アレンヴァルドが持ち帰った情報は、アラミゴ王宮にまつわる財宝──かつての王がため込んだ黄金の存在だった。
「帝国の支配が終わった今、アラミゴ市民に還元されるべきものだろ?」
彼の言葉には熱がこもっていた。アレンヴァルドにとって、それは単なる財宝ではなく、アラミゴ再建のための力だった。しかし、リセは即答を避け、慎重に考え始める。
廃王の黄金
「……本当に、それを見つける必要があるのかな?」
リセの疑問は、単なる不安からではない。
財宝があると知れば、人々はどう動くのか。
欲望に駆られる者、過去に囚われる者、そしてそれを利用しようとする者──。
「アラミゴは今、ようやく一歩を踏み出したばかりなんだ。」
過去に縛られるよりも、未来を見据えたい。
その想いが、リセの胸にはあった。
しかし、アレンヴァルドの言葉もまた、軽視できるものではない。
「でもよ、もし本当にその黄金があれば、俺たちの助けになるはずだ。」
決断を迫られるリセ。そんな中、ラウバーンが一歩前に出た。
「財宝の有無を確かめること自体は悪くない。だが、それをどう使うかが重要だ。」
彼の言葉に、リセは深く頷いた。
「なら、まずは確かめるだけ確かめよう。その上で、どうするかを決めればいい。」
こうして、一行は王宮に眠るという『廃王の黄金』の調査を進めることとなる──。