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暁月記録33 真の太守

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ムビに入ったけど思った以上に人が沢山いたわね。
皆里から逃げてきたのかしら。
マトシャがメヴァンを見ないか聞いたけど誰も見てなかった。
アリゼーと一緒に一回りしてきたけど獣も隠れてる人も居なかった。
アルフィノの手当ても丁度終わったって。
少年がこれからどうなるのかと呟いたら、少女が島の外から助けが来てくれる、しばらくは戻れないけどいつかはまた……と話す。
不安になっちゃだめよ。
他の国は無事なのか少年が尋ねたら少女が分からないと目を逸らした。
不安になっちゃダメよ!!
別の少女がどこに逃げても無駄よ、私達はもうダメよ、だって私の家族は皆死んだと泣き出した。
だから不安になっちゃダメよ!!!
アリゼーも何とか気を紛らわしてくれないと今度はこの人達が獣になると危惧してる。
誰か来てくれ。ヴリトラ?ここで救世主の竜が来る?

マトシャが声を上げる。ここはプルシャ寺院だと。それは多分皆知ってる。
本物の神獣と繋がってるから辛い事に負けたくないなら訓えを思い浮かべようと話す。
ああ。ここの人達には信仰があるんだっけ。
神々の最初の訓え。悲しい時や苦しい時にいつも唱えてきたもの。
前に教えてもらったけど何だったっけ?

さっき励ましてた気丈に振る舞う少女が唱えた。
『産まれし者よ聞け。生とはただ美しきものにあらず。
生ける者は苦痛を知り、災難を知り、絶望を知る。あらゆる辛苦は降り掛かり続ける』

老人が続けた。
『焼けた道を行けど褒章はなく、道の傍らにはいつも死が口を開いている。
それらはお前を恐れさせ、嘆かせ、苛み、悩ませるだろう』

さっき嘆いてた少年が続けた。
『だが、目を閉じてはならぬ。かくのごとき生を見据えよ。
お前を打ちのめしている辛苦は、しかしお前を弱くはしていない』

泣いていた少女が続けた。
『ひとつひとつが焼けた鉄に振り下ろされる槌に似て、お前を強き剣と成すだろう』

気丈な少女が泣いてた少女の肩に手をかけた。泣いてた少女は頷いた。
老人がマトシャに礼を述べた。こういう時こそ忘れてはならないと。
私達にも助けた事に対する礼を言われた。
メヴァンが見つかってないから私達はまだ彼女を探す。里の人達は自分達だけで里に帰れるらしい。
途中蛇とかクンビーラとかいっぱいいたけど気を付けてな!
獣はいないと思うけど。

アリゼーがマトシャに皆に声をかけてくれた事への礼を言う。
知恵と力を持った神獣が人生の最初に授けてくれる訓え、割とハードな事を言ってるよね。
マトシャはすぐウジウジするから、怒られたり嫌な事があったり不漁の時にもずっと繰り返してるらしい。
唱える機会多いな!?
アリゼーはとても厳しい話だったけど自分まで強さをもらった気がするいい言葉だったと言った。
厳しいよねー。

マトシャは生きてみると実際そんなもんだと達観してる。このゾウさん意外と強いぞ。
大変な事の方が多いと最初に訓えてもらえるから、備えられるし、嬉しい時には沢山喜べる。
アルフィノはなるほどそんなものかもしれないと頷いた。

ハイデリンの言葉を思い出した。
暗闇のうちに喜びを見出す事。
絶望に目を凝らし、哀しみをかきわけ、前へと歩き続けた者だけが真なる輝きを得る。
同じ事なのね。
私には前も後ろも分からないから立ち止まり続けるしかないけど。

アリゼーがメヴァンを探そうと言った時に獣の姿が見えた。
誰か追われてたのは私は見えなかった。
西の方らしい。
私とマトシャは川沿いに、双子は南側から回ってみるって。

