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オルヒカ8

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三日坊主じゃなかったよ!!!!!!!!!

今日は電話がならずポチポチ日和でした
午後はどうなることやら。
_(꒪ཀ꒪」∠)_


さてトコに伏せるヒカルに次はどんな災難がふりかかるのか
(白目


さてさて以下
ーーー注意ーーー
も う そ う ぜ ん か い で す と お り い が み だ れ る







オルヒカ8




蛮神ガルーダが討伐されてから数週間、私の怪我もだいぶ回復し無理なく立ち上がれるようになったのでリハビリがてら駐屯地を歩いていると、執務室前に見慣れた金色のもふもふが見えた。

「あのーキルシュさん?そこで何をしているのかな…?」

キルシュは半開きになっていた扉の隙間を覗くような格好で「偵察に決まってるでしょ」とさも当たり前かのように返してきた。

偵察って何を言ってるんだこの子はーー

なんだかんだと、数日に一度は私の様子を見に来てくれる彼女に嬉しく思っていたのだが、ここ最近だけは少し事情が違うようだ。

彼女の側に寄り見てみると隙間からは案の定というか執務中のオルシュファンの姿があった。帳票を片手に部下の兵に指示を伝えているようだった。

いつもの光景ではないか、と私は思ったがキルシュには何か気になる事があるらしい。

しばらく見ていると、オルシュファンは労うように兵の腕に触れた。ふむ、いつもの優しいオルシュファン。
するとそれを見逃すまいとでもいうようにキルシュは扉の隙間に自らのもふもふした耳を、必死の形相で聞き耳を立て、いや聞き耳を差し込んだ。

「ちょっとキルシュなにしてッ」

「シーーーーッ!聞こえないでしょ!」

キルシュはあろうことか盗み見に飽き足らず盗み聞きをするものだからやめさせようとするのだが、彼女は動かない。
いくら私が病み上がりとはいえ何度引っ張りどかそうとするも動かない、さながら蛮神タイタンのような強固さだ。いや至って彼女はスマートなのだが。

あーだこーだしていると彼女は更に耳を奥へ奥へと差し込もうとし、私はそれを力づくで引き抜こうとしーーー私の腕が彼女の体からすっぽ抜けた。

ゴン という硬質な激突音
バタン という扉の閉まる音

「ぎにゃ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」

という猫がひきころされたような悲鳴。

何事かとオルシュファンと兵が執務室の扉をあけるとーー

そこには後頭部を押さえうずくまる私と、片耳を押さえ涙目に転がり回るキルシュの姿があったー。







「ーーで、そなたらはあそこで何をしていたのか聞かせてもらおうか」

あからさまな溜め息をつきながらオルシュファンはそう私達を問いただした。

まだ地味に痛む頭と、真っ赤に腫れて一部毛の禿げた耳を摩りながら私達はお互いの顔をみる。キルシュに至っては横目で兵を見ている。

はぁ、とまた溜め息をつくとオルシュファンは部下の兵に氷水とタオル、薬を持ってくるようにいった。

兵が出て行ってからオルシュファンはさぁ話してくれないか、と向き直った。

キルシュは私とオルシュファンの顔を交互に見てから、うーと唸って、観念したのか肩を落としながら口を開いた。

「その、大変申し上げ難いのですけれど……」

口篭るキルシュ。
一体なにを考えているのかと思っていると、出てきた言葉は私の後頭部の痛みがミアズマバーストするような言葉だった。

「オルシュファン様は…その…だ、男色のご趣味が…あるのかと思いまして、それを確かめようと…」


「…ッはぁ!?!?!?!」

「…ほう」

予想だにしない言葉に私は顎が外れるんじゃないかってくらい、目玉が飛んでいくんじゃないかってくらい、色んなとこが開くのを感じつつも隣にいる明け透けな猫娘の肩を全力で掴む。

「あ、あ、、あなたなにを言って!!!」

「だ、だってあんなにー

とここ数日の間に目の当たりにしたという光景についてキルシュは語り出した。



あれはそう、最初にヒカルの見舞いに来た時でしょうか。オルシュファン様が部屋を出て行かれてから、ヒカルの身体を拭おうと思いましたので給仕の方を探しにでましたの。
そうしたら通路先で丁度オルシュファン様と兵の方がお話しされていたのが見えましたので、お邪魔にならぬように戻ろうとした時でしたわ。
オルシュファン様はおもむろに兵の方の、その胸の辺りを撫でられました。その手付きというかお姿が、とても愛おしそうな様子でしたのですこし驚いたのを覚えております。
見間違いということもありますし、勘繰るのも失礼かと思いましたのでその場は見ぬふりをしたのですがその後です、また後日見舞いに訪れたときにまたわたくし見てしまいましたの。オルシュファン様が別の殿方の、兵の方の、こ、こ、腰元をさすられていたのを。
でも一度あることは二度、と申しますしわたくしもオルシュファン様を信じようと見ぬようにしたのですけれど、つい先日ですわ。
オルシュファン様がまた、殿方と、こ、こ、こんどは、ははは半裸でくくく、組んず解れつされていて、も、もうわたくし見ていられなくなってしまい友人のために真偽のほどを確かめなくてはならないと思い立ちました次第で、先程、執務室でオルシュファン様と殿方がお二人でしたのでもうここで決めるべくわたくしー

