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「映画 光のお父さん」の感想(ネタバレなし)のような、滅茶苦茶に気持ち悪い自分語りのような何か

公開
映画 光のお父さんで吉田鋼太郎さんが演じる岩本暁は、世間一般の、いわゆる無口でなに考えてるかよくわからない父親だ。

吉田さんご本人はとてもチャーミングで素敵な方だなーと思いました。


一方、うちの父親は世間一般の父親像と同じく、無口でなに考えてるかよくわからない人だった。
少なくとも、僕から見れば。


僕と父とのコミュニケーションといえば、小学生中学年頃までにしていた無言で黙々とするキャッチボールと、年一回の家族旅行くらい。

父は、朝起きた頃には既に仕事に出かけ、夜眠る頃まで仕事で帰ってこれない人だった。
当然、日常での会話はあまり記憶にあまりない。

ただ、人伝に聞くとどうやら父は冗談が好きな人だったようだ。
そういえば、たまに頓珍漢なことを言うなとは思っていたが、さてはあれは父の冗談だったのではと今にして思う。


普段は無口で何考えてるかわからない人。
家にほとんどいない人。
たまに頓珍漢なことを言う人。

それでも、近所のお父さん達よりすらっと背の高い大沢たかお似(個人の見解です)の父のことが、僕は好きだったと思う。


僕が中学生になり部活で忙しく父親との会話がほぼ皆無となっていた頃、父は何を思ったか「旅行に行こう」と思春期真っ盛りの僕を誘った。

父と僕、ふたりっきりでだ。

車に最低限の荷物を積み、ホテルは一切使わず、全日程車中泊。
お風呂は県営のようなホテルに「共同風呂だけ使わせてください」と、なぜか僕が交渉して入らせてもらう。(これも今にして思えば引っ込み思案だった僕を鍛えるつもりだったのかもしれない)

行き先は、四国。
本州から瀬戸大橋を渡り、高知へ。

ドライブ中の会話もあまり記憶にない。

それでも、長距離ドライブの末にたどり着いた桂浜から望む太平洋は綺麗だった。

帰りに寄った徳島の大歩危。

父と2人で渓谷にかかった細く長い橋を恐る恐る渡った。



それが父と遊んだ最後の記憶だ。



僕が高校生になってしばらくして、父は鬼籍に入った。




正直、父が何が好きで、何が嫌いで、どんな人だったか覚えてない。
というか、よく知らなかった。


光のお父さんの映画を見て、もしかしたらこういうことも父が生きていればできたのかもしれないと思った。

映画ラスト、僕の中にいる、子供の頃の僕と父が、分かり合えたような気がして涙が止まらなかった。

それを確かめる術はないけれど、僕の中で何かが腑に落ちて救われた気がした。

とりとめもない乱文雑文で申し訳ないと思うけど、この映画に出会えて本当によかったと思う。

とてもいい映画でした。
また見に行きたいと思います。




それはそうと、つい先日、家族旅行にドライブへと行った。

行き先はアンパンマンが大好きな息子のために「やなせたかし記念館」

つまり、高知だ。

言い出しっぺは妻。
妻は僕と父との旅行の話は知らない。(僕もこの映画を見て久々に思い出したくらいだからだ)



僕は妻に、2つお願いをしてみた。

「桂浜と大歩危に行ってみたい」と。
彼女は二つ返事で答えてくれた。


しかし……

あいにくの天候で、桂浜は酷い大荒れ。
息子もあまりの強風にビビりあげる始末。
結局、駐車場をぐるっと回っただけで引き上げた。


続いての大歩危も引き続き悪天候。
旅行に疲れ切った息子は、ベビーシートの中で爆睡していた。

彼の寝顔を車のガラス越しに横目で見つつ、いつか見た、雨に濡れる大歩危の渓谷を眺めた。






それでも、

なんとなくだけど、少しだけ、言葉に言い表せない程度だけど、父の気持ちがわかった気がした。

いつかまた、息子があの頃の僕と同じくらいになったとき、またここに来たいと思った。

そして、一緒に「映画 光のお父さん」を見てくれたらいいなとも思った。
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