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妄想ジョブクエスト「魔界幻士編 EP3 風に立つG/夢の守り人」【1】

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 この日記は二次創作になります。
 独自設定並びに、独自解釈を含みます。
 また下記ネタバレを含みます。

 ・巴術/召喚士クエスト
 ・蛮族クエスト
 ・クリスタルタワー関連
 ・メインクエスト
 ・フラクタル・コンティニアム関連
 ・その他サブクエスト等



 また露骨なパロディーを含みます。

 ご注意ください。













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岩の身体に 白い髪
 胸元輝く 心の核
 ストップ ヒトの悪だくーみ
 子等の叫びは 地鳴り音
 怒りの大地を震わせて
 岩神タイタン今日も往く 岩神タイタン
 タイタン タイタン タイタ~ン(裏声)!

        ――オーレン・ユング・ヴァレス著『詩歌に見る蛮神の伝承』より」









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前回までのあらすじ!


 「シャーレアンから来たク・ウガ・ティアは魔界幻士である。
 謎の秘密結社グ・ロンギの一味の陰謀が襲い掛かるが、冒険者の協力によって
 二人で一人の魔界幻士としてよみがえった!
 今日もク・ウガとその相棒はエオルゼアの自由のために、悪と闘うのだ!


 

 「……」

 

 「……ダメですか?」

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本当の前回までのあらすじ
        




生き別れた師匠の手がかりと引き換えに、
聖コイナク財団の研究者に協力することになったアウラ・ゼラの冒険者シドゥ。
その研究者ク・ウガ・ティアという若者は
魔界幻士と呼ばれる、古代アラグに伝わる伝説の魔導士の研究をしていた。

魔界幻士は、己の身体に蛮神を憑依させ、蛮神を模した姿に変身できる
”召喚合体”を使う、恐るべき存在である。

だが、その魔界幻士の力をグ・ロンギの一味と呼ばれる、
シャーレアンを離反した過激派の集団が狙っていた。

ク・ウガは魔界幻士の力を悪用されないために、
シドゥと共にエオルゼア各地の蛮神の力を身に着けながら、グ・ロンギの一味と戦うのであった。



そして、ヤ族の兄弟が引き起こしたコボルド族を巻き込んだ陰謀も阻止した二人は、
イフリートとタイタンの力を手に入れ、いよいよ”二人で一人の魔界幻士”としての力に目覚めていく。

だが、その二人を狙う新たな刺客が迫っていることを、二人は知る由も無かったのである。

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 あれからしばらくして、シドゥは再び、ク・ウガの元を訪れていた。


 「シドゥさん、お待ちしていました!
 タイタンのエーテルの影響は問題ないですよね?
 ギ・グさん達コボルドのまっすぐな怒りと誇りが呼び出したタイタンの力は
 凄まじくも温かい物でした……!
 さて、次なる蛮神のことなのですが……。
 温厚なラムウや、コボルドと同じくラノシアのリヴァイアサンというのも考えたのですが……。
 ここグリダニアの近郊に住まうイクサル族に異変が起きているのです。
 ヤ・バズーが遺体となって見つかった事もありますし、何か胸騒ぎがするんです。
 もしかしたらまた、グ・ロンギの一味の魔界幻士が暗躍しているのかも……。
 その調査も兼ねて蛮神ガルーダの力を得られないか、探ってみたいと思うのです。
 蛮神ガルーダは、数多の蛮神の中でも一際凶暴と聞いています。
 一筋縄ではいかないかもしれませんが、タイタンとイフリートの力を得た俺たちなら、
 チャンスはある筈……ひとまず、これからの事について話し合いましょう!」


 


 一シドゥは頷くと、依頼を正式に受注した。

 


 QUEST ACCEPTED

 

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 ――エオルゼア某所にて

 暗い部屋に数名の男女が集まり、話している。


 「……ヤ・バズーを始末したのは誰だ?」
 「……」
 「ひどいよねー……でも、そういうゲームでもあるでしょ?」
 「ククク、化かし合い、か?」
 「ライバルを消すのもゲームの内、ってことでイイノカナ?」
 「……私の邪魔をするなら、容赦はしない……」
 「フ、面白い、あの二人の前に、貴様らとやり合うのも楽しそうだ」
 「待て、ルール違反ではないが、ゲームの主旨を違えるな、我々の願いは一つのはずだ」
 「まずは、各々の神を、か」
 「最強の神を降臨させること、でなければグ・ロンギ・ヌンに挑む権利もないぞ」

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「そうだ、シドゥさん。魔界幻士について、確認したいことがあれば出発前にお話ししますよ」

・魔界幻士とは
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「魔界幻士とは、古代アラグ帝国を救った英雄、召喚士の中でも選ばれた存在のことです」
「魔界、即ちエーテル界と交信し、その力を現世に齎すことから魔界幻士と呼ばれました」
「ご存知の通り、魔界幻士は召喚獣を使役するのではなく、己の肉体に蛮神の力を憑依させる召喚合体と呼ばれる秘術を使ったとされています」
「召喚合体した魔界幻士はその姿を蛮神の化身へと変身させ、凄まじい力を行使しました」
「ただし、蛮神をその身に降ろす事から、神の力に飲まれる者も少なくなかったとか……」

