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小さな光の戦士の、大きな闇の世界  第19話

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第19話「角薬が繋ぐ縁」


南部森林は資源の豊富な所だ。
穀物、魚、木材、皮、肉に角と様々だ。
そう言った面でも、クォーリーミルに猟師が集まるのは納得できる。

精霊に認めて貰えなければ、住まう事さえ叶わないこの場所は、猟師にとっても神聖な場所なのだろう。
故に、余所者を拒むのもわからなくはない。


アルブレダの言うメッフリッドという男に話を聞く。

「俺は部隊を率いて、この村にやってきた。外には村に入れない部下が、野営をして待っているんだ。部下たちの体力は消耗して、もう長旅には耐えられないないんだ。」

メッフリッドは村の顔役に話をしたが、余所者は村に入れるわけには行かない…と断られたらしい。

「お前も見た通り、ここの奴らには頼めねェ…だからこそ、冒険者のお前に頼みがある。アンテロープの大角をどうにか手に入れてくれ。故郷アラミゴでは、万病の薬になると言われているんだ。」
メッフリッドはイリアに懇願する。

先にも書いたが、NPCというのは、本当に人使いが荒い。

アンテロープとは、細長い角と鮮やかな縞模様を背中に持つ1匹の雄と複数の雌でハーレムを形成する、黒衣の森に生息する俊足の草食動物だ。

足が早く、魔法の詠唱の間に逃げてしまう。
スリプルで眠らせて、ファイアで焼くのが一番だが、それだと角すら残らず灰になる。
サンダーで麻痺させてナイフで仕留めるのが良さそうだ。


何とか角を集め終わった。
急いでメッフリッドに渡しにいく。
「すまん。助かる!だが、こいつは故郷に生息する種とは、少し違うようだ。地元の者でもなければ、この角の調合方法はわからねェなぁ。」

取って来いと言われて、苦労して集めたのに、お前じゃ調合出来ないだとぉぉぉ!
(私の心の声)
じゃ、どうするのぉ?

「そうですかにゃぁ…どうしましょぅ」
イリアも残念そうだ。

「なぁ、あんた!バスカロンって男を知ってるか?その男なら、余所者だと差別せず、困った事があれば、誰の相談にも乗ってくれると聞いた。たびたびすまねェが、そのバスカロンにこの角を渡し、薬の調合を頼んじゃくれねェか?
もし、薬が出来たら、部下のファラムンドに渡してくれ。」

ファラムンドは一点を見つめて微動だにしない。
話は聞いていたようで、チラリとこちらに目を向け、頷いた。


西側の入り口に居る修理屋にローブの綻びを直して貰っている間に、自ら杖を修復する。
愛用のブラッディホーン・スタッフもぼろぼろだ。
ここらで、新調したいところである。

幸い素材はある。
拙い技術で何とか[スタッグホーンスタッフDX]を作りあげる。
「ほぉ、大したもんだ」
修理屋に褒められた。しかし、彫金ギルドのギルドマスターのセレンディピティーには、「まだまだ精進がたりませんね」と怒られそうだ。まぁ、ネジ以外には興味がなさそうだが…

ローブの修繕も終わり、バスカロンドラザーズを目指す。
黒衣森は、木々が鬱蒼と生い茂り、日中でも日が届き難い。
夜ともなると、林道も真っ暗で、所々に鬼哭隊が備えた街路灯が見える程度だ。

まだ明るい内に出発したはずだったが、もう真っ暗だ。夜道の一人歩きは危険だ。
冒険者といえど、盗賊団に襲われてはひとたまりも無い。何せ、この近くにはレッドベリー砦がある。

以前はバウバリー村と言ったらしいが、霊災の折に、村人がグリダニアに避難している間に[似我蜂団]という盗賊団が住み着いて、村ごと奪われてしまったようだ。

今夜は野営するしかない。

黒衣森には、巨木のトンネルが数多く存在する。ここクォーリーミルにもいくつかある。
そこで休むとするか。

小高い崖を登ると、巨木のトンネルは目の前の筈だ。明かりもなく、手にした松明も心許なくなってきた。

「♪〜♬〜♫」
綺麗な音色が、イリアの耳をくすぐる。

トンネルの先に、野営の灯りが見え、一人の老人がハープを奏でていた。
「おや、冒険者じゃないか。黒衣森の夜は危険だ。休んで行くといい。」
そういって歓迎してくれたのは、吟遊詩人のジョアンテルだった。

暖かなスープを飲みながら、互いに話す。
ウルダハの事、グリダニアの事、まだ見ぬ地に夢を馳せて旅立つ冒険者の話。
中でも、インディ・ジョーンズと言う冒険者の話は、聞いてて楽しかった。
「見張りは交代でするとしよう」
そう言ってジョアンテルは先に休む。