マトシャの待ってる所に着いたらマーヤーの幻泉という所らしい。
ここも遺跡だって。遺跡多いねこの島。

赤ちゃん抱いてる女の人がいた。多分メヴァンだ。獣が目の前にいる。小石を投げて抵抗したけどそんなの効かない。
賢具だ。アルフィノが来たのね。アリゼーも攻撃したけど獣に反撃されてアルフィノの所に飛ばされて2人諸共に吹っ飛ぶ。
メヴァンはその隙に逃げようとしたけど、獣に追い付かれて頭を掴まれた。
子供をぎゅっと抱きしめるメヴァン。
獣はメヴァンを池?川?に放り投げた。
すぐさま飛び込む我。
メヴァンを見つけたけどぐったり浮いてる。赤ちゃんはいない。
救助しようとしたのに「首の骨が折れている。投げ落とされた際の衝撃で即死だったようだ」と説明が出た。
もうやだこのゲーム。
せめて苦しまずに死ねたのなら良かった。

それよりも赤ちゃんはどこだ。
お父さんもお母さんも助けられなかったけどせめて赤ちゃんは助けたい。
あとお母さんの体も引き上げたい。

赤ちゃんは1番底に沈んでた。
まだ生きてるの?早く上に上がりたいのに考えなしに飛び込んだからどこから上がれるのか分からない。
池を3周くらいして上がれる所を見つけた。パーラカの里にテレポする所だったぜ。

皆の所に戻ったら獣は倒されてた。
アルフィノ、赤ちゃん連れてきたから回復してくれ。
私もヒーラー出来る事を完全に忘れてる台詞だな。
アリゼーが抱き抱えてる赤ちゃんにアルフィノが治癒魔法をかけたけど体は冷たいまま。
意識は戻ったけど生命力が足りないらしい。
着替えさせたり、ご飯あげたりとかが必要。
着替えがないから多分濡れたままだものね。

里に戻ろうとしたら獣が沢山来た。騒ぎを聞きつけて集まってきたらしい。
私達3人の敵じゃないけど赤ちゃんを抱えたままでは戦えない。
だからマトシャに赤ちゃんを託した。
先に走ってパーラカの里に戻って赤ちゃんを救って欲しい。
マトシャだってやれば出来る子だよ、大丈夫だよ。


道中のマトシャ、あまり大丈夫じゃなかった。
マトシャより赤ちゃんが大丈夫じゃなかった。
ママじゃない人に抱かれてるからか、不安がって黒い霧が出始めた。
獣とか関係なくママ以外に抱っこされると赤ん坊って泣くからな。
あと走ってるから揺れてそれが普通に不快なのかもしれないし、服が濡れてたり寒かったりするのも不快なのかも。
マトシャも「怖くない怖くない」って訓えをずっと唱えてたけど、マトシャからも黒い霧が出始めた。
頑張ってー。里まで着いたら大丈夫だから。もう少し頑張って。

その頑張ってるマトシャの前に頑張れない要因が現れた。獣2体。無理じゃん……詰んだ。

突然、獣を切り裂く閃光。2体とも倒す。ニャンだ。
ヴリトラもいる。2人を見てマトシャが呟く。
「かみさま……?」
「いいや。だが、君達を護る者だ」
ヴリトラが答える。

ヴリトラにケラシャフとメヴァンの赤ちゃんを助けてと懇願するマトシャ。
ヴリトラが赤ちゃんにそっと頬ずりするように顔を寄せる。
赤ちゃんから出ていた黒い霧が消えていく。
それを見てニャンはこんなに小さくてもお前が何なのか分かるんだなとヴリトラに笑う。

ニャンは私達の様子を空から見てたらしい。
助太刀は要らないと判断したっぽいけどきてくれてもいいんだよ?
マトシャをパーラカの里に送るのはヴリトラだけで充分だろうし。

