第4回 FF14シナリオ回顧録は蒼天のイシュガルドについて触れていきます。
前提として、私は竜騎士をレベル50にして蒼天のイシュガルドをプレイしてします。そのため、特にエスティニアンに関連する話が、竜騎士を上げすに蒼天を始めた人と細かいところで差異があると思いますがご了承下さい。
今回は初回ということもあり、まず蒼天のイシュガルドを遊んだ全体の感想を記載します。
その後、ストーリーを振り返りながら感想を書いていきたいと思います。
■アジェンダ○回顧録「蒼天のイシュガルド」・語り継がれる物語
・崩壊した常識と、収まらない混乱
・英雄という呪い
・ある英雄たちの末路
・復讐という病
○騎士と腐敗の国ーイシュガルドー・二人の【蒼の竜騎士】
・フォルタン家の人々
・オルシュファン
・エマネラン
・アルトアレール
・氷の巫女
・決闘裁判
・タタルさん
・アルフィノ
・蒼天騎士グリノー
・教皇という化け物
○次回予告-----------------------------------------------------------------------------------------------
○回顧録「蒼天のイシュガルド」まず先に蒼天のイシュガルド全体の思いをつらつらと書き出していきたいと思います。
細かいキャラとの思い出やシナリオの細かいところは改めて語っていきます。
・語り継がれる物語一番最初に驚いたのが、シナリオ進行に応じてナレーションが入るようになったことでした。
単なるシステマチックなナレーションではなく、劇中何度も関わることになるエドモン伯爵が後に執筆する
回顧録「蒼天のイシュガルド」からの引用という形で語られます。回顧録に語られる英雄の物語を追体験するように、光の戦士が困難に立ち向かう様は「今までと違う」と作りて側の気合がひしひしと伝わって着たのを覚えています。
・崩壊した常識と、収まらない混乱蒼天は相容れない存在である「人」と「竜」の和解を描いた物語ですが、一方で秘匿された真実が明かされ、今までの常識が崩壊した国の新生を描いた物語であリます。こういった題材自体は数多のゲームで主軸として扱われるものの「解決してハッピーエンド」で終わりを迎えるものがほとんどです。
しかし「蒼天」はその今までの常識が崩壊した後に想定される混乱まで書いた上で一旦の結末を描きます。
そういったシナリオは、どうしても重くなり読み手に過剰なストレスを与えるため避けられ誤魔化されがちです。蒼天本編はこの問題に真っ向から向き合い、それでいて「どう解決させるんだろう」と先に進みたい気持ちを刺激して、シナリオへ進行へ意識を向けさせる構成には驚かされました。
特に光の戦士が竜との和解の道を切り開いた結果、竜を憎む民衆の行き場のない憎悪を目の当たりにするシーンは、後に語られるアルバート達の悲劇をと結びつくところもあり、特に印象に残っています。
・英雄という呪い新生エオルゼアが主人公が「光の戦士」と呼ばれるまでの物語であれば、蒼天のイシュガルドは主人公が「英雄」という「呪い」に掛かってしまう物語でもあったと思っています。
決定的だったのが盟友オルシュファンの死の間際の一言。
ーーー英雄に悲しい顔は似合わぬぞ
今までヒカセンのことを名前や冒険者と呼んできた彼でしたが、死の間際にヒカセンのことを呼ぶ言葉は「英雄」でした。彼の死後、ヒカセンはこれまで以上にイシュガルド問題に関与しした結果、蛮神ナイツオブラウンドと邪竜ニーズヘッグを討滅し竜詩戦争を終わらせた英雄となります。
自分には、ヒカセンがオルシュファンの言う英雄のようになろうと振る舞った結果に見え、少々痛々しささえありました。その結果ヒカセンはアラミゴとドマ、ボズヤやウェルリトの戦いに「英雄」として戦力を期待され巻き込まれていきます。
英雄という肩書が、冒険者としての生き方を縛りつけ、いつしか「呪い」のようになっていくのを感じました。
