新連載!FF14バックステージ調査隊① 世界設定/イベント班:織田万里さん

バックステージ調査隊

こんにちは。宣伝チームのみやみやです!

私の所属しているこの「FFXIVチーム」。
ここでは吉田P/Dをはじめとするたくさんの人たちが日々、FFXIVの開発や運営に熱意を注いでいます。
私も宣伝のお仕事をする中で、いろ~~~んな人たちと関わっているのですが......

このステキなチームを、プレイヤーの皆さんにもっと知ってもらいたい!!!

そんな想いから、FFXIVの裏側で活躍する人たちの声をブログで届けよう!!と思い立ち、開発ブログ内不定期連載「FF14バックステージ調査隊」を始めることとなりました(`・ω・´)ゞ
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FFXIVチームの開発や運営にかける想いを、少しでも感じていただけたら嬉しいです!

記念すべき第1回は~~~
世界設定/メインシナリオライターの「織田万里」さん!!!
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では早速、調査隊出動!

******

みやみや:織田さん、本日はよろしくお願いしまァッs......アッ、初回なので緊張がっ......そ、それでは早速、ブログをお読みの皆さんへ、簡単な自己紹介と、普段どんなお仕事をされているかについて教えてください!

織田:(生暖かい視線を送りながら) 織田 万里(おだ ばんり)と申します。

 所属としては2つあって、世界設定まわりを担当する「世界設定班」と、「イベント班」の中のシナリオチームのリードを両方兼務しています。

みやみや:世界設定とシナリオで、チームとしては異なるのですね! そんなFFXIV世界の創造者の一人である織田さんですが。先日パッチ5.3が公開となり、「漆黒のヴィランズ」のストーリーはクライマックスを迎えました!プレイヤーの方からも、ありがたいことにたくさんの感想をいただいていたかと思います。クライマックスを迎えて、織田さんとしてはどのような思いでしょうか?

織田:とにかく、リリースができてよかったなぁ、という思いが真っ先にあります。新型コロナウイルス感染症の影響で、開発環境がリモート中心になるなど大幅に変わり、更にはパッチリリースの土壇場に色々と調整が発生しまして......。本当にリリースできるの!?とドキドキしている状況だったので、兎にも角にも無事にリリースでき、プレイヤーの皆さんにプレイしていただけて良かったなぁと思っています。

 パッチ5.3のメインシナリオを担当した石川(夏子/メインシナリオライター)さんをはじめ、クエスト・カットシーン・バトルコンテンツ制作など開発に関わっていたすべてのスタッフたちが、非常に苦労して作っているのを見てきました。そんな身としては、プレイヤーの方々から好評をいただけて、良かった良かった......と安心しています。

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 また、メインシナリオだけではなく例えば「ウェルリト戦役」や「YoRHa: Dark Apocalypse」、「イシュガルド復興」、「お得意様取引」、「蛮族クエスト」などについても、全体的にポジティブなお声をいただけました。色々新しい試みもさせていただきましたが、受け入れていただけて良かったです。

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みやみや:確かにどれも魅力的なストーリーで、新しい遊びもとても楽しませていただきました......!もっと聞きたくなってしまいますが、お次の質問に参ります!少し過去に遡り、織田さんの"FFXIVに関わる前のお話やルーツ"にも少し触れられればと。元々物語を書く趣味があったり、そういったお仕事をされていたりしたのでしょうか?

織田:本を読むのは好きなのですが、物語を書くということは一切やったことがなくて。そういう職業に就きたいという思いも特になかった、というのが正直なところです。

 前職は出版業界で、ゲームの攻略本や設定資料集、ファンブックなどを作る、"編集者"と"ライター"を兼務するような仕事をしていました。そんな中で、とあるアーケードゲームの攻略本を作ったときに、巻末に公式ショートストーリーを付けることになったんです。はじめはちゃんとシナリオライターを雇う予定だったのですが、諸事情があって突然書き手不在になり、白紙で出版するわけにもいかず、「しょーがないんで自分書きますわ!」と......。プロットを送ったところ開発メーカーさんのOKも出まして、無事そのままショートストーリーを書き上げました。それが初めて書いた小説形式の物語です。ただ、それもあくまで代打に過ぎないので、シナリオの執筆を仕事にしたいとは思っていませんでした。