私達3人は獣を倒し終わってた。
急いでマトシャを追いかけないとと言うアリゼーに答える選択肢が出た。
「多分、大丈夫だと思う」
「空から降っていくのが見えた」←
見てたの!?いや私はさっきまでムビ見てたけど、この子も見てたの?
戦いの中余裕だな。流石ヒカセン。
アリゼーは見てなかったらしく「空からって何が?」って聞いてる。

ニャンは結局こっちに来たのか。それ見てアルフィノが喜ぶ。
パーラカの里を助けに向かおうと決めたのも、マトシャを見つけたのもヴリトラらしい。
今は私の予想通りにマトシャを里に送ってる。
ヴリトラ、空を飛んであちこちで戦ってるから人前には姿を見せてたけど、会話するのは初めてだったね。
人前に姿を見せる事は大きな決断をしたんだとアルフィノが話した。

ニャンにこのまま合流するか聞かれた。
アリゼーがその前に1つだけやりたい事があると言った。
メヴァンを引き上げたい。しっかり抱いててくれたから赤ちゃんは大丈夫だったと伝えたいから。
私もこのままメヴァンを残していくのは嫌だったから賛成です。何なら夫の方も一緒に連れて行きたい。
アリゼーは遺体をケラシャフの所に連れていくと行ったけど、もうこのまま2人一緒に里に連れて帰ろうよ。

結局遺体を2人並べて置いた。アルフィノが祈った後、あとはパーラカの里の人に彼らを弔ってもらおうと言われた。
2人は獣になる事なく人のまま亡くなったから星海に還れる。
「そんな当たり前の事を今日ほど噛み締めた事はないよ」
アルフィノが呟いた。

パーラカの里に戻った。
ヴリトラが里の中にいた。里長とか里の人達がびっくりしてる。
マトシャも赤ちゃんも大丈夫みたい。マトシャは赤ちゃんの手当てに付き添ってるんだって。
今回の災厄での犠牲者は多いけど助かった人もいる。
赤ちゃんを助けた事に対してヴリトラに礼を言われた。

イェルヴェットがヴリトラに礼を言った。ヴリトラがいなかったらマトシャも赤ちゃんも助からなかったから。
ところで皆当たり前のように赤子って言ってるけどこの赤ちゃんに名前は無いのか?ちゃんと名前で呼んであげて欲しい。
太守の盟友の竜がいる事は普通の人も皆知ってるのね。
強くて優しい竜だとは知らなかったみたいだけど。

ヴリトラ、太守の盟友の竜と言われて「いや、私は……」と言い淀んだ。
自分が太守だと話すの?

話した。
古よりこの島に住むヴリトラという名前の竜です。
「アヒワーンら一族の助けを借り、ラザハンの真の太守を務めてきた者でもある」
突然そんな事言われてイェルヴェット達はどう反応するのか。

「ええーーーー!?あなたが太守様だったの!?」
里の人じゃないな?ニッダーナがいた。マトシャもいるけどニッダーナがいた。
アリゼーじゃないけど何故ここにいるのよ。
星戦士団からパーラカの里がピンチで私達が向かったって聞いたから何か手伝えるかもとデミールの仲間を連れてやってきたらしい。
相変わらず行動力の速いゾウさんだな。
赤ちゃんの治療もデミールの錬金術師がやったんだって。

ニッダーナが鋭くて笑った。
「貴方が本当の太守様だったって事は、もしかしてヴァルシャン君の正体だったり……?」
当たりだよニッダーナ。どうして分かったの?
ヴリトラもヴァルシャンが人形だと気付かれてた事に驚いてる。
アルキミヤ製薬堂が太守一族からの依頼で特別な人形を製作してる事は錬金術師の間で噂になってたらしい。
人の口は軽いからね。
そういう情報を持っててヴァルシャンを見ると人形だって分かるらしい。
すごいなデミールの錬金術師。
他にも多分気付いてた人はいたけど、人形を使って市井を知るのも公務の1つだろうと黙認してたっぽい。
まあ市民の目からじゃないと見えないものもあるからね。
ニッダーナはアヒワーンか側近の誰かが使ってると思ってたらしいから中身が竜だった事は予想外だって。そりゃそうだ。

