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きままに暁月SS日記 その23

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第23章 ニンジンだけで生きられますか?





あらためてエーテライト周辺を見てみる。
上にも横にも広い。レポリットたちが米粒のようだ。
宇宙船というくらいだから操縦室とかもあるんだろうか。



ウリさんの着眼点、さすがです。
そういえばウリさんってこういう可愛い系に理解があったり、扱いが上手いイメージあるのよね。
イル・メグのピクシー族にも馴染んでたし、幼稚園の保父さんとか似合いそう。
焼き菓子怖い。



周りの家のようなオブジェはさきほども見た通りレポリットたちの寝床のようだ。
何年かに一度起きて月の点検をしているらしい。



近くで見ると白目剥いてるみたいでちょっと怖い。



この一帯のエリアの名はベストウェイ・バロー、意味は「良い子の棲家」だって。
可愛いねぇ。



レポリットたちは鼻歌が好きなようだ。
フンフフーン♪

ひとまず先程指揮を執っていたリーダーらしき子に話を聞いてみることに。



おやおや?
おやおやおや?



とりあえず鼻歌でコミュニケーションをとってみる。
フンフフーン♪



おお、通じた!
ファーストコンタクトとしてはナカナカ好印象なのではないでしょうか。



彼女はレポリットたちのリーダーのリヴィングウェイ、自称ハイデリンの右腕らしい。
となりの子は星の海の航海士マッピングウェイ、たぶん宇宙船「月」の操舵手?
先にも聞いた通り、私たちを別の星に連れ出すことを目的にハイデリンに創られたらしい。

ゾディアークが消滅し、終末が来ることは察しているらしいのだが――



なにか勘違いしていると見受けられる。
ひとまずそれは置いといて、一通り話を聞いてみよう。



なにやら未来的なモニターに映し出されるアーテリスと月。
ちょっと月、デカくないです……?

リヴィングウェイ「ゾディアークが消滅したことにより、
補強されていた天脈の流れが減衰……
アーテリスは近いうちに「終末」に見舞われ、
すべての命が滅んだ死の星となるでしょう。」


ウリエンジェ「……その話は、月の監視者からも伺いました。
あなた方、レポリットから見ても、
終末の到来は回避できないものなのですか?」




リヴィングウェイ「無理ですわね。
アーテリスは今、収穫されたニンジンと同じだと思ってくださいませ。
それも、暑いところに放置されてるヤツですわ。
どうやっても、腐るでしょう?
願おうが、祈ろうが、腐らない説を提唱しようが、
事実としてダメになる。」


予想していた通り、無慈悲な回答。
それにしても終末をニンジンで例えるのはなんともレポリットらしい。

これだけの技術力を持ってた古代人は自分たちも宇宙へ逃げようとは思わなかったのかな。
それとも捨てられないほどに星を愛していたということ?




ヴェーネスと言えばアニドラスで見たハイデリンの核となった人物だっけ。
世界の構造を解き明かさんって、なんだかヤシュトラみたいね。
ということは、月の監視者のモデルは一緒に映ってた人だったりするんだろうか。

ちなみにサンクレッドが移住先の星はあるのか聞いたところ、すでにいくつかあるらしい。
すごいね、はやぶさみたいな宇宙探査機でも飛ばしてるんだろうか……。



月を宇宙船として改造するにあたって、地上の「協力者」なる人物から情報をもらっているのだという。
私たちのこともその協力者から派遣されたと思い込んでいるようだ。



とりあえず誤解を解くために事実を告げておく。

案の定、大人は月の監視者と同じサイズだと思われていたようだ。
幻影のアーモロートでも子供に間違われてたしねぇ。

リヴィングウェイ「ハイデリン様に直接導かれたと……?
そそそそそうでしたの、嫌ですわ、わたくしったら早とちりを!
で、でも、その小ささで大人のフリをするのは、
さすがに無理がありましてよ!」

君たちはもっと小さいでしょうに、というツッコミは置いといて、信じられないという風なので洗いざらい説明する。
すると、小さな火山が噴火したようにその場をたっぷり十数秒走り回り、

リヴィングウェイ「もしもし、ビルディングウェイ?
そう、わたくしですわ。
ヒトの居住設備を、今すぐに、
三分の一ほどのサイズに創り変えてくださいませ。
……どこまで?
全部ですわ、ぜ・ん・ぶ!
大至急、急いで速やかに手早くお願いいたしますッ!」


Oh...Its a Black Company...
無茶な仕事を押し付けられたビルディングウェイ氏、ごめんね。



モニターに映ってるフェイスアイコン可愛い。



古代人サイズのベッド、興味があります。

ひとまず月で人が生活する上で必要なものをチェックすることになった。
なによりもまず重要なのは食料なのだが、どうやらニンジンしか無いらしい。

試食を迫られたので、とりあえず普通っぽいニンジンを選んで食べてみる。



幻想薬かな? なにかヤバい中毒症状とか出ないか心配……。

彼らの生産しているニンジンは多種多様で、先程食べた多幸感を得られるハピネスキャロットに加え、思考速度が上がった気分になるスピードキャロット、幸運をもたらしてくれそうなラッキーキャロット、体力増強の効果があると噂されるタフネスキャロット、血液がサラサラになるらしいブラッドキャロット、質の高い睡眠が取れるドリームキャロット、それらとは別に、ニンジンを液体化させたキャロットジュースもあるらしい。

説明を見る限りどれもプラシーボ効果っぽいけど、個人的にはドリームキャロットがほしいかな。



彼らの名は得意や役割に応じてつけられたわけではないようだ。
もともと彼らにも古代の言葉で名がつけられていたらしい。

クッキングウェイ「月に地上のヒトが来ることになったとき、
その方がわかりやすいし、
親しみやすいんじゃないかと思ったんだ。」


こういう気遣いはとてもありがたいねぇ。



次は衣食住のうちの衣。
そして着せられたのは簡素なローブ。
魔術師初心者かな?



別の装いをお願いするとなかなか奇抜なファッションに。
シルフ族といい勝負かもしれない。



普段は見れないヤシュトラママが見れて満足です。



一番奇抜なウリさんは結構楽しそう。



アラガンバイザーは共通なんだ。
レポリットたちのお気に入りなのだろうか。

食の方でもそうだったけど、どうも実用性のみに焦点を当ててる感じ。
極限状態なら致し方ないけど、ここまで嗜好や情緒が度外視されてるとちょっとねぇ。

リヴィングウェイ「食料のことといい、アーテリスの皆様の考えは、
とても複雑で難しいですわ……。
自分の生命の存続が第一だと、
シンプルに考えてくださればいいのに……。」

サンクレッド「基本はそうさ。
ただ、何に代えても譲れないものを見つけちまう、
馬鹿で幸福な奴もいるんだよ。」




どうしても第一世界が気になってしまうサンクレッドパパ。

リヴィングウェイ「いないとも言い切れませんが、
少なくともわたくしは、そんな存在聞いたことがありませんわ。
わたくしたちは、あくまで原初世界に生み落とされた存在。
月に乗せて助け出せるのも、この世界の方々だけです。
それでも、14すべての世界のヒトを、終末で失うよりは……
ひとつだけでも救えるほうが、ずっといいと思いませんこと?」


ですよね……。
そもそもそんなのがあれば光の氾濫の時に何かしらアクションをとってそうだし。

ここからは各自で自由行動。
ヤシュトラとサンクレッドはこの場で別れ、ウリさんは続けてレポリットたちに話を聞くつもりのようだ。
私もどこに行こうかなーと考えていると、なにやら視線を感じる……。




オマケ






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