 ・二人で一人の魔界幻士とは
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「伝説の魔界幻士ユルヤナが考案した魔界幻士の戦術の一つです」
「古代のには二人一組の術士が協力し合う事で力を高める召喚術があったとされています」
「それらは、神と交信する者、”祈り子”と……祈り子から力を受け、敵と戦い祈り子を守る者、”ガード”と呼ばれていました」
「これを魔界幻士の戦いに応用し、発展させて生まれたのが、神と交信する者”魔界法師”と、それを護りし者”魔界騎士”の一対の戦士。つまり”二人で一人の魔界幻士”です」
「この戦術を用いることで、召喚合体の力を安定して引き出すことが可能になったのです」
「……また、魔界法師側にはもう一つ役割があります、神からの影響を一身に背負うことで暴走を食い止めるリミッターになること……」

「……シドゥさん、俺が暴走しそうになった時は”魔界騎士”として、俺を斬ることも忘れないでください!」


・アラガントランスベルトとは
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「魔界幻士が身に着けていた装飾具で、魔導書と連動することで自身の身体に蛮神を降臨させることができる装置の事です」
「その正体は、龍神を捕えし者、”オメガ”を解析する事で生まれた蛮神制御装置の一種だとされています」
「オメガから得たデータで、アラグ帝国は”アルテマウェポン”や”アルテマウォーリア”という蛮神の力を利用する兵器すら生み出しました」
「アラガントランスベルトがそれらの技術体系にあることは間違いないでしょう」
 
・アラガントランスベルトΦについて
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「魔界幻士の強大な力に気づいたアラグ帝国は、アラガントランスベルトを量産しようとしました」
「しかし、安易な力の利用は多くの犠牲者を出すに至った……それゆえ、数多の試行錯誤の果てに多くのベルトが生み出されました」
「アラガントランスベルトΦ(ファイ)は、伝説の魔界幻士ユルヤナが自ら製作指揮に加わり完成させた最も完成度の高い、後期生産型のベルトです」
「出力こそ低いものの、安定して力を引き出すことができ、二人で一人の魔界幻士の運用にも適しています」

・アラガントランスベルトΧについて
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「アラガントランスベルトΦは高い完成度を誇りましたが、量産に向かず、また幾重にも設けられたリミッターにより、その力を引き出せる者は限られたとされています」
「ですが……召喚士や魔界幻士が活躍したのはアラグの末期、各辺境の部族が挙って蛮神を呼び降ろした時期なのです」
「アラグ帝国の軍部は、より強力で使いやすく、戦力を増やせるベルトを望みました……そうして生まれたのがアラガントランスベルトの最終量産モデル、マークχ(カイ)なのです」
「非常に高い出力を持つ為、ある程度召喚士としての素養と基礎知識さえあれば、召喚合体を発現できたと言います」
「これにより多くの術者が魔界幻士になることが出来ましたが……メ・ガルメやヤ・バズーのように神の力に食われる者が非常に多かったようです」
「後世には呪われたベルト、という記述もされています……」




 「……では、ひとまずこんなところでしょうか……実は俺、エオルゼアでの拠点に、アパルトメントの一室をお借りしているんです」
 「蛮神ガルーダの力を探る前に、そこでお伝えしたいことがあります、では行きましょう」

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 『森都グリダニア……この街では、小さな幸せも、大きな不幸も、常に森が運んでくる』


 

 『今、この森を揺らす、風が吹こうとしていた』



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 ク・ウガの部屋は、積み上げられた資料とシャーレアン様式の家具が幾つかあるだけの簡素な部屋だった。
 「散らかってますが、どうぞ」

 シドゥは、ク・ウガに招かれるまま、彼の部屋へ入った。
 

 「そうだ……もうすぐ彼女が来る頃だ、シドゥさんも良かったらお茶でも飲みながら話を聞いてください」
 「……”彼女”?」
 

 と、シドゥは机の上に飾られている花に気づいた。
 殺風景な部屋の中で、それは異質に思えた。
 いずれも、ティノルカ――グリダニアの付近で栽培される花だった。

 「失礼します……」
 と、突然ドアを叩く音がした。

 

 扉を開けて、エレゼンの女性が入ってきた。
 

 「お食事をお持ちしました……あら、お客様が?」
 年の頃は30手前くらい……グリダニアの民だろうか。
 「ええ、マミヤさん、すいませんが、お茶も二人分お願いしても?」
 「かしこまりました」
 マミヤはク・ウガに一礼すると、茶葉を用意し始めた。
 「”彼女”か?」
 とシドゥはク・ウガに聞いた。
 「あ、はい! リテイナーのマミヤさんです! 俺の研究に必要な品の調達をしてもらっています」
 「……そうか、だが、リテイナーに食事の世話まで?」
 「俺は研究が忙しくて身の回りの事が疎かになりがちで……特別なスクリップを払ってお願いしてます」
 「へぇ?」