ニッダーナはヴリトラにずっと会いたかった。そしてお礼を言いたかった。
「アタシ達を信じて鱗を提供してくれて、ありがとうございました!」
ヴリトラも霊鱗を完成させてくれた錬金術師達には感謝してるって。

ヴリトラはニッダーナ達にパーラカの里を任せてラザハンに戻りたいらしい。
ニッダーナが当たり前に受け入れてくれた事で他の人の反応が見えないんだけど大丈夫?
ヴリトラ、そのまま都に戻って本当に平気?
私達も付いていきたい。
アルフィノは寺院で出会った人達が無事に戻れてるか気になるから少しだけ様子を見たいって。
さっき普通にいたと思います。
ニッダーナは私達に一緒にやって欲しい事があるらしい。
焚き火の側で話そうって。

ヴリトラ、先にラザハンに帰っちゃったみたい。もういなかった。
マトシャは頑張った事を報告してくれた。うん、見てたよ。赤ちゃんも助かりそうで本当に良かった。
アルフィノは焚き火を見ると落ち着くって。過去の経験がそうさせるのかなって。
蒼天の時にニャンやイゼルと焚き火を囲んだわね……。
アリゼーはスパイスのいい香りがするって言ってる。
ニャンは最初にヴリトラが真の太守だと明かした相手がニッダーナ達で幸運だったなって。内心拍子抜けしたんじゃないかって。
今後どういう接し方をするにせよあれなら心配無用だろうって。良かったよね。

ニッダーナは鍋の様子を見てた。
今の状況について私達の知ってる事を教えてほしいって。
サベネア島に何が起きてるのか。終末の災厄です。
負の感情による獣への変化とエーテルの消失。
ニッダーナ達にも何か分かる事がないか仲間と話してみるって。
サベネアの錬金術師ならではの着眼点がありそうね。霊鱗もそうやって作れたし。

ニッダーナが鍋で作ってたのはチャイだった。
デミールで配合されたスパイスと茶葉を少量の水で煮出してたっぷりのミルクと砂糖を加えた甘いお茶。
私は甘いお茶が飲めないけど、災厄でしんどくなってる皆に振る舞ったらホッとするかもね。
アルフィノが特別な薬効があるのかと聞いたけど、彼女達が普段飲んでるおいしさを追求したチャイらしい。
チャイの香りや甘さはこの島の日常だから、それは今のこの里の人達に必要なんじゃないかとニッダーナは言った。
日常って大切よね。クエストタイトルも『ちっぽけな日常』だわ。
ニャンはチャイ配りに参加しないで見回りしてくるって。

ナブシェーラが絶対に助かるという強い意志を見せてたけど気負いすぎな気がする。
まあ茶でも飲んで落ち着け。
こんな時にお茶なんて……!と最初は言ってたけど、こんな時だから落ち着かなきゃダメねと言うように変わった。
里長と相談しながら自分も皆も助かるように情報を集めてみるって。

疲れ切った住民はプルシャ寺院で助けた人だった。
島がこんな状況で仲間も死んでどうすればいいか分からないのに頑張れるのかなって言ってる。
チャイを飲んで落ち着いて貰った。
これまでも先を見通せてた訳じゃないし、出来る事からやってみるって。

あと1人は誰に渡せばいいのかなー。
あ、さっき話しかけたヴィッシュリードじゃん。
「あの子から逃げるなんて私……」って言ってた人だ。
一緒に逃げてた親友が目の前で化け物になった。
ヴィッシュリードは死にたくなくて逃げ出したけど、あの子は彼女の名前を呼んでた気がする。
そう言われた。
「あ……これ。あぁ……あの子とも飲んだなぁ……。仕事の前や休憩の時、沢山の話をしながら……」
そう言われると泣くからやめて欲しい。
とても悲しいけどあの子をちゃんと弔えるまでは負けたりしないと言ってくれた。
あの子の最期ばかり思い返していたけど一緒に休憩していた頃の笑顔を思い出せたと話してくれた。


