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【RP二次創作記事】郷愁の勇者 【親友の想い王女の願い 中編】エピソード12

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エピソード11からの続き


 「どうじゃ?わらわの頭より大きいのが育ったのじゃ!」リリラ嬢は上機嫌でオーガパンプキンを抱えてきた。王族でありながら園芸師の装備が良く似合う、ナナモ菜園はこの日も世の混沌を忘れさせてくれる。

「サツマイモを知っていますか?」菜園で働くヒヒヤジャというララフェル族の女性に聞いてみた。芋の一種であることを説明したが、彼女は聞いたことが無いとの事だった。エオルゼアで食されているのはポポトと言われる芋種で前世でいう所のジャガイモであることが分かった。まだ発見されていないのか?存在自体ないのか。。。日本では飢饉や不作の地域で飢えから救ってくれた英雄的作物であったがポポトの存在を知り探してみる価値はありそうだ。グリダニアには園芸師のギルドがあるそうなので機会を見て行ってみようと思う。

 パパシャン殿と操車庫のプラットフォームで取引現場襲撃の細部を詰めた。あの実直な騎士オワインには援軍が来ることを伏せてある。私はもう一つ伏兵を用意することを提案してみた。これはビルマ戦線での経験上から出た案である。日米英印軍問わず常識的に行っていた20世紀の戦法であった。パパシャン殿はやや困惑したものの。
「つまり、ガレマール帝国の奇襲攻撃を真似るという事ですかな?」パパシャン殿は不敵な笑みを見せた。私はその帝国についての情報はあまり持ち合わせてはいなかったが、集団戦闘についてはその空域の制空権が勝敗を分けることは何度もマレー、ビルマで目撃していた。しかしながら、それを実行するには資金がいる。ウルダハには航空隊と言われる空軍は存在しない。民間の飛空艇を用意する必要があった。。。極秘裏に行われる戦闘に参加を承諾する公社などいるはずもなく、もし冒険者という職業に携わらなければこんな案は現実味の無い空論だったであろう。

 ダメもとでクイックサンドの掲示板に張り出す資金援助をお願いしてみた。自分の自腹だけでは心もとなかった。パパシャン殿は優しく微笑み。
「資金の心配はご無用。我らは悪を両断する剣を振るうのみ!」と語尾を強めると同時に銀冑団の騎士の顔つきになった。

 クイックサンドの掲示板に依頼書を張り付けていると背後に視線を感じた。
「なになに、某犯罪組織の討伐支援? 1,フライングマウントでの地上援護。2,逃亡者の追跡確保 3,詳細完全秘匿?」背の高いエレゼンの男性がクイっと眼鏡を直し
「詳細完全秘匿という所が引っ掛かりますが・・・これは依頼者がその筋の者ということですね。そしてあなたを知っていますよ。ミラ殿の配下でしたね?ということは砂蠍衆の小間使いや悪事への加担の類ではない。クフフ。。。これは面白そうですね。報酬はパーティ一人頭5000ギルに加えテレポ手数料を一か月免除。これだと誰が絡んでいるかバレバレですが、いいでしょう!この掲示物が多くの冒険者に観られる前に私どもがお引き受けしましょう。」

 秒で決まってしまった。やはりモモディさんの助言を聞いておいてよかった。フライングマウント持ちのベテラン冒険者を釣るにはギルだけでは厳しいという事だった。換金率の高い強敵を相手にしている連中だから、ややRAREな特典を付けた方がいいと、そこでパパシャン殿を通じて不滅隊転送券に手を加えたRAREな券を横流ししてもらった。。。勿論、ラウバーン局長の印鑑が押してある正規ものだ。

 「では契約成立ということで、詳細はお話しいただけるのでしょうね?あやかさん」私は彼に促されクイックサンドの端のテーブルに座った。4人のエレゼン族。どこか気品があり貴族のような立ち振る舞いだった。座るとき椅子を引いてくれたし、皆さん紅茶を楽しまれている。