 

 「……お食事はこちらに、お茶はこちらに、それでは……」
 「ありがとう、マミヤさん」 
 マミヤは食卓とお茶を用意すると、か細い声でそれだけ伝えて、部屋を出て行った。
 リテイナーをやるにしては随分と陰があるように、シドゥには見えた。

 「折角のメシは食わなくていいのか?」
 「いえ、先にイクサル族の事についてお話ししましょう、あと俺、猫舌だし……マミヤさんの料理は冷めても美味しいんですよ」
 「ふうん?」
 「ええ、研究が忙しくて、冷めてから食べることも多くて……先ずはお茶をどうぞ」
 ク・ウガはティーカップを渡してきた。
 「では、話を始めましょう……ボルセル大牙佐や、角尊の方にもお話を伺う機会がありましてね。 今、イクサル族に何が起きているのかを……」
  
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 ク・ウガはハーブティーを啜りながら話し始めた。

 「……事の発端は、数か月前、一人のイクサル族の若者と、ガーロンド・アイアンワークスの社員と、そして彼に雇われたとある冒険者が発見した事実でした」
 
 

 『その事実とは……イクサル族はアラグ帝国の合成生物、”イクサリオン”の子孫であること、遥かなるアヤトランの正体はアラグの帝国の作った人工の浮遊島”魔大陸アジス・ラー”だったこと……。
 
 その報告と発表はガーロンド・アイアンワークス社によって行われましたが、当初は事が事だけに、詳細は伏せられていたそうです……しかし、噂とは何処からか漏れ、広まっていくもの。
 すぐさま、人の社会にその話は広まりました。
 そして、グリダニアのゴシップ雑誌、レイヴンは一際大きく取り上げたのです。

 当然それはイクサル族の耳にも入ることになりました。

 当初はイクサル族はそれを決して認めませんでした。
 それは人の作った捏造であると、イクサルを侮辱する虚言であると……。
 
 ですが、最近ではイクサル族の内部で部族を二分しかねない混乱が起きているそうです。

 そもそもイクサル族がどうして、黒衣森に何度も攻め入っているのか。
 それは、彼らの本拠地”ゼルファトル”が資源の乏しい土地だからという理由だけではありません。
 ここが、かつては彼らも住んでいた土地であり……この地の精霊によって自分たちの翼を取り上げられたからだと信じているからなのです。
 これは復讐だと……。

 実際には、キメラ生物の特性のため、ゼルファトルという厳しい環境に移り住んだ結果、羽を失ってしまったのですが……。

 ここに戻り、精霊を駆逐すれば、奪われた羽を取り戻せるかもしれない。
 そう信じていたのです。

 しかしその行為は、自分たちの種の存続に危機感を抱いているからこそ、他なりません。
 ……恐らくですが、イクサル族の社会には、以前から相当悲観的な空気が流れていると思われます。
 厳しい身分社会や蛮神ガルーダへの信仰がそれを何とか繋ぎ留めていたのでしょうが……。
 
 そんな時に自分たちのルーツが、人によって作られた合成生物だと言われたら?
 それは、とても恐ろしい事です。
 人と敵対しているとはいえ、アラグ文明を研究する者として、イクサル族の現状は見るに忍びない。

 アイデンティティ・クライシス。
 彼らは今、翼だけではなく、夢や希望を失いつつあるのです……』



 「……そして気になることは、今の状況は、”グ・ロンギの一味”が活動するに絶好の機会でもあるということです。 というのも、行き場のない怒りによって、暴徒と化したイクサル族の襲撃が最近増えているそうで、神勇隊が対応に追われているとか……。 イクサル族の社会の事を想えば不思議ではないですが、あまりに数が多いそうで、何か裏で暗躍している者がいるとしか思えません」
 「なるほどな?」
 

 「イクサル族の混乱は、やがてここグリダニアやクルザスの人々も巻き込むことになるでしょう。蛮神ガルーダの力を得るヒントにもなるかもしれません……どうか何かが起きる前に、一緒にイクサル族への調査を行っていただけませんでしょうか?」
 「わかった、いいだろう」
 シドゥは頷いた。

 「よかった……実は、一人、有力な情報提供者と接触がとれたのです、後ほど黄蛇門の外で合流しましょう」
 「……ちゃんとメシは食って来いよ?」
 シドゥは不敵な笑みを、ク・ウガに向けた。
 

 「ハハッそうですね、……今日はティノルカ風ラタトゥイユだ。 この少し冷めたくらいのトマトが一番美味しいんですよ」
 
 料理が冷めても美味い味付けなのは、もしかしたら、雇い主を気遣ってのことかもしれないとシドゥは思った。
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