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【ネタバレ】暗黒騎士Lv.50クエスト

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今日もクルザスの地は深く凍えていた。
今日もまた宿へと一人帰り、上着を脱ぎ、壁に掛ける。
暖炉には既に火が入っていて石造りの部屋の中は暖かな空気に包まれていた。
その暖炉の前に腰を下ろし、炎の明かりにそっと腕をかざしてみる。
故郷の地を旅立ってからこの体にはずいぶんと傷が増えた気がする。切り傷、火傷、痣、血豆の痕、どれもこのしばらくの間に出来たものだ。回復魔法のおかげで傷はすぐに癒え、大きな傷痕もじきに消えていくだろう。この傷も、目をこらし、指でなぞってみないとわからないほどに小さくなった。でも、その小さな傷のひとつひとつには確かに痛みが刻まれているんだ。
今日わたしは一人の大切な人を失い、そして一人の大切な人と出会った。
痛み、苦しみ、苦悩、そういったものはわたしが誰かを護った証だと思っていた。でも、その裏側には、その苦しみに呑み込まれて倒れてしまいそうなわたしが、いた。死と隣り合わせになったことも何度もある。そんな時の、恐怖や後悔みたいなものをわたしは知らず知らずのうちに心の奥深くにしまいこんでしまっていたのだろう。
英雄は強くなくちゃいけない。強いから英雄なんだ。英雄はすべてを護らなくちゃいけない。そのためにはもっと、もっと強くならなくちゃいけない。いつのまにかそう、思っていた。でもその強さの裏側にはきっと弱さがある。そう、思った。
あの日、英雄としてのわたしはすべてを失った。ずっと強くあろうとしてきた英雄は何も護れなかった。でも、それなら、わたしは、わたしとして何かを護ろう。痛み、苦しみ、悩み、辛さ、怖さ、折れそうな気持ち、泣きたい気持ち、諦めそうになる気持ち、そんなわたしの気持ちを、わたしとして受け入れていこう。そしてそれを乗り越えていけるようになろう。わたしの護りたいものを護る。わたしの気持ちは、わたしが乗り越える。そうした時、わたしはきっと、本当に強い人になれるんだと思うし、もっと護れるものも大きくなっていくんだと思う。そんな、気がする。
だから、わたしは、僕は、僕のしたい事をしよう。また、あの日みたいに新しい場所に旅に出よう。一緒に、新しい景色を見に行こう。知らない人達に会いに行こう。たくさん話をしよう。たくさんいろんな事を思って、感じて、考えよう。そして、もっと強くなって、護るべきものを見つけに行こう。それが、きっと、僕のしたい事。僕の進む道。
さあ、明日はなにをしようか。ね?
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