職場の(ゲームに全く関心のない)同僚は私を見てよくこう言う。
「大人になってそんなに楽しそうなの、マジでうらやましい」先日、黄金のレガシーをクリアした。
そして、とても大きな発見をした。
それは
自分に合う遊び方の大切さプレイ歴10年以上の古参が今更何を言ってるんだと思われるかもしれないけど、まぁ、聞いてほしい。
いきなり自分語りが始まった!と引いてるかもしれないけど、まぁ、たまにはいいじゃないか。許してほしい。
いつもとキャラが違う? まぁ、そんな日もあるさ。気にしないで。
前置きが長くなってしまった。
さらに付け加えておくと、この後もめちゃくちゃ長い。10年以上遊んだ想いを語るから、それなりにはなるのだろう。暇と時間を持て余した人だけ先に進んでほしい。
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※注意※
黄金のレガシーのネタバレ部分を非表示化しています。未クリアの方は非表示部を展開しないようにご注意ください。なお、公式から事前に発表されていた情報はネタバレとはみなしていません。
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さて、きちんと注意喚起もしたところで、
まずは今回の拡張、黄金のレガシーについて感想を言おう。
とても、とてもとても楽しかった。常夏の島で繰り広げられる王位継承戦。
世界の危機に比べたらちっぽけな争いだけど、でもだからこそ、絶対的最強パワーを持つヒカセンは夏休み気分で楽しむことができた。王位継承候補者たちの一生懸命さは眩しいものがあったし、様々な人たちとの交流を経て成長していく姿を見ていると、保護者のように微笑ましい気持ちになった。
また、グラフィックアップデートの効果も相まって、フィールドはどこもかしこも美しかった。
見慣れたキャラクターの装備品すら、まるで新調したかのように輝いていた。え、これ金属だったの!?とか、この部分、革製だったんだ…とか、今回初めて材質を知ったものも多い。少し進んではパシャリ、また少し進んではパシャリとSS撮影が止まらなかった。寄り道が多くなってしまったのは言うまでもない。
黄金のレガシーについて語りだすと止まらなくなるので、このあたりにしておこうと思う。
本題はそれではなく「遊び方」のほうだ。
こんなことを言うと、一部の人からは信じられない!という目を向けられそうだけど…。
私にとって「暁月のフィナーレ」は面白くなかった。
少しどころか、かなり面白くなかった。
ああっ…!そこの人、帰らないで!
決して暁月を貶めようとか、そんな意図があるわけではないから…!楽しめなかった理由がわかったという話だから…!もう少し…もう少しだけ聞いていってほしい。
一方で今回の黄金のレガシーは楽しくて楽しくて仕方がなかった。
FF14は知ってのとおり、大体のストーリー展開が決まっている。IDやボス戦の数も毎回固定だし、何ならプレイ時間も50時間前後で大きく変わらない。黄金のレガシーも例に漏れず、そろそろIDくるかな?とか、次にこのボスと戦って、最後にこいつかな?というのは大体想像通りだった。
ストーリー展開については、盛り上がり度で言うと明らかに暁月の方が上だろう。
内容の壮大さも、背負うものの重さも、これまでの思いが実る達成感も、新章である今回とは大きく違う。しかも暁月には我らが絶対的アイドルのエメおじもいる。
これだけ揃っていて胸を打たれないはずがない…!いやまぁ、そこは人それぞれなんだけど、私に関して言えば打たれないはずがない!……なのに、なぜだろう。
<ここネタバレ↓>
この差について考えたとき、ひとつ思い当たることがあった。
それは
「ゆとり」暁月はとにかく時間がなかった。
当時の私はとある事情により、1分でも1秒でも早くクリアしなければいけなかった。一刻、一瞬でも早く、クリアどころか拡張前と同じ程度、つまり何でもできる程度まで落とし込んでおかないといけなかった。しかも、拡張リリースの時期がズレたことで、予定していた休暇を当てることもできず、土日と仕事終わりにやるしかなかった。当然、当初予定していた進捗では遊べない。進捗がどんどん遅れていく。私はとても焦っていた。
焦っているから、ムービーがとてもわずわらしく感じた。急いでいるのにキャラたちは滔々と思いを語る。1人が語り終わったと思ったら、また別のキャラが話しだす。感動的なシーンなはずなのに、気持ちは「わかったから、もういいから先に進ませて!」と急いていた。盛り上げるはずのBGMはこれ見よがしに鳴るわざとらしい演出に聞こえた。当然、感情移入なんてできるはずもない。
風脈探しもサブクエも苦痛だった。
コンパスを割りつつ、遅いマウントであっちへこっちへ。たどり着いたと思ったら、目当ての風脈は崖の上……イラッ。
いくつかのコンテンツはサブクエストをクリアしないと解放できない。ただコンテンツ解放したいだけなのに、NPCたちが真面目な話を語りだす。クエストによってはムービーが始まる。時間がないのに…!早くクリアして行動できるようにならないといけないのに…!
一方で今回、黄金のレガシーはというと…
なんと、状況が真逆だったりする。
ここぞとばかりに溜め込んだ休暇を突っ込み、なんと!!奇跡の2週間の休暇をいただくことができた。6/28午後から7/15まで、ずーーーーっと休みである。えへへ、うらやましかろう。どやぁ!('ω')
これまで数年間、ほぼ休みなしで働き続けてきて、たまに旅行に行っても観光したあとにホテルで仕事をして、早朝頃に眠り、朝に起きて再び旅を楽しむという、各方面からお叱りを受けそうな生活をしていた。しかし、1年間かけて進めていた負荷分散作戦が実を結び、ようやく6月から仕事をしなくていい休暇を取れるようになった。やったぞー!