「すとおおおおおっぷ!!!待って待って!あなたなにを言ってんの!!!?!」

いつもの澄んだ声で紡がれた早口に私は居ても立っても居られず金髪もふもふ(一部禿げ)の猫娘の口を塞いだ。むしろ鷲掴みにした。

ほら、オルシュファンなんて頭抱えてるし!!

しかしキルシュは納得いかないのか「だってそういう気持ちがないと、あんな顔であんなところ触らないじゃん!」と言い聞かない。

だいぶ早合点というか行き過ぎた想像に、我が友人ながら頭痛を覚える。(さっき打ったけど

というかその話の兵士であれば大体覚えがあるのだ。
胸をさすられたという兵は、ドラゴン族に襲われ胸元に大穴があき瀕死の重傷を負った人だろう。たしか最近やっと仕事復帰を果たしたと聞くが、オルシュファンはずっとその兵のことを心配していたのだ。

次に腰をさすられた兵は、拠点復興の際に腰を痛めていた兵士だろう。鍛え方が足りないとオルシュファンは憤っていたが、結局はその兵のこともずっと気に掛けていた。

そして最後の、その、半裸というのは、ここの兵はたまに装備を外し所謂古式訓練というらしいのだが、それを行っていることがある。曰く寒さに負けない強靭な肉体と精神を鍛えるには最適ということで、門前での寒中水泳や室内外で裸での基礎訓練を行う習慣があるという。
もちろんそれはオルシュファンもいうに漏れず、たまに兵に混じり古式訓練をしているのを見掛ける。
きっとそれを見て驚いてしまったのだろう。私だって初めて見た時は焦ったものだ。

ということを伝えると、キルシュは頬を膨らませ「そんな事情しらないし」とそっぽむいた。

これは溜め息しかでないが、そういったことなら、と補足をしつつも私はオルシュファンに謝った。もちろんキルシュの頭を力いっぱいふんづかみながら。

いだだだだだだ、と喚くキルシュをよそ目にオルシュファンを見ると彼は大きな溜め息をついてから口をひらいた。

「ル・キルシュ殿には紛らわしい所を見られてしまったな。真実は今ヒカル殿が話してくれた通りだ。そこは誤解しないでくれ」

そういうと軽く頭を下げるオルシュファン。

「なんでオルシュファンが頭下げるの!!今回悪いのはこの勘違い猫娘なんだから!!」

今度はキルシュのこめかみを掴みながら上下に頭を揺らす。

いだだだだだだ横!横穴あぐう"う"う"、という声も今は無視しよう。

そんなキルシュを見てオルシュファンは仕方がない、といった風に肩を落としてから彼女に声をかけた。

「敢えて言うべきでも無いと思うが、ここはル・キルシュ殿の名誉のために言っておこうーー私はどちらかと言えば、添い遂げるのであれば女性がいいと考えている」

その言葉にキルシュの耳がピンっと立つ。

もちろん、愛さえあれば性など粗末な問題であると付け加えていたのだがきっとキルシュには聞こえていないだろう。

「ヒカル!よかったじゃん!!」

とこう言うのだから。
まったく何がよかったというのか。

「ヒカルのイイヒトがちゃんと女の子が好きだっていうんだからよかったじゃない!!」

だから、なにを言ってーーイイヒト?

その言葉の意味に気付いて、顔が熱くなるのを感じる。

「ああああああああああなたほんっとになにいってんの!!!」

イイヒトって、好い人って!!!!
か、勘違いも甚だしいとはこういうこというんだろう。
私がオルシュファンに、好意、だなんて
それこそ勘違いなのだおこがましいのだ。
そう、あの時の事も、勘違いでないといけないのだ。
あの時のーー
彼の腕の中での彼の体温と、彼の香りを思い出して、また顔に血が登り、イフリートがごとく灼熱を帯びる。

そんな私の想いはつゆ知らずか、オルシュファンはキルシュと(本気で)じゃれ合う私をみて「イイ友を持ったな」と微笑みかける。

もう、本当にーー

本当に貴方って人は、イイヒトなんだからーー





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