟みんな一部屋で生活していた
大学受験の時期になって、それじゃ勉強もはかどらないだろうってことで
父の部屋を勉強部屋として空けてもらうことになった
そんなある日のこと
その日は定期テストが近かったので、部屋で勉強していた
開けっ放した窓からは、夕方から降り出した雨音が小さく聞こえてる
サァ―――
時折それにかすかに、床をホウキで掃くような感じの音が混じる
サ――サッ、サ―――サッサッ
ほんの小さな音
最初、それは風かなにかの影響で
雨粒が壁に打ち付けている音かと思ったけど
閉じたカーテンは揺れてはいない
一度、気になり始めると集中できなくなるので、窓を締めることにした
パタンと窓を締めて鍵をかける
と
…サッ
あのかすかな音が後ろから聞こえる
部屋の中から?
閉めたガラス窓に、自分の背後の様子が映っている
部屋の真ん中、電灯の向こうに
天井から逆さまの女が垂れ下がっているのが見えた
グネグネと揺れていて、異様に長い髪が床に落ちてとぐろを巻いていた
その髪が床をこすっている
反射的に振り返っても何も見えなかった
雨の音はもう聞こえない
サッ……サッサッ
床に髪がこすれる音だけが聞こえる
頭の中が真っ白になって、そのまま何か大声でわめきながら目の前の窓から飛び出た
泥だらけになりながら、チャイムを鳴らして弟に玄関を開けてもらったのだという
いまだにこの件は受験のストレスでちょっとおかしくなった話ってことになっている
説明しなかったのか?と尋ねると
あれは親父に関係のあるなにかだから言わないほうが良い気がする
そう答えた
この家の三男からは
留守番しているときに、古箪笥の引き出しが勝手にズズッと開いて
びっくりして親戚の家に裸足で逃げ込んだ話を聞いたことがある
どうやら同じ部屋らしい
<了>
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