震災の時思い出してめっちゃ辛いんですけど、これ。


何か「+」イベントが地図に増えてるの見えるから風脈クエストの予感がするぞ。
どちらも見回りクエストで風脈クエだった。

風脈クエストをやる前にニッダーナにチャイを渡した事を報告した。
少しは落ち着いたならいいけどって。
苦難には慣れる事ができるから。
諦めるという事ではなくそれが私達の強さだ、って。
ゾウさん達アルカソーダラ族の訓えは苦難が必ずあるものだとするのが前提だから慣れるという考え方が出来るのかもしれないともニッダーナは話してた。

マトシャはあの後メヴァンの亡骸がどうなったのか知りたいって。そういえば教えてなかったな。
ケラシャフの隣に運んだと言ったら後で里の皆と行って丁重に弔うって。任せたよ。
マトシャは赤ちゃんの様子を頻繁に見にくると言ってた。

双子もチャイを配り終わってきた。
皆目に見えて落ち着いてたからしばらくは獣も出ないだろうし、後は星戦士団と錬金術師に任せてラザハンに戻っても大丈夫だろうって。
その前に受注した風脈クエストをやらせてくれ。
ニッダーナに任せてと言われた。
マトシャもアキャーリから保存食を持って来たりするって。
ではニャンとの待ち合わせ場所、トラーナ関門に行こうか。
私は風脈クエスト終わらせたら行くね。

マトシャはあの時に赤ちゃんを任された事が自信になったらしい。
あれより怖い事はそうそう起こらないだろうからって。
マトシャが少しでも自信を持って生きやすくなったのならあの出来事も無駄ではなかったのかな。

見回り2つ終えて待ち合わせ場所に向かった。
マヌシャ神の置物拾った事は何かの暗示なのかな。
パーラカの里の状況をアルフィノはニャンに話してくれたらしい。
アリゼーはラハ君達の心配をしてた。
ニャンは少し見回ったけど獣はいなかったと言ってた。これからサベネアがどうなるかは太守の腕の見せ所だって。
サンクレッドからニャンにアルザダール通りで待つと連絡があったらしい。じゃあ行こうか。

ラザハンに着いた。
アリゼーが獣になったお婆さんの孫がパーラカの里に行ったと言ってたけど助かった人の中にいたのかしらと言ってる。……多分獣になったのを私が殺しました。
アルフィノによると街は閑散としてるし、ニャンはあれだけの事があったから前のようにはすぐには戻らないと言ってる。
サンクレッドに話しかけたら無事で何よりと言われた。お前もな。
街には星戦士団を通してお達しがあったらしい。
重大な話をするからラザハンの民は広場に集まれ。
心当たりをサンクレッドに聞かれた。ヴリトラが真相を話すんだね。
私達も広場に向かおうとしたけどまだ通達を知らない住民もいるから一通り声をかけてから広場に向かうらしい。
了解ー。

ずっと物置に隠れてたらしい少年がヴァルシャンも無事だといいなあって言ってた。
時々一緒に遊んでてかけっこでいつも負けるらしい。
この少年はヴァルシャンがヴリトラだという事実を受け入れられるんだろうか。
受け入れてくれるといいな。

アヒワーンが死ぬ所を見ていた青年がいた。
通達を出したのは誰だって言ってる。真の太守です。
下手な事言い出したら太守の代わりにぶん殴ってやるって言ってるけどヴリトラを受け入れてくれるといいな。