翌朝、ジョアンテルに分かれを告げて、バスカロンドラザーズを目指す。

「ようっ!話は聞いてるぜ。稼いでいるなら、うちで使って行きな。」
歓迎モードだ。
イリアは事情を説明した。

「…さては、クォーリーミルのアラミゴ人の依頼か。事情はわかった。しかし調合してる暇もあるまい。丁度、特性の化膿止めがある、そいつを代わりに持っていきな。」

バスカロンは、薬箱から、化膿止めを出してくれた。

「礼はいらん。今度来たとき、イッパイやってくれりゃ、それでいいさ。」
ギブ&テイクってやつだ。

バスカロンに礼を言って、足早にクォーリーミルへと向かう。今度は明るい内に辿り着けそうだ。
西側の入り口に居る鬼哭隊のカステランに挨拶を済ませて、メッフリッドに薬を届ける。

メッフリッドは、キョロキョロと周囲を見渡し、目が血走っていて、只事ではない雰囲気だ。
こちらの声も耳に届かないらしい。

仕方なくファラムンドに声をかける。
「メッフリッドが依頼していた冒険者ですね?く、薬は手に入ったのでしょうか?」
首だけこちらに向けて話はじめた。
どうやら、礼儀がなっていないようだ。
仕方ない、サービスしてやろう。
イリアは薬を取り出した。

「ありがとうございます。これで仲間たちを無駄死にさせずにすみます!」
イリアに向き合い、深く礼をした。
まったくゲンキンなものである。
だったら初めから、こちらを向きなさいと、私は、お説教をしてしまった。

「メッフリッド隊長も、これでいくらか肩の荷が降りるでしょう…よかった…本当によかった…」
ファラムンドは感動の涙を流した。

メッフリッドはまだ、キョロキョロしている
冷や汗もかいている。

「あの〜。メッフリッドさん…」
もう一度、恐る恐る声をかけた。

「おいっ!お前っ!」
イリアはメッフリッドに肩を掴まれ揺さぶられた。ダメージ1500。瀕死である。
どこからか、辻ヒールが飛んできて、何とか死は免れた。

「俺の部下を、ガリエンを見なかったか!?いつの間にか、居なくなっちまってたんだ!」
只事では無いようだ。

「ガリエンは部下の中でも、とりわけ傷の深かった奴だ。早く薬を飲ませねェと死んじまう…!クソっ!やっと薬が手に入ったってのに!」
聴こえていたようだ…

「そうだ、アルブレダなら何か知ってるかもしれねェ。頼む、彼女の所へ行って、話を聞いてくれっ!」

目と鼻の先に居る彼女に目をやる。
距離にして10mくらいだ。

「話は聞いているよ」
ほらね。
「メッフリッドの部下が失踪したらしいじゃないか。…実はしばらく前に、こんな手紙を託されてね」

アルブレダは手紙を読み出した。

「俺一人のために、皆に迷惑はかけられない。だから俺は部隊を抜けさせてもらいます。心配しないでリトルアラミゴに出発してください。」
イリアはアルブレダを見つめた。

「そう、お探しの男の手紙だよ。あの野郎、部隊のために自らを犠牲にするとはね。義理と人情に生きる、アラミゴ人の鑑のような男だよ。」
アルブレダは手紙を握りしめ、俯いた。

「…しかし、傷ついた身体で森を抜けようとするなんて無謀すぎるね」
その声は、イリアに聴こえるか聴こえないかの囁きだった。

メッフリッドに事情を説明する。
てか、距離近いんだから、お前も来いよと言いたい。

「…そんな!?まさか、一人で背負いこんで森を抜けようってのか!」
ガリエンの症状はイリアの知る所では無かったが、メッフリッドを見る限り、相当重症なのだろう。
「ガリエン…馬鹿野郎ッ、無茶な真似しやがって!」
悔しさからか、橋の欄干に拳を叩きつけながらメッフリッドが叫んだ。

「俺たちは、これから手分けしてあいつを探す!頼む、お前もあいつの捜索に協力してくれ!」

そうは言われても、こっちはガリエンの容姿を知らない。手配書はないのかな?
モブハンターに聞けばわかるのかな。

ともあれ、メッフリッドから大まかな容姿を聞き出し、捜索にむかう。
傷が深いなら、それ程遠くには行っていないはずだ。

狩猟中の猟師にも心当たりがないか聴くと、ガリエンかどうかは分からないが、異邦人がウルズの恵みに向かうのを見たらしい。

日が暮れる前にウルズの恵みを目指す。
あの辺りは、クォーリーミルの精霊に認められなかった狩猟者が徒党を組んでいる。
急がないと襲われる可能性もあるのだ。

イリアは、入り口付近に倒れている男を発見した。聞いていた人相。恐らく彼がガリエンなのだろう。

ガリエンもこちらに気付いた。
「はぁはぁ…チクショウ!敵だ!気をつけろ!」
影に潜んでいたのは、クァールポーチャーでは無く、ゴブリンだった。
逃げる途中でゴブリンの怒りを買ったのだろう。

イリアは、ゴブリンと対峙する。


第20話
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