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【RP】【フレンド向け】紅蓮に染まる……⑤ 新生

公開
 燃え盛る火の中、俺は親父と慕っていた男を刺した。
 そいつは俺に、剣と、戦場で生きる術と、人を信じ過ぎてはいけないことを教えてくれた。

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 死力を尽くした果てに、倒れるシドゥ。

 

 「お終いか」
 ガフは柄に手を掛け、シドゥを見下ろした。

 「――或いは、と思ったンだが――じゃあな、小僧!!」
 ガフは剣を振り降ろす――だが。

 「――!?」
 


 ガフに向かって、闇の波動が――。

 「ッ!? 何もンだ!?」
 剣で魔法を弾き飛ばし、放たれた方角をガフは見る――そこに居たのは。
 

 「……」

 「イシュガルドの異端審問官(インクイジター)だと!?」

 


 異端審問官らしき男は、徐々につめより、応じてガフも間合いを取る。
 そして、男はガフとシドゥの間に割ってはいる形になる。

 「――チッ……なるほどな! お前のことを忘れていた! だが、今更お前が俺に勝てると思ってンのか!?」
 「……今の貴方は、消耗している。 ただでは済むとは思えませんが」
 異端審問官らしき男は、手に持った大剣を構えた。
 ガフは仄かに、自分やシドゥと同じ禍々しきエーテルを感じ取る。
 「……フン興が冷めた。 どうせ殺しても一銭にもならン……そいつにいっておけ、精々賞金首になるんだな、と!」

 ――仕事ならば、こうはいかない。
 そう、ガフは言っているのだ。


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 「離せ! ハラギン族が帝国に俺たちを売ったのはわかっているんだ!」
 「……このガキ、何を言っている?」
 「マラグルド族の一集落の出のようですが」
 「おい、お前、誰に命令された?」



 
 「母さん、角が……! 帝国兵がやったの? 母さん……!」


 「あんたを尊敬していたのに……憧れていたのに……!」

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 「……」

 シドゥは目を覚ました。
 喉が渇いている。
 目がかすんで良く見えない。
 体が焼けるように熱い。
 
 

 頭を抱えて起き上がる。
 酷い吐き気がする。
 そこは、見知った場所な気がした。

 

 「……ここは、店なのか?」
 「気がつきましたか?」

 

 「あっ……?」
 シドゥは目をこする。
 

 「……まだ、寝ていなさい」
 「マスターか……つっ……!!」
 ……シドゥの体は満身創痍だった。
 頭は割られ、胸には穴が開き、両手は暗黒の力を酷使しすぎた影響で焼け爛れていた。

 「……してやる」
 「シドゥ?」
 

 「殺してやる! 殺してやる……殺してやる……ガフッ!」


 シドゥは立ち上がって、店の出口へと向かった。

 「……」
 マスターは、シドゥに近寄る。
 「貴方には、師と会うという夢があったはず、こんなところで命を使い果たしてどうするつもりです?」
 「……俺は、いい……生きている! 夢を追える! でも、殺された奴はもう喋らない、笑わない、泣かない、怒らない!!」
 「シドゥ、貴方……」
 「この、痛みをどうしたらいい!? 指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだッ!」
 「……」
 怒りの炎に焼かれたシドゥにマスターは、そっと手をかざす。
 

 「……何を、マスター……っ……?」
 「スリプルです、お休み……シドゥ」
 

 「マス……ター……」
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 「ラッド、首尾はどうだ?」
 「ええ……問題はありません、後は総督の思惑通り」
 「ケッ物好きだぜ、ゼノス殿下も」
 「発言にはお気をつけくださいガブラスさん……市民権を保証されているとはいえ我々名誉国民なぞ、あっという間に……」
 「わかっている」
 

 「いよいよ、だな」

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 「――良かったなお前、生きていたのか」


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 「なあ、ゲロルト」


 「けっ、なんだテメェ、随分ズタボロじゃねえか」
 「俺のことか、剣の事か?」
 「チッ、まーた面倒くせえ仕事を持ってきやがったな」
 「……そう言わないでくれよ、いいもの持ってきたんだ」
 「ドマ酒か、コイツは……」

 「ああ、ダチの土産でね――頼みはコイツだ」
 「どれもハデにぶち壊されてるじゃねえか」
 「これを全部溶かしてほしい」
 「……あん?」
 「折れた剣は、また打ち直すだけさ」
 

 
 ――紅蓮の炎に焼かれ、剣は蘇る。
 
 


 憎悪と、怒り――そして敗北。

 ――だが、人も焼かれては蘇る。
 新生の寓話にある、灰から生まれし不死鳥のように。
 
 

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 「ガフ・ガブラスはいるか?」


 「ちっ、撤退前だと言うのに!」
 「いるかと聞いているんだ」 
 「だ、第XIII傭兵部隊なら、も、もう東州に!」
 「そうかい……なら、新しい武具を試させてもらうぜ! ……プロテダッ!」 
 「ヴァンガードを! 早く……うわぁっ!」


 

 「アラミゴ……ドマか、ククク、ハハハハハハハッ!!」






 幾たび折れても――剣も人も紅蓮の炎に焼かれては蘇る。
 その生が、あるかぎり。
 例え、それが憎悪の炎だとしても。
 その身が、本当に焼き尽くされ朽ちるまで。
 

 
コメント(3)

Sidh Malaguld

Ultima [Gaia]

(力尽きたが それでも拡張前に仕上げたかった

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対象のキャラクターは削除されました。

こんばんは、シドゥさん。
いつも以上に力の入ったお話、お疲れさまでした。

全話楽しませてもらいました。

個人的にいくつか興味深い描写がありましたが
この感じだとシルヴィーヌと再会した時
人の生へ対する価値観の違いから再び刃を交えることになるのではないか?
そんな危うさを感じるようにも思いました。

このお話が実際にどうシドゥ・マラグルドへ影響していくのか楽しみのしていますね。

Sidh Malaguld

Ultima [Gaia]

コメントありがとうございます!

おそらくですが、シルヴィーヌとは相容れない価値観が、恐らくあると思います。
紅蓮のリベレーターで帝国と戦う以上、アラミゴやドマに自分のキャラクターが向かう背景を形にしたいと思って作りましたが、もしお楽しみいただけたのなら幸いです。
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