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第1章 空 第2話

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《第2話 そして空から…》

「お前は?」
「キャラバンを襲って5人殺した。来月死刑だ。」
ナイフを磨いていた男が、大した事の無い風に言う。
「そんなお前は余裕そうだな?」
「俺は、窃盗だ。巴術用品店から根こそぎ本を盗んでやった。」
「その本がそうなのか?」
「これか?これは俺の趣味だ。『ラブレス』。恋愛物だよ。」
読書していた男が言った。

「おい。ローブの奴。お前は?さっきから黙ってるけど。」
「…。」
「…。まぁいいや。そこのお前は泣いてばっかでうるせえなぁ。」
ナイフの男が足でどついた。
「俺はまだ死にたくないんだ。刑期を終えて、人生やり直すはずだったんだ。」
壁を叩いて声が裏返りながら訴えていた。

「んで?お前らは?耳付きの若いの。」
「俺らか?」
男が質問してきた。
「まぁ…。同じ様なもんだよ。」
俺は、適当に返事してみた。

「そうか。当然だな!訳ありじゃなければ、こんなとこにはいないはずだ。」
男は鼻で笑いながら言った。
「どうせあれだろ?賞金とかだろ?なんだって、将校の首取れば莫大な賞金が約束されてるみたいじゃねぇか。俺らはしかも、今までの犯罪歴を帳消、釈放も付いてくる。こんな美味い話無いだろうよ。」
ナイフを鞘にしまいながら男は言った。

すると運転席の方から笑い声が聞こえた。
「お前ら正気か?せいぜい頑張れよ?お国の為に。」
「死ぬ前に一人くらい道連れにしろよ?」
運転している二人の不滅隊兵卒だった。

「あんだと?」
男が壁の向こうを睨む。
「その装備で将校打ち取るって?」
「それが出来たら、お前らの家来にでもなんでもなってやるよ。」
一等闘兵が言う。
「この輸送車はー墓場行きでーす。終点まで停車しませーん。」
「その墓場行きのチケット、大切に使えよ?チケット無くしたら、墓場に入れないぞ?つーか、お前らに墓場なんて勿体無いからさ、平原の肥料になっていつか草原にしてくれよな。」
続いて大きな声で、笑いながら上等闘兵が言った。

すると、ローブを着た男が初めて声を出した。
「その墓場行きの戦場にお前ら二人も一緒に向かってるじゃねぇか。大砲でも飛んで来たら、一緒に仲良く肥料になろうぜ。なぁ。」

運転席の二人は黙ってしまった。
「目に者見せてやるよ!将校の首持って帰って、お前ら二人は豚小屋の掃除で仕方ねぇから雇ってやるな?楽しみにしとけよ?」
便乗するように男が笑いながら言った。

そうなんだ。
兵卒二人が言ってる事は最もなんだ。
俺らが支給された装備と言えば、ボロボロのハードレザーの鎧か、錆びたブロンズの剣とホプロンだった。後は各々持参した武器や、アクセサリーだった。

その場のやり取りに流石に寝心地が悪くなったのか、隣で眠っていたミコッテが目を覚ました。
「…うーん。なぁ、レイン。着いた?」
「もう少しだと思うよ。」

最初に言っただろ。
俺の名前はレイン。
空から降ってくるのは、俺の方が似合っている。
今もパラパラと降る雨の様に。

「敵の偉い奴ってさ、名札とか付けてるのかな?」
「え?レモン、今なんて?」
こいつの名前はレモン。
物心付いた時からいつもこいつと一緒にいた、無二の親友ってやつだ。

「だってさ、『自分偉いですよ』って書いてなかったら、どうやってそいつが偉いやつなのかわからないじゃん?」
「それ書いてあったら、皆に狙われて危険だと思わない?」
「そうだよなー。」
レモンは口を尖らせて不貞腐れた顔をした。
「兄ちゃん、全員殺ればいいだろ?そうすりゃ、その中に将校の一人や二人いるだろうよ。」
ナイフの男は自信ありげに言った。
「そうだよなー。オッケー。全員やっちゃおう、レイン。」
「レモン、お前は楽観的過ぎる。」
「偉い奴倒して、街に戻ってさ、皆に上手いもん食わせてやろうぜ。」
レモンは空を見上げながら嬉しそうな表情をした。
あの街を思い出しているようだった。

「でもよ、お前らにはさせねぇぞ?」
男が前に乗り出して言った。
「将校は全部俺が殺して、ついでに大将の首も取って、出世してやる。おこぼれなんてやらねぇ。しかもよ、将校って言ったって沢山いるわけじゃねぇだろ?なら、早いもん勝ちだからよ。ここにいる全員殺してでも俺が貰うぜ。」
その男のこの自信はどこから来ているのだろうか。
それに対してレモンも前乗りになって、「受けてやるよ!」と、前乗りになっていた。

つづく…
コメント(1)

Lilly Lovinson

Belias [Meteor]

一話が見つからないぃーーーー(ToT)
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