 その後、スクウェア・エニックスには「日本語を書ける方」という謎めいた募集を見て入社しました。「公式サイトのテキストでも書くのかな~?」と思っていたら、なんと世界設定の仕事だった、という感じでして......。その流れで当時の上司から「シナリオも書けるんだよね? 書いてよ」と言われサブクエストなどを書き始めたのが、今の仕事を担当することになったきっかけですね。

みやみや:運命的なものを感じますね......! そんな織田さんがFFXIVの開発に参加され、これまで数多くの世界設定や物語を生み出し、時には世界設定本などといった書籍の執筆!、ファンフェスティバルなどリアルイベントへのご出演、さらには表からは見えないところで言うと、実は物語やキャラクターなどにかかわる宣伝案件の監修にもご協力いただいていたりしますが、今まで織田さんがご担当されたお仕事の中で、いちばん心に残ったものやエピソードについてお伺いできますでしょうか?

織田:"いちばん"って言うとなかなか難しいのですが、印象に残ったという意味だとやっぱり「リアルイベント」でしょうか。

20201026_mm_6.png▲ドイツでのgamescom2019の様子。

 これまでファンフェスなど色々なリアルイベントに参加させていただきましたが、相当な人数がいらっしゃっている様子や熱気を見ると、やはり心にクるものがありますね。普段机に向かって仕事をしているだけではなかなか見えない部分ですから......。それだけに、次のファンフェスは、この状況下でどうなるんだろうと気がかりですね......!

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みやみや:運営チーム側で検討中となりますので、続報をお待ちください......!!また状況が落ち着いたら、プレイヤーの方々と触れ合える機会が作れると良いですね。やっぱりプレイヤーの方々とお話することは、開発の励みになったりとか、モチベーションにつながったりとかしますか?

織田:もちろん、すごくモチベーションにつながっていました。直接お話する機会以外にも、例えば最近はバレンタインデーが近づくと、開発やキャラクターに宛ててたくさんのプレゼントが届き、そこにお手紙が添えられていたりするんです。特にシナリオチームでは、「自分が書いたキャラクターにプレゼントが届いた!」とか、「お手紙でこんな感想をいただいた!」などとワイワイ盛り上がっており、これは非常にモチベーションにつながっていますね。

20201026_mm_8.png▲今年のバレンタインデーに、開発宛てにいただいたプレゼントたち。

 特に若手のシナリオプランナーは、「初めて自分が手掛けたキャラクターにお手紙が届いた!!」と大喜びするなど、微笑ましい場面もありました。本当にありがたい限りです。

みやみや:すごくイイ話......!( ;∀;) 配達士から受け取った皆さんからのラブ、しっかりスタッフにも届いています。 それではこの辺で、最近のお話についてもいくつか伺っていければと思います。正直ココが我ら"調査隊"的にはいちばん興味があるところだったりするのですが、最近、ご自分の担当範囲内で起きた珍事件or新発見などを一つ教えてください!!

織田:最近だと、「ドワーフパンチ」にまつわるお話がちょっと面白かったですね。

 パッチ5.3で追加したインスタンスダンジョン(以下、ID)「漆黒決戦 ノルヴラント」の終盤、ドワーフ族のキャラクター(ジオット)が出てきて、「ドワーフパンチ」というスゴい技を使って敵にすさまじいダメージを与えていたかと思います。

20201026_mm_9.png▲HEALERロールの「ロールクエスト」を完了している場合のセリフになります。

 IDの制作は通常、メインシナリオのプロットに書かれている概要をもとに自分が設定資料をまとめ、それをレベル班やモンスター班に渡し、実際の企画に落とし込んでもらう......という手順で進めます。今回の「ノルヴラント」も "こういう敵が出てきて~"といった資料を用意していました。その際、フェーズ3(3ボス前)はレイクランドの端が舞台であるため、「衛兵団やロールクエストに登場したキャラクターが加勢してくれると嬉しいです」という石川さんからのシナリオ的な要望を書き添えつつ、以降の詳細はレベルデザインの担当に任せていました。