話が大幅にズレてしまった。本筋に戻そう。
これまでの経験からメインストーリーは5日程度で終わることがわかっていたから、今回は時間的にかなりのゆとりがあるのがわかっていた。しかも、前回の拡張で背負っていた1分1秒でも早くクリアしないといけない状況もなくなっていた。そう、急ぐ必要が全くないのだ。なんと素晴らしい。
急ぐ必要がないから、ストーリーは一言一言じっくり読み込んだ。聞き逃さないように自動送りは使わず、手動でポチポチ。クエストマーカーの出ていないキャラにもたくさん話しかけた。ちょっとしたセリフもキャラの性格が出ていて面白かった。
移動中はあっちへこっちへ寄り道したし、視界の端に見えた気になるものを見に行ったりもした。晴天下のオルコ・パチャやコザマル・カの自然に魅了されて、あえてスピードの遅いガーロンドGL-IITに乗って移動した。(PS5の機能で)手に伝わるエンジンの振動が心地よかった。リアルでも鼻歌を歌いそうな気分だった。風脈探しですら、まだ行ったことのない場所で、まだ見ぬ風景を見れるんじゃないかとワクワクした。
綺麗だと思ったものは何枚もSSを撮った。
ウクラマトの髪飾りが光沢のあるビーズのような石だと気づいて撮った。ムービー中の色気がありすぎるウリエンジェさんを撮り逃して、愛用の紀行録までわざわざ撮りに戻った。某エリアなんて8時間くらいウロウロして、200枚以上のSSを撮った。
ここまでの長々とした説明で十分伝わったと思う。
そう、めちゃくちゃ楽しかった。
暁月が楽しくなかったのは、ストーリーが合わなかったからだと思っていた。でも多分そうじゃない。
2年半前の私は様々なものに追い立てられ、ただ効率を求め、クリアを急ぐことだけが目的になっていた。つまりストーリーや世界を楽しめる状況ではなかったんだろう。
今回、黄金のレガシーでは気の向くまま、好きなように冒険した。何にも縛られることなく、急ぐこともなく、やりたいジョブでのんびり遊んだ。そうしたら楽しくて、ワクワクして、ああ、やっぱりこのゲームが好きだと思った。
もちろん、気になるところを挙げればたくさんある。
なんでこのスキルがこれと置き換わるんだとか、ピクトマンサーの火力高すぎないかとか、某エリアに(サブクエ受注のために)このキャラがいるのはおかしいとか、いろいろある。でもそんなことが重箱の隅をつついてるように思えるくらい、ローポリ葡萄のように笑って流せるくらい、黄金のレガシーは楽しかった。
今、FF14の世界を冒険している人はその多くが私より後に始めた人だと思う。
私の妹は漆黒時代にデビューした(私から見ると)新参者のヒカセンだが、今日こんなことを聞いてきた。
「黄金のレガシーは賛否両論らしいけど、どうだった?」と。
FF14の世界はめまぐるしい。日々情報が飛び交い、様々な意見が発信される。アーリーアクセスの2日後にはクリア報告が、3日もすれば極の攻略情報が出てきて、その攻略の早さに驚いた人もいるだろう。中には乗り遅れた!と焦った人もいるかもしれない。ネガティブな情報が流れてきてモチベが下がった人もいるかもしれない。
でも、そうじゃない。
ゲームの楽しみ方は人それぞれだ。早く攻略するのが好きな人もいれば、じっくり遊んだ方が楽しい人もいる。ネットでは早期攻略ばかりが取り上げられがちだが、そんなのは自分も含め、極一部。1ヶ月、半年以上かけてクリアする人だってたくさんいるし、なんならそっちの方が多数派かもしれない。ノーマルレイドやエキルレを開けない人だっている。
今、まさに遊んでるゲームのネガティブな情報を目にして、気にしないというのは難しい話かもしれない。自分が気に入ってるものを悪く言われたら、誰だってモヤッとするものだ。でもどうかそんな情報は忘れて欲しい。
それはあなたより駆け足で世界を駆け抜けた、その人にとってイマイチだっただけ。
ゆっくり歩みを進めるあなたとその人の見える景色は違うはず。そう、かつての私のように自分に合わない遊び方をした人が発信した情報の可能性だってある。そんな情報に踊らされて、心を曇らせてしまうのはもったいない。
もしかしたら黄金のレガシーはあなたにとってはゲームライフ史上、最高の体験になるかもしれない。
もしそうだったなら、ものすごくラッキーで、ものすごく幸せなことだ。
私は今回、自分に合った遊び方というのがいかに大事なのかを思い知った。
遊び方を変えるだけでこんなにも世界の見え方が違うのだと実感した。気づくのに10年以上もかかってしまったことに若干の情けなさを感じるけど、まあそれも仕方ない。むしろ10年で気づいてよかった。
妹の問いには一言だけ返した。
「めっちゃ楽しかったよ、たまらんね」と。
この一言でどこかの誰かが妹の心にかけた、いらぬ靄を払拭できるとよいのだけど。
黄金のレガシーは私にとって最高の夏休みだった。
7.0が落ち着いたら、暁月ももう一度じっくりやろうかな。
自分らしく遊んだら感想が変わるかもしれないよね。
黄金のレガシー
最初の一枚をぺたり
メーティオンとスフェーン、2人の姿が重なった。2人とも少女の姿をしているし、抱えた想いが暴走してしまったところも同じ。メーティオンは自発的な感情ではなく、絶望を集めてしまったからだけど、行動の理由が「想い」という点では似ていると思った。世界設定専門家の方からすると雑な扱いかもしれないけど、そこは大目に見てください。
似たストーリー展開ならば、暁月が楽しくなかった私は黄金も楽しめない可能性が高い。にもかかわらず、黄金はめちゃくちゃ楽しかった。