・ある英雄たちの末路光の戦士が英雄と囃される一方で、同じように英雄だった男、闇の戦士アルバートと対峙することになります。彼らの行いと第一世界の結末は、規模こそ違えど前述の光の戦士へ反感を持つ人々との悶着と重なるところがあり、光の戦士が迎えるかもしれない最悪の結末の一端を観てしまったようで、背筋が凍るような思いをしました。
この予感は最悪の形で実現してしまうのですが、それは然るべきときに触れたいとお思います。
・復讐という病ーーー"復讐"は生きる糧となる
だが、時に自分が復讐のために生きているのか
復讐という名の病に生かされているのか、わからなくなる
蒼天のイシュガルドには驚くほどピタリとハマる言葉だなと思いましたので、早速FF16のPVから引用しました。復讐を糧に生き、復讐に生かされてきた人たちが蒼天のイシュガルドには多くいます。
・ニーズヘッグに家族を殺されたエスティニアン
・妹であるラタトクスを人類に殺され、狂ったニーズヘッグ
・同じく番であるバハムートをアラグ帝国の手によって喪ったティアマット
・祖国アラミゴを侵攻した帝国と、アラミゴ開放を妨げる全てを憎んだイルベルト
ーーーそしてトールダンに友人を殺された光の戦士も、プレイヤーの心境次第では該当するのではないでしょうか。少なくとも私は、オルシュファンを喪った復讐が行動の糧になっていたと自白します。
そしてその復讐は三者三様の結末を迎えます。
ニーズヘッグは竜と人の手により討たれ、
ティアマトは蛮神バハムートを創造した自責の念で己を封印し、
イルベルトは全てを憎み絶望して最悪の蛮神神竜を顕現させ散りました。
エスティニアンもまた家族の復讐のため、ニーズヘッグを滅ぼすためだけに生きてきました。
その一方で竜との共和を望むイゼルと言葉を交わし、アルフィノの実直さに触れ、対等の力を持った光の戦士と共闘し、敵のニーズヘッグの怒りを知ることで、彼だけは復讐の先に立つことができました。
「聞いて」「感じて」「考えて」
復讐に生かされながら、ギリギリのところで復讐以外の何かを朧げにでも掴めたからこそ、エスティニアンは生還できたのだと、今では思います。
決して復讐が悪だとはいいません。
トールダンーーーナイツ・オブ・ラウンドを討滅した「私の光の戦士」は、間違いなくオルシュファンの敵討ちの思いを抱いていましたから。
復讐だけで生きる事が危ういのだと思います。それこそが「復讐という病」なのかもしれません。
○騎士と腐敗の国ーイシュガルドーここからはメインシナリオを振り返りつつ感想を書いていきたいと思います。
まずはイシュガルド入国から決闘裁判まで触れていきたいと思います。
ナナモ様暗殺の疑いをかけられた暁の血盟は、イルベルトの傀儡と化したクリスタルブレイブの追撃を受け、事実上壊滅します。
間一髪逃げ延びたヒカセンとアルフィノとタタルは、オルシュファン卿と神聖騎士団長アイメリクの助力を経てイシュガルドへ亡命します。
イシュガルドーーー騎士の国と聞けば聞こえはいいですが、1000年も続く竜との戦争に疲弊し、困窮した平民はスラムで暮らし、貴族は権力のため足を引っ張り合う有様です。
そんな国を変えようとする若き騎士アイメリクを中心に、イシュガルドでの戦いが始まります。
・二人の【蒼の竜騎士】ヒカセンがなる竜騎士は正確には「蒼の竜騎士」と呼ばれる特殊な存在です。
これは、竜騎士の中でも卓越した実力者に与えられる称号で、実のところ「邪竜ニーズヘッグの瞳」から力を引き出す事ができる特異な騎士にのみ与えられる称号でした。その性質上複数人蒼の騎士が登場することはなく、劇中ではエスティニアンが該当します。
…が、どういうわけかヒカセンもニーズヘッグの瞳に反応し同等の力を奮えるようになります。
紆余曲折を経て、エスティニアンからは
「もうひとりの蒼の騎士」としてヒカセンを得た上で「私の」蒼天のシユガルドの物語は始まります。
肩書が違うジョブは燃えますよね。特別感があり気持ちが上がりました。
・フォルタン家の人々ヒカセンたちのイシュガルド滞在に当たり、後ろ盾になってくれたのがフォルタン家となります。
家長のエドモン伯爵は、オルシュファンの実父であり、オルシュファンのたっての希望を聞き入れヒカセンたちを受け入れてくれました。
