こんにちは。Biskaです。
今日は、あの夜に手渡された“花”のことを書き留めます。
静かな室内で、
クルル・マイア・バルデシオンの身体が、わずかに揺れた。
次に響いた声は、彼女のものではない。
けれど、確かに聞き覚えのある響き。
ハイデリン。
その声は命じなかった。
未来を保証もしなかった。
ただ、問いを残す。
――それでも、あなたは歩むのか。
私は答えられなかった。
わからないことが多すぎる。
終末の正体も、
星の真実も、
この声のすべても。
それでも。
差し出されたのは、一輪の花。
強い光を放つわけでもない。
ただ、静かにそこにある花。
それは加護だろうか。
導きだろうか。
それとも、託された希望だろうか。
私はその花を受け取った。
意味はまだわからない。
けれど、温もりだけは確かだった。
クルルの身体から力が抜け、
声は消える。
残ったのは、
私の手の中にある、小さな光。
暁月は、
答えを先にくれる物語ではない。
わからないまま、
それでも選び続ける物語。
この花が何を示すのか、
まだ知らない。
それでも私は、
この小さな光を握ったまま、歩いていく。