広場には人が沢山集まってた。仲間達もいる。

アリゼーがここに集まれなかった人の代わりは出来ないけど、それがもう増えない事を願って聞き届けようと言った。

シュトラにおかえりと言われた。ヴリトラの事はアルフィノから聞いたらしい。
太守という存在がいなかったらラザハン市民が終末を乗り越える事はできないだろうからこの決断が吉となる事を願ってるって。

ラハ君はあの時指揮を執った事で被害を広げずに済んだけど、彼はもう一生分大勢の命を任されたし、それは通りすがりの旅人が背負っていいものでもない。
その街に想いがあって願いがあって大切なものがあるからこそ、どんな苦境でも前を向ける。
「ヴリトラなら誰よりも確かにラザハンを護るさ」
そうだよね。

アルフィノは皆不安そうだけど、私達は偉大な七大天竜が味方についてくれる時にどれだけ心に力がみなぎるかを知ってると言った。

ニャンは竜と人の融和か……としか言わない。
色々思う所があるんだろう。

サンクレッドは後はここで待つだけだって。


誰か出てきた。ヴァルシャンだ。
ヴリトラ、まず竜の姿を見せずにヴァルシャンの姿で話をするの?
大切な話をする前に1つお願いをしたいと彼は語った。
「これより現れる者をどうか恐れないで欲しい。決して皆さんを傷つけるものではないのです」
ああ。ヴリトラの姿もちゃんと見せるのね。
突然竜が出てきたらビックリするからヴァルシャンの姿でワンクッションを置くのね。
アウラの青年は何が出てきても驚かないと言ってるけど、大丈夫かな。本当かな。
ヴリトラがラザハン市民の皆さんに受け入れられますように。

ヴァルシャンが目を閉じる。 
ヴリトラが目を開ける。
街の上空を飛ぶヴリトラに竜だと声を上げる市民、かっこいいと拳を上げる子供達。
これなら大丈夫そう?

ヴリトラはパーラカの時と同じようにいにしえよりこの島に棲む竜のヴリトラだと名乗った。
ヴリトラを太守の盟友として知る者も多いけどその真実を今明かしたい。
「受け入れてもらえるといいな」
ラハ君が呟いた。さっきの私の感想と同じね。
ラハ君に頷いた。

市民は割と皆落ち着いてる。
ヴリトラが建国以来の太守である事を受け入れてるし、さっきの子供、ヴァルシャンがヴリトラだという事をあっさり受け入れてる。
ヴリトラは歴史を見てきたけど未来までは見えない。
サベネアは今未曾有の危機にあり、皆は友や仲間や愛する者を喪い、ヴリトラも民と良き理解者を喪った。
アヒワーンは本当に真摯な男だった。ラザハンを愛する偽りない太守だった。
今日まで皆の前に姿を現す事さえ出来なかったヴリトラがアヒワーンほどの信頼を得る事は難しいだろうとヴリトラは話す。
でもヴリトラはラザハンをここで終わらせたくない。
時と世代を超えて塗り重ねてきたラザハンの街の歴史を終わりにしたくない。
1人暗い洞窟で眠ってきたヴリトラにとって、それはとても奇妙で強烈で鮮やかな歓びだった。
災厄で多くのものを無くしたけど、市民が生きてる限り多彩な都のラザハンは続く。
街は人が造っていくものだからな……。形だけあってもダメなんだ。住む人がいないと街は滅びる。
「私にそれを、君達を護らせてくれ」
ヒューラン族の織工がヴリトラが話してくれた事に対してお礼を言った。
自分達ならきっと苦難を乗り越えられる。
人たるマヌシャの神々と獣たるムリガの神々が合わさって平和な時代が創られたように。
ああ。そうか。サベネア島には元々異種族が手を取り合って助け合う伝承と文化があったのよね。
他の市民の皆さんも頷いてる。

アルフィノがニャンの顔を見上げた。
「この光景をイゼルが見たならきっと喜んだ事だろうね」
「……かもな」
さっきからめっちゃ泣いてるから追い討ちやめてくれないか。
2022年7月3日②
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