階級差別が強く排他的なイシュガルド人の中でも、非常に大らかなエドモン伯爵ですが、直前にひどい目に散々あっていたので
絶対に裏があると警戒していました。ごめよエドモン伯爵…。
エドモン伯爵の助力を受け、「暁」復興のために行動を始めることにします。
ここでアルフィノが率先して一番地味な情報収集を買って出るのが、彼の心の変わりようが見れて嬉しかったです。タタルさんもアルフィノに付いて手伝いに回ります。(まさかこの後タタルさんが酒場のアイドルになって大活躍しているなどと知りませんでしたが)
ヒカセンは戦力を必要としている二人の息子「アルトアレール」と「エマネラン」の手伝いをすることで他の貴族とのつながりを作ることになります。
・オルシュファンここでオルシュファンのフォルタン家における立場を振り返ります。
前述の通りエドモン伯爵の妾の子ですが、エドモン伯爵は彼を捨てずに騎士として育てることを選びます。アイメリクやヒルダの件を見る限りこれは異例な対応のようです。しかしと言うより、当然エドモン伯爵の正妻はオルシュファンの存在を良しとはせず、その影響を受けていたアルトアレールは、オルシュファンと彼の友人のヒカセンを快く思っていませんでした。
イシュガルドにはこの他にも不義により産まれた子が二人居るんですが、彼らの境遇を考えると、オルシュファンは非常に恵まれた環境ではあったのではないでしょうか。
でもまぁ…浮気はダメですよ。浮気は。
・エマネランこの頃のエマネランは絵に書いたような貴族の駄目な次男坊で、無茶苦茶なことをします。
ラニエットにいい顔したくて虚勢を張り、面倒事を起こしてヒカセンに助けられるという散々な役回りでしたが、お陰でオルシュファンに助けられるという貴重な経験ができました。
なにげにヒカセンのことを「英雄」ではなく「友達」として付き合ってくる数少ないキャラだったりしますね。このときは最悪の印象でしたが、いろんな経験を経て蒼天NPCで一番出世したNPCとなるとはこの時微塵も思いませんでした。
・アルトアレールアルトアレールは生真面目だが頭が固く、少々融通がきかないところがある男性。どれくらい真面目かというと、任務が終わった際に、ヒカセンへ「オルシュファンの客人だから舐めてた」「わざと面倒な任務を押し付けた」と自分のやったことを告白し謝罪。そのうえで自分に気づきを与えてくれたと感謝さえしてくれます。
実際の生活でも、自分の過ちを告白して謝罪できる人はそうそういですよね。
こういった細かいところで、フォルタン家の人間が他のイシュガルド人より柔軟であることがわかるのは、見せ方が上手いなと思いました。
・氷の巫女アルトアレールの命令で異端者の追跡の任務に当たったヒカセンは、異端者の拠点の最奥にてイゼルと再会します。一触即発の空気の中、ミドガルズオルムの介入もあり停戦。ヒカセンは同じハイデリンの使徒として、イゼルと初めて対話を行い、彼女の人となりとイシュガルド正教への不信感を得るのがこのシーンの目的になります。
イゼルの戦う理由はイシュガルド正教の誤った教えを正し、竜詩戦争を終わらせるというものでした。
第七霊災で被災したイゼルは、偶然にも太古から生きる七大天竜フレースヴェルグに助けられます。
その際に彼の記憶の一端を超える力で「観て」しまい、正しい歴史ーーーイシュガルド正教の欺瞞を知ります。それを正すために「人でありながら竜を愛した聖女シヴァ」を蛮神として降ろし、彼女の悲しみを「感じ」、「考えた」結果、いま行動していると伝えます。自分の正義を語る一方で、自分の主我で多くの人の命を奪ったことも自覚しており、裁かれる覚悟はある様子。
イゼルの言い分はわかりますが、このときの彼女は「知った」「感じた」と受動的な情報で判断して行動していいて、イゼル自身の真意は聞けていないんですよね。そこに引っかかりながらも、共闘の予感を漂わせてこの場は終わります。
・決闘裁判「決闘裁判」とは実際にあったとされる裁判の方法で、証人や証拠が不足している告訴事件を解決するために、原告と被告の両当事者が決闘を行うゲルマン法の一つの方式と言われています。当然正当性の証明に全くならない裁判方法であったため人類の理性の成長とともに廃止されていきました。