 その後の打ち合わせでも、「キャラクターたちはどう加勢するのか?」という質問に対し「単純に一緒に戦ってくれれば良いですよ」とだけ伝えました。ヒーラーのロールクエストは自分が担当したので、当然「ドワーフパンチ」というネタが存在していることは把握していたのですが、"自分が書いたキャラクターだけ推す"みたいなことも微妙だし、わりとギャグっぽいネタなので「シリアスな局面でやってしまうと雰囲気を崩してしまうんじゃないか?」と思い、あえて言い出さなかったんです。

 にも関わらず、石川さんやレベルデザインの担当者が「ドワーフパンチ、ぜひ入れましょう!」と後押ししてくれて、結果的に「ドワーフパンチ」を実装してみることになりました。ただ、いざテストプレイをしてみたら、とんでもないダメージを出していて笑いました。「本当にこれでいいのかな?」と疑問をいだきながらも、吉田(直樹/プロデューサー兼ディレクター)さんの判断に任せようと思いまして、最終的に今の形でリリースさせていただいたのが、最近おもしろかった出来事ですね。ジオットというキャラクターの描写がまた一段深まったなぁと思っていて、大変ありがたいですね。

 ちなみに、当然、他のシナリオプランナーもテストプレイはしていて、タンクのロールクエストを描いたスタッフが「こんなことなら"グランソンキック"とかネタを入れておけば良かった!」と悔しがっていました(笑)。

\一同爆笑/

20201026_mm_10.png▲グランソンキック、見てみたかったかも?(笑)

みやみや:それではここで、(今後)恒例(にしようと思っている)コーナーに参りましょう!題して、「私の仕事道具紹介」コーナー~~~!織田さんが仕事をするにあたり、欠かせないもの、お供にしているもの、便利なものなどを1つご紹介ください。

織田:「私の仕事道具」は、こちらです!

\ドジャァ~~~~~~~~ン/
20201026_mm_11.jpg▲大量の本・本・本!!!個人的には手前の造形物も気になりました|ω・) 恐竜とか生き物もお好きとのこと。

 主に世界設定の仕事で、たくさんのモノ......武器、モンスター、地域、アクションなど、何千何万という"名前"を付けていかなければなりません。モノの名前をつけていくネタとして、事典や歴史的資料などが非常に役立っています。むしろ、コレらがないと進まない! 事典系のものは必要に応じて買い足したり、1から10まで読んではいなかったりしますが、元々歴史関係の本は好きだったので、趣味で買っておいてよかったな、と思います。

 ただ作業環境が会社から自宅に変わったので、会社に置いていた資料を家に持って帰らなければならなくて、この間、車で会社に行って、段ボール5箱分くらい持って帰ってきました......。150冊以上はあったような気がします。

みやみや:ひえええ、150冊!!!もしまた会社勤務メインになったら、運搬が大変ですね(笑)。 さてそろそろお時間ですので、この辺りで〆たいと思います。 最後に、開発ブログをご覧のプレイヤーの皆さんに向けてひとことお願いします!

織田:新型コロナウイルス感染症の影響に伴うリリーススケジュールの切り直しにより、パッチ5.3のリリースをお待たせしてしまいましたが、その間もプレイヤーの方々は待っていてくだった上、励ましのお言葉までくださって......。開発チーム内にも新しい環境に対して不安もありましたが、そういったお声がモチベーションにつながり、本当にありがたかったです。

 日本でもまだまだ感染者の数は多く、海外にはより深刻な地域もある中で、世界中の方々からあたたかいお言葉をいただきました。この場を借りてお礼を伝えたいです、ありがとうございました。

 まだこの状況が続いていく可能性もありますので、プレイヤーの皆さんにとってFFXIVの世界が"そんな中でのちょっとした息抜き"に使ってもらえるのであれば、これ以上の喜びはありません。

みやみや:本日はたくさんの貴重なおもしろいお話をいただき、ありがとうございました!


******

いかがでしたでしょうか?少しでも私の大好きな「FFXIVチーム」の雰囲気が伝わりますように!
次回は誰に突撃しようかな~?またお会いしましょう!!

みやみや(宣伝チーム)

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