 彼らの過去が見えた。極寒の地。。。連日続くドラゴン族との戦い。憎しみが憎しみを生んで、戦いの発端も終わりも曖昧でひたすら消耗する日々。。。子竜を必死に守る親の竜。二頭とも仕留めたが竜が人のような心根を持っているとは聞かされていなかった。クルザス西部高地、行方不明の母娘を捜索中、ワイバーンから人の母娘を守る白い竜を目撃した。「我は白き翼ヴィゾーヴニル、ニーズヘッグの眷属にあらず。小さき者どもよ。拾った命を大事にせよ。さらばだ。」彼らはゼーメル家の神殿騎士。母娘に異端者の疑いがかからぬようにこのやり取りを固く口止めしてイシュガルドに帰還した。しかし、教皇庁の教えに対しての疑問が拭えず4人は異端審問の目にとまる前に騎士を捨て旅に出た。

 「いかがしましたか?具合でも?」心配そうに顔を覗き込んできた彼と目が合った。「あなたもお持ちなんですね。その力を。。。申し遅れました。私はロックハートと申します。当パーティのリーダーを務めております。。。」信頼できそうだ。彼らに事の経緯を説明した。やはり戦闘になれた冒険者の助言はありがたい。
情報屋と噂されているワイモンドという男性をロックハートから紹介された。少々、資金は余分にかかったが、相手の盗賊団について規模や根城、頭目の名前など情報をそろえることが出来た。これをパパシャン殿と共有し作戦をつめる。

 取り引きの日を迎え、銀冑団騎士オワインと中央ザナラーンを東に向かった。来たことのある場所だ。荒野の水辺。ギガントードの巣が無ければ景色もいいし旅人にとってオアシスのはずだ。
「いいかね?君は姿をさらす必要はない。危険を感じたら直に撤退し銀冑団執務室に報告して欲しい。」彼は念を押してきた。刺し違える覚悟は本気なのだろう。自分の不徳の死を理由として盗賊討伐を公に認めてもらおうとかそんな筋書きを想像していた。彼は一人でクラッチ狭間へ歩いて行った。

 高い位置に登り周囲を偵察すると思った通り敵の伏兵がそこかしこに布陣している。
「約束通り、ゾンビ薬を持ってきた!王冠を返してもらおう!」盗賊の交渉役なのかフードを被った大男がそれを聞いてほくそ笑む。「ではそれをこちらへ」オワインは眉を顰め「そちらの品物を見せろ」と怒鳴ったが大男ガリバルドは更にからかうように笑い。「そんなことが言える立場なのか?王冠を奪われ、今度は禁制のゾンビ薬を持ち出して交渉に臨む等、ここまで不名誉な男とはな。こんなことが世間に知られたら。。。フフフ」するとニヤ付きながらと武装した手下が出てきた。
 「やはり、銀冑団に、、、いや王家に汚名を着せるのが目的だったか!」オワインは激昂して剣を構える。「おっとこれを返してもらいたくないのか?」

 あれだ!王冠を確認した。作戦実行。オワインはゾンビ薬を出してガリバルドに投げる。「ヒヒヒ。ついに手に入れたぞ、、、人をゾンビーと化し、真に不滅の兵と成す、ウルダハの禁忌・・・」ガリバルドは大笑いして手下に顎で合図した。「こんな不名誉な失態をやらかしたんだ。生きてるのも辛かろう。」オワインは構えなおした。「一人で来るように手紙を書いたはずだが、約束を破り卑怯にも冒険者を連れてくるとは。。。情けない。」オワインは振り返り私と目が合った。「冒険者?なぜ?早く撤退するんだ!敵が多すぎる!」私は無言で抜刀した。「あの世への道連れが出来て良かったじゃないかw」ガリバルドはまたからかうように笑った。

 こいつはダメだ。。。調子に乗りすぎている。釘をさすことにした。「約束ですって。。。?フフフ。あなた達がそれを言うの?その図体の割には気が小さいのかしらね。無駄な筋肉がみっともなくこびりついているのはあれの裏返しかしらね?マーモットウインナーさん・・・これは誰に命じられたの?あなたの足りない脳筋で考えた犯罪ではないでしょう?・・・フフ」またタラハシーの影響なのかサラサラ口から出てきた。
 ガリバルドは真っ赤な顔をして怒鳴る。「こいつらを〇せ!どうせ二人だけだ!」手下たちが水しぶきを上げながら向かってきたが、すぐに私たちの後ろを見て動揺する。パパシャン殿の一隊が抜刀する。一線を退いた元銀冑団の老騎士たちが真新しい甲冑に身を包み布陣している。