イシュガルドでは決闘裁判が正当な裁判の方法の一つとして使われており、私の知る限り最大2回、ヒカセンは巻き込まれます。裁判において代理人を立てることもでき、つまり強い戦力を確保できる側が判決を好きなようにできるということ。イシュガルドの腐敗を象徴づける一幕です。
理不尽な事態に巻き込むことで、イシュガルドの腐敗を体感させる手法は上手いなと思いました。
話は戻りますが、アルフィノとタタルは仲間の安否を聞き込みの際に「蒼天騎士グリノー」に異端者の疑いをかけられ連行をされてしまいます。「蒼天騎士団」は神殿騎士団総長のアイメリクですら手が出せない相手。イシュガルド四大貴族のフォルタン家の客人に対する公然とした非礼は、つまりイシュガルドの中枢は暁を敵視していると言ってるも過言ではなく、事実その直後のシーンでトールダンとアシエンの密会が明かされます…
決闘裁判終了後、オルシュファンからヒカセンのために厳選した黒チョコボを送られます。友人からのプレゼントに気を良くしていましたが…
余談ですが、初めてチョコボを手に入れた時に僕の友人が「どうせ黒チョコボ手に入るからそっちに乗ることが多くなるよ」と言われました。当時は何いってんだこいつと思いましたが…。
友人には人の心がないんだと思います。・タタルさん情報収集をしていただけなのに、チンピラに目をつけられたかわいそうなタタルさん。ヒカセンたちに献身的なサポートをしてくれている彼女に危害を加えるなんてなんてやつだという気持ちが強く、言いようのない義憤に駆られたのを覚えています。
・アルフィノバハムートで協力はしましたが、ついに彼との共闘が叶いました。別にヒカセンに押し付けても良かったのに、自分の意志で戦いを挑む姿勢に成長の一端を垣間見え嬉しくなったことを覚えています。
・蒼天騎士グリノーフォルタン家と対立しているゼーメル家の騎士。あの面倒くさい要塞の元締めだけあって、おおよそ騎士とは程遠い野蛮な性格でした。ヒカセンの活躍を妬み嫌がらせをしてきたとエドモン伯爵は推察していましたが、実際のところはどうなんでしょう。
私は前述の通り「イシュガルド教皇庁」からの警告だと思っています。
・教皇という化け物決闘裁判の後、教皇庁からトールダン7世から直々に呼び出しを受けたヒカセンは、先日の決闘の謝罪を受けます。行き違いで起こった悲劇だとトールダンは言いますが、実のところは実力の確認。あわよくば不穏分子であるヒカセンの始末が目的だったのかなと思っています。不穏な空気が晴れない会談の最中、トールダン人払いをした上でイシュガルドがアシエンに揺すられている事の告白。協力の要請をしてきます。
トールダンのうまいところは、ここで1対1の状況で丸腰であることを見せているところです。国家元首がSPもつけずに、腹を割って話すというシチュエーションを生むことで最大限の誠意を演出し、こちらの怒りの矛先を有耶無耶にしているのです。そしてその状況で自分達の弱みを、そして暁が断ることのできない話題を振ってくるのです。アシエン打等に関しては暁の行動理念でもあるためヒカセンは協力を受理しますがその顔はどことなく釈然としない様子。
この腐敗しきった貴族主義の世界をのし上がった男の恐ろしさを、これでもかと見せつけてくる印象的なエピソードでした。
フォルタン家に帰宅後、アルフィノに事の顛末を説明しますが、アルフィノからはすぐの対応は難しいと言われます。蛮神討伐には念入りな下準備が必要で、そのすべてをヒカセンの代わりにしていた暁が機能不全に陥っている事が理由です。すっかり忘れがちでしたが、光の加護を持った冒険者たちを集めているのは暁なんですよね。知らず知らずのうちにヒカセンは暁の福利厚生に助けられていたんだなと、実感するエピソードでした。
○次回予告次回はラウバーン救出から振り返っていきたいと思います。
できればオルシュファンの最期についても触れたいなと想うのですが、尺が足りるのだろうか…