クイントゥスが逃げたか逃げてないかということはあんまり本質ではなくて、それよりも長期的視野が欠如してることがクイントゥスの特徴かなと思いました。
よく言えばヴァリス帝の懐刀、悪く言えば考える力の欠如というか。
そもそも帝都崩壊して各地で内戦が起きて皇帝は死に各軍団は勝手に行動を始めている状況で、
仮にエオルゼア派遣団が来ない+イルが立つ+ゼノスとファダニエルを撃退して帝都を奪還できる(これがまず無理ゲーだと思うが)の最善パターン引いてもあの帝都では冬を越せないでしょ。
青燐水を扱う職人も青燐水を掘る徴用民も青燐水で動く魔導兵器もない。それどころか食料を最低限生産するのも無理そう。
仮に帝都を奪還してイルを立てれば正当性があるから各地に散らばった軍団や敗残兵が集まってきて資源も人も占領地から回収できると思ってるなら楽観的過ぎるし、そもそも正当性程度で従う連中なら独自行動しませんよね。
ガレマルドの冬将軍を頼りにしていたとしても、それってエオルゼア派遣団が普通に帝都まで来れてる時点で冬将軍頼りの防衛は破綻してるわけで。
で、なんで破綻した計画にしがみついてるかと言うと、たぶん以下の二つのどっちかかなーって思うわけです。
1:クイントゥスは自分で計画を考える立場になかった。
長期的展望はヴァリス帝から指示を受けて、具体的な攻勢計画とかは参謀が作成したものを承認・却下することがお仕事であれば自分一人で考えないといけない状況で混乱するのはしょうがないともいえる。
しかしいくらなんでも軍団長ともあろうものが自分で全く計画を立てないとか、立てるとしても軍事のことしかわかりません、政治はしませんというのは無理がある気がする。
それをヴァリス帝への絶対的な忠誠心と取るか、政治的無能と取るかは解釈の余地がありますが、帝都に陣取る第一軍団軍団長であればヴァリス帝に万が一のことがあった場合は事態の収拾を任される立場のはずだし、単に蛮族を魔導兵器で嬲っているだけで務まる立場ではなさそうな気がします。
2:勝ち戦しかしたことない
こっちのほうがありそうな気がします。
そもそもエオルゼア連合が帝国に伯仲した戦いをできるようになったのってここ最近のことで、
マーチ・オブ・アルコンズは電撃戦もうまくいったが敵将と敵兵器はヒカセンが一騎打ちで仕留めたし、
ドマ解放はドマ人の代理総督が負けたにすぎず、アラミゴ解放はそもそもゼノスが真面目に防衛する気がない。
帝国が内側から崩れ始めた漆黒の頃(ウェルリトやボズヤ)でヒカセンがフル回転してようやく五分五分。
ってなると、そりゃゲリラ戦とか一回の会戦、ギリギリ戦術単位で負けることはあっても、戦略レベルで負けることって経験してない軍団長のほうが多いんじゃないかなって思うんですよ。
負けたことがないから、負けた時の振舞い方がわからないということです。負けたことがないから負けた時に相手と交渉して少しでも有利な条件を引き出すとか、損害を抑えて未来につなぐとか言う考え方をしたことがないのかもしれない。いくらクイントゥスさんが優秀だとしても経験したことのない事象を初見でうまくさばくことはかなり難しい。
とまあ書いてみたわけですけど、どうせ自害するならユルスに「我の首を手土産にエオルゼア派遣団に投降して再起を計れ」ぐらいのことは言ってほしかったわけですよ。あれじゃ無駄死にじゃないですか。仮に肩書だけだとしてもガレマール帝国の最高位者の一人という肩書はまだ使いようがあったでしょ。
例えばあの後和平条約はどうするの?って話なわけです。
例えエオルゼア連合の上層部が和平と人道支援を望んでいても、そうじゃない人も多いですよね、って話は派遣団送る時もきっちりストーリー上でやったわけで(そのうえで恨みを忘れないけどもそれでも苦しんでる人は助けるという行いの尊さが強調される)、和平条約を結ばなければ戦争状態は継続するわけですから、例えばウルダハの豪商とかが”義勇軍”を組織して私的にガレマールの土地を切り取り放題ということは十分に考えるわけです。なんせ青燐水は出るし進んだ魔導技術製品を接収するチャンスでもあるわけですから。あるいは私的にガレアン人を攻撃する人たちだって出るでしょう。全ての人たちが物語のメインキャラのように恨みを横におけるわけじゃない(し、それは別に悪いことじゃない)
と言う風に考えた時に、やっぱりきちんと和平をやって、「恨みつらみはあるけど和平したんだから戦争は終わりですよ」ってしないと、いつまでもダラダラ戦争状態が続いてしまうわけです。ここら辺の”区切りをつけることの大切さ”はロールクエでやってますね。
でそうなると当然ガレアン人やガレマール帝国にとっては善くない話なんですけども、じゃあ和平条約を結ぶと言ってもそこらへんのガレアン人を連れてきてサインさせたって権威がないわけで、あそこで一番和平条約を結ぶ権威があるのってクイントゥスになるわけじゃないですか。軍団長クラスってクイントゥスぐらいしか残ってないし。派遣団がガレマルドについた時点で生きてるのはクイントゥスとテンパードにされた第三軍団の人とだいぶ前に帝国を離反したガイウスぐらいなわけで、クイントゥスが死んだら誰が和平条約にサインするねん。クイントゥスが死んだら次席はユルスでしょうが、ユルスでは流石に国一つ背負うのは重過ぎる。
って考えた時にクイントゥスは何をどうやってどこに落としどころをつけるつもりだったの、とか計画が狂った時の修正能力はどうなってんの、とか思うわけです。
ただ平時の戦時(ガレマール帝国が連勝続きで国内は平和)の場合はヴァリス帝の命令に忠実に従う有能な臣ではあったんでしょうけどね。
まとめると、割とクイントゥスって威厳ある感じで描写されてたけど、平時の忠誠心には優れていても乱世の対応力には乏しかった感がある。その自分の能力を超えた状況に対応し続けていたけどイルは立たずの連絡で限界を超えて自害したのかなと。
まあ、頑張れおじさんが軍団長になれる時点で割と軍団長=超人・超優秀ではないということは示されてるわけで・・・