 パパシャン殿が号令をかける。「王家に仇名す者ども!覚悟せい!一人残らず討ち取るのじゃ!」老騎士と言えど実戦の経験が段違いであった。若いだけが取り柄で筋トレしかやっていないような連中が本物の武士(もののふ)に敵う筈がない。私も後れを取らないように剣術士のバフを発動して敵中突破を試み王冠とゾンビ薬を追ったが弱いとはいえ人の壁が厚い。その隙に品物はドンドン後方へ渡り見え無くなりそうだった。このままではドライホーン方面に逃がしてしまう。

 ガリバルドがいつの間にかキャリッジ乗り込もうとして不敵な笑みを浮かべていた。小悪党なだけあって逃げ足も速い。しかし、私も一瞬空に目をやり笑い返した。北から4柱のドラゴンが飛来する。腸がよじれるような殺気に満ちた咆哮が周囲を震撼させた。盗賊団の後方は王冠とゾンビ薬を手にして離脱しかけていたが、空からのブレス攻撃で足止めを食らう。

 予想外の参戦に逃亡を図った盗賊団は我先に街道を走るが、空の竜たちは容赦なく炎のブレスを降らせる。ガリバルドは炎上したキャリッジから投げ出され周囲を確認してみると完全なる敗北を悟った。もう退路などどこにもなかった。19世紀に行われた面と面の2次元戦法なら人の盾を利用して後方から離脱も可能だが、空から攻撃が加わると戦域は立体の3次元に変貌する事になる。どの方向から攻撃が来るか予想できず遮蔽物は効果がほとんどなくなる。

 炎の中から姿を現した漆黒の鎧を着た竜騎士。「相手が悪かったですねぇ。あなたに恨みは有りませんが、これは返してもらいましょう。」ガリバルドは素早く詠唱してファイアを発動したが最後の詠唱が声に出ない。気づくと胴体を槍で突かれていた。
「残念でしたねぇ。あなたのような小者に少々張り切り過ぎたようです。反省せねば・・・クフフ」ロックハートの隣にドラゴンが降りてきた。
「この連中は食べてはいけませんよ。お腹を壊してしまいますからね。その代わり今日はいい食材でごちそうにしましょう。」ロックハートは眼鏡を直しクラッチ狭間に目をやり呟く。。。「そろそろ潮時ですかね。依頼は達成ですのでウルダハに帰るとしましょうか」

 パパシャン殿の一団がキャリッジの追撃にきたが勝負は決していた。パパシャン殿の一隊は王冠とゾンビ薬をロックハートのパーティから受け取り、飛び去るドラゴンを見上げていた。一方クラッチ狭間の戦闘も終わりに近づいていた。結局、私はオワインの盾役として釘づけにされてしまっていた。しかし、状況から察するにロックハートの支援を頼んで正解だった。最後の敵が崩れ落ちとき、オワインたちはパパシャン殿の追撃に合流したいと提案してきたので了承した。

 私は用意していたポーションを一気に飲み干した。まだ日は高いので野宿するより、ブラックブラッシュ停留所まで移動して休息を取ろうと考えていたら目の前に禍々しいオーラを纏った黒法衣の男が現れた。こいつも盗賊の仲間?いや・・・違う。誰?

「なるほど、それが力の理由か・・・。どうりで低級の魔物ごときではかなわぬはずだ。」
何を言っているのか、初めはわからなかった。でも次の瞬間、わかった。あのササガン大王樹の戦闘。

 こいつが・・・。「しかし、、、!これはどうかな?」あの時と同じ紫色の結界が周囲を覆った。
示せ、創世の理の嘆き声よ。空虚に有りし爽雑の御霊を呼び出さん。出よ深淵の稈魂よ!」巨大な双剣を携えた妖魔が召喚された。「貴様は危険な存在だ。ここで芽を摘んでおくとしよう。」
カシャーン!メイルブレーカーを構える。「摘まれてたまるか!」小さく呟いた。


ここは荒野の王都ウルダハ、気高き竜の咆哮を乾いた風が賢人